運動不足であるということを感じているものの、「ジョギングやランニングは続ける自信がない」「スポーツは苦手」という人もいるでしょう。
そんなときは、子どもや高齢者まで気軽にできるストレッチ・体操を始めてみるのがおすすめです。
この記事では、ストレッチ・体操を始めるメリットとともに、自宅で気軽に始められる人気メニューについて紹介します。
ストレッチ・体操を始めるメリット
まずは、ストレッチ・体操のメリットについて紹介します。
誰でも今すぐ挑戦できる
ストレッチ・体操を始めるのに、特別な道具や場所を用意する必要はありません。思い立ったら自宅で今すぐにでも始められるのが、メリットの一つです。
ランニングや筋トレなどの運動に比べて負荷も少ないため、子どもから高齢者まで幅広い年齢の人に適しています。
健康維持・体力増強に役立つ
ストレッチや体操を習慣化することで、健康維持や体力増強に役立ちます。
普段から運動不足を感じている人は、筋肉が衰えて体が硬くなっていることがあるので、筋肉や関節を伸ばして、軽めの運動を取り入れることで体の変化が期待できるでしょう。
生活習慣病予防につながる
生活習慣病とは、偏った食事や運動不足、喫煙や飲酒などの生活習慣が原因で起こる疾患のことです。日本人の死因の上位を占めている、がんや心疾患はいずれも生活習慣病だと言われています。
生活習慣病予防のための運動として、ランニングなどの有酸素運動、筋トレなどが推奨されていますが、ストレッチ・体操に効果がないわけではありません。
運動やスポーツが苦手な人は、まずは気軽にできるストレッチ・体操から始めて、体を動かす習慣づくりをしてみるのも良いでしょう。
(出典:生活習慣病とは?,厚生労働省e-ヘルスネット)
(出典:ストレッチングの効果,厚生労働省e-ヘルスネット)
リラクゼーション効果がある