健康への意識の高まりや運動不足解消などを目的にランニングを始める人も増えてきました。しかし、ランニング初心者の人が最初に困ることが「どんなランニングウェアを選ぶか」です。
綿(コットン)素材などのTシャツや短パンでも走れないことはありませんが、汗を吸って張り付いたり動きづらかったりなどのデメリットがあります。
機能性を求めるならランニングウェアは必須です。ランニング初心者の方向けに基本的なランニングウェアの機能性などを紹介します。
夏のランニングウェアの基本的な服装
ランニング初心者で女性がまず最初にそろえるべき夏のランニングウェアは、以下の通りです。
Tシャツやショートパンツはランニング用のものを着用しましょう。
普段着とスポーツ用では衣服内に熱をこもらせない通気性や、汗を吸収し素早く乾かす吸汗速乾性など機能性がまったく違います。
スポーツインナーやレギンスは必要ないと思う人もいるかもしれませんが、インナーの着用にはさまざまなメリットがあります。筋肉の揺れを軽減することで体の負担軽減などが期待できます。
上記で紹介した以外にも、紫外線対策をするなら薄手のジャケットを羽織ったり、帽子やサングラスなどの小物も活用したりしましょう。
ランニング用インナーの機能性
ランニング用インナーの着用は単に肌の露出を抑えるだけではなく、筋肉のブレを軽減することによる体の負担軽減や、紫外線から肌をカバーするなどのメリットがあります。
このようにランニング用インナーには、普段のランニングをサポートする便利な機能が備わっていますが、すべてのランニング用インナーが必要な機能性を満たせるわけではありません。
ランニング用インナーで押さえておきたい機能性は、以下の通りです。
<インナーを選ぶ際にチェックする機能>
コンプレッション機能
コンプレッションとは日本語で「圧縮・圧搾」という意味で、体に適度な圧を掛けることでサポートする機能があります。
コンプレッション機能のあるインナーを着ることで期待できるメリットは、以下の通りです。
コンプレッション機能のあるインナーを着たときと着ないときでは運動時のパフォーマンス向上や、体の負荷軽減に違いが出るという研究結果が多数あります。
コンプレッションインナーの着用はランナーにとって良いこと尽くめです。
通気性
気温の高い夏に着用するインナーは通気性も重要です。通気性の高いインナーは運動によって上昇したウェア内の空気を外に放出しやすいので、快適に走り続けることができます。
衣類によく使われる一般的な綿(コットン)素材は肌触りは良いですが、速乾性がないためランニングには向きません。
夏用のインナーは通気性の高い素材が使われていたり、熱がこもりやすい部分をメッシュにしたりなど、熱がこもりにくくする工夫が施されているものもあるので快適な状態が保てるでしょう。
吸汗速乾性
吸汗速乾性とは、かいた汗を素早く吸収してすぐに乾かす機能のことです。
真夏など気温が高いなかでのランニングは大量の汗をかきます。綿(コットン)など速乾性の低い素材のシャツを着て大量の汗をかいた場合、衣類が体に張り付くことによる体力の消耗、体の冷え、ベタつきによる不快感などが伴います。
吸汗速乾性に優れたランニングウェアであれば汗を素早く吸収し乾かすことで、汗のベタつきや過度な衣服内温度の上昇などを軽減し快適な状態をキープしやすくしてくれます。
吸汗速乾性は、太さの異なる繊維を編み込むことで汗を移動させる仕組みや、吸汗速乾性のが備わった素材とはっ水素材を組み合わせたものなど、各ブランドごとに独自の技術を使用しています。
選ぶ基準としてはポリエステルの配合量が多いものや薄手の生地が乾きやすくておすすめです。
接触冷感機能
接触冷感機能とは、触るとひんやりと冷たく感じる生地のことです。
冷たく感じるのは生地自体が冷たいわけではなく、熱伝導率の高さが関係しています。
接触冷感機能が備わったランニングウェアは暑さ対策としても有効です。
UVケア機能
UVケア機能とは、太陽光に含まれる紫外線を衣類によって軽減する機能のことです。
紫外線は肌にダメージを与えシミやシワ、肌のたるみなどの原因となるだけでなく、皮膚ガンの原因になる可能性もあることから紫外線対策が注目されています。
UVケア機能の原理は、酸化チタンや特殊セラミックなどの紫外線を防ぐ微粒子を繊維の中に練り込むという手法などがあります。こうすることにより、微粒子が紫外線を吸収、乱反射させることで肌に到達するのを抑えるのです。
日陰などでは日光を軽減することはできますが、紫外線は散乱光のため回り込んで大部分が肌に吸収されてしまいます。紫外線対策をするためにも、UVケア機能のあるランニングウェアがおすすめです。
夏にインナーを着るのがおすすめの理由
機能性の高いインナーは夏のランニングを効果的にサポートしてくれます。
インナーを着るとその分暑さが増すような気がしますが、紫外線をカットし、通気性が高いものもありインナーを着ない状態よりも涼しく感じます。
日中のランニングは紫外線が気になりますが、UVケア機能のインナーを着れば肌に吸収される紫外線をカットできます。
吸汗速乾性のあるタイプは汗をかいても吸収して素早く乾かしてくれるため、ベタつきや不快感を軽減します。
暑いなかでのランニングは体力を消費しますが、コンプレッション機能のあるインナーなら姿勢を正しい状態にキープしやすく筋肉のサポートや負荷の軽減などの効果が期待できます。
ランニング用インナーで多く使われているポリエステルは丈夫で速乾性などに優れている反面、臭いがこもりやすいといったデメリットがあります。
臭いが気になる場合は、抗菌防臭加工されているインナーを選ぶと良いでしょう。
インナーを使ったレディース用ランニングウェアのコーデ
ランニング用インナーの着用は、機能性だけでなく見た目もおしゃれに彩ってくれます。
ランニング用インナーを使ったレディースランニングウェアのコーディネートを紹介します。
長袖インナー×半袖シャツ
長袖インナーの上に半袖シャツを合わせたコーディネートで、インナーを使った最も基本的な組み合わせです。
黒などのインナーにカラーの半袖シャツを合わせると体が引き締まって見え、Tシャツの色が引き立ちます。
半袖シャツから長袖のインナーが見えることでおしゃれ感が増して、腕の紫外線も軽減できるので一石二鳥のコーディネートです。
インナー×薄手パーカー
インナーに薄手のパーカーを合わせるのもおすすめです。
パーカーを着ることでほど良いボリューム感が出て全身のバランスが良く見えますし、気になる部分をカバーできます。暑いときはパーカーを脱ぐなど気温に合わせて調節できるのも便利です。
夏のランニングはインナーも着てみよう
ランニング用インナーには肌の露出を防ぐだけでなく、UVケアによる紫外線対策、体の負荷軽減やパフォーマンス向上などのサポート、衣服内に熱をこもらせにくい通気性や汗のベタつきを軽減するものなど、数々のタイプがあります。
機能性の高いインナーを着てランニングに出かけてみましょう。一度着たらその快適さに手放せなくなるかもしれません。