季節を問わず、誰でも始められるのがランニングの魅力です。
しかし夏のランニングは暑さによる危険もあり、十分な対策が必要です。ランニングを快適かつ楽しく続けるためにも、夏用のインナー・レギンスの選び方を知っておきましょう。
今回は、夏のランニングで気を付けることも併せて紹介しますので、参考にしてみてください。
夏のランニングの基本的な服装
ランニングウェアはトップス・ボトムス・インナーを組み合わせて着用します。夏のトップスは、綿(コットン)以外の素材でできたスポーツ用Tシャツがおすすめです。
ポリエステルなど吸汗速乾性に優れたものや、メッシュ素材で通気性の高いものなら、気持ち良くランニングに集中できます。
ボトムスは、ストレッチ性のあるランニング用パンツをはきましょう。股関節周辺や膝まわりなど、ランニングで使う部位の動きを妨げないものがおすすめです。
足さばきの良いショート・ハーフ丈や、好みでロング丈を選べます。はき心地や通気性など、試着をおすすめします。そして、インナーもスポーツ用の下着を着けましょう。
上下とも肌に密着させることで、スポーツインナー特有の機能を発揮できます。ベタつきにくく蒸れにくい、涼しいものを選びます。
いずれのランニングウェアも、濡れてもすぐに乾くもの・涼しさを感じられるものを選びましょう。
夏のランニングでインナー・レギンスを着るのがおすすめの理由
インナーやレギンスは、外からは見えません。しかし、紫外線対策、運動パフォーマンスの向上など、アウター同様に重要な役割を持っています。
例えば、スポーツ用インナー・レギンスは、無駄な動きを抑制し、エネルギー消費を軽減してくれます。
さらに吸汗速乾性の素材でできたものが多く、汗冷え防止に役立ちます。また、適度な締め付けにより、体の負担を軽減してくれます。
このほか、体幹をしっかりサポートすることで、体のブレを抑え、足さばきがスムーズになります。安定した走りができれば、けがのリスクを減らせるでしょう。
ちなみに、レディース向けにスポーツ用ブラトップもおすすめです。胸をホールドし、揺れを抑えてくれるため走りがグッと楽になります。
夏用インナー・レギンスの選び方
大量の汗をかく夏だからこそ、ランニング時のインナー・レギンス選びには力を入れましょう。
快適な走りをサポートする4つの機能を紹介します。
吸汗速乾性
ランニングウェアの基本は、「肌が濡れたままでいるのを防ぐ」ことです。吸汗速乾性に注目して選びましょう。
肌表面に大量の汗をかいたままでいると、夏でも体が冷えてしまいます。冷えは体力を奪いやすく、運動中の体力消耗につながります。汗を吸い取り、水分を素早く乾燥させる吸汗速乾性は不可欠です。
ポリエステルなど吸汗速乾性に優れた素材なら汗をかいてもすぐに乾くので、ウェア内を快適に保ちやすくなります。
コンプレッション機能
夏でもコンプレッション機能を持つインナー・レギンスを身に着けましょう。着圧効果で体に圧力をかけるのがコンプレッション機能です。
筋肉のブレを抑制するので、体への負担を軽減する効果があります。
また、運動効果としては筋肉のブレを軽減し、脚のパフォーマンスを向上してくれる効果が期待できます。
UVケア機能
UVケア機能で、紫外線から肌を守りましょう。夏の紫外線対策として、長袖シャツ・ロングパンツを着用して肌の露出を抑えるのも一つの方法です。
また、機能性に富んだインナーと半袖トップス、同様のレギンスとショートパンツのレイヤリングもおすすめです。UPF値(衣類の紫外線保護係数)の高いものを選びましょう。
夏用なら接触冷感など
夏に特化したインナーなら、接触冷感機能が付いているものもあります。例えば、冬用のタイツは厚く、夏には着たくないですよね。
メッシュ素材で通気性があれば、レギンスでも涼しさを感じられます。接触冷感素材を使ったインナー・レギンスなら、冷感を感じられ快適なランニングが実現します。
夏にランニングするときの注意点
夏のランニングでは「暑さ対策」「日焼け」に注意を払いましょう。炎天下、さらに高湿度の環境で走っていると体の熱が逃げにくくなります。
これでは体内に熱がこもってしまい、体調を崩してしまうリスクが高まります。
また、強い紫外線は日焼けのほかにも、白内障など眼の病気を引き起こすことがあります。
さまざまなリスクを防ぐためにも、夏にランニングするときの5つの注意点を紹介します。
日差しが強い時間帯を避ける
夜間は太陽が出ていないので、紫外線対策が要らず、比較的暑さも和らぎます。
夕食は胃腸の負担にならないよう、ランニング前後で分けましょう。走る2時間前までに軽く済ますと楽になります。
また、就寝時間の3時間前までに走り終えれば睡眠の質の低下を防げます。一方、気温が低い早朝もランナーに好まれる時間帯です。夜より危険が少なく、何よりも空気がきれいです。
ただし、起床後に空腹で走り出すと「低血糖」を起こす危険があるため、すぐに吸収される糖質を摂取してから走りましょう。
しっかり水分補給する
夏場は特に脱水症状や熱中症のリスクが高まります。
運動で失われがちなミネラル、例えばカリウム・ナトリウム・カルシウム・マグネシウムも、水分と一緒に補給しましょう。
水分を摂取するタイミングは、ランニング前・中・後で分けられます。
ランニングを始める20~30分ほど前に、500mlペットボトルの半分位を飲んでおきます。ランニング中は、1回・15分位のペースで、1回につき50~100ml位を補給しましょう。
ボトルをランニングポーチに入れたり、手に持ったり、あるいはハイドレーションシステムを使うのも良いですね。
走り終わったら、がぶ飲みをおさえながら水分をとりましょう。
適した飲み物には、ミネラルを補給できるスポーツドリンクや麦茶があります。
また、クエン酸はエネルギーに使ったグリコーゲンの回復を早める働きがあります。ランニング後には、柑橘系の「果汁100%ジュース」もおすすめです。
日陰が多いコースを選ぶ
日陰や木陰が多ければ、その分日差しを遮ることができます。日差しを避けるだけで体感温度を数度は下げられるのもメリットと言えます。
加えて、アスファルトを避けられると効果的です。
土のような地面であれば、アスファルトによる日差しの照り返しや、自動車が発する熱も回避できます。
クールダウンする
ランニング中は、冷たさを保持できる「クールタオル」や、保冷剤をハンカチに包んだものを首に巻きましょう。首元を冷やすと、体への負担を軽減することができます。
バックパックにハイドレーションを装着し、冷やしておいた水をランニングの途中で浴びる方法もあります。
ランニング後は、筋肉の腫れや痛みを感じたら、両足をプールぐらいの水温で冷水浴させてください。炎症を軽減することができます。
ランニング「前」のクールダウンも効果的です。「プレクーリング」というもので、運動前に体温を下げておくと、ランニング中の体温上昇を緩やかにできます。シャーベット状の飲み物を飲むだけでも違ってきます。
無理をしない
最後に、無理をしないことです。疲労が1ヶ月以上続く場合、「オーバートレーニング症候群」の可能性も考えられます。気温や体調に合わせて走りましょう。
暑い時期には、一度に走る距離を短くする、あるいは走る速度をゆっくりめにして体の負担を減らしましょう。普段と比べてペースを落としても、暑い中の練習の価値は十分あります。
目が回ってきた、気分が悪い、クラクラするなど異変が出たら、すぐに休憩しましょう。あらかじめコースの途中で休憩する場所を予定しておくのもおすすめです。
インナーやレギンスを着てランニングのパフォーマンスを上げよう!
今回は、夏用のインナー・レギンスの選び方と、夏のランニングで気を付けることを紹介しました。
日本の夏は高温多湿で、汗が蒸発しにくいものです。体の不調を防ぐことは、自分のパフォーマンスや体調を理解することから始まります。夏のランニングのポイントを押さえて、準備を始めましょう。
そして、夏用のインナー・レギンスを着て、ランニングのパフォーマンスをアップしてみませんか。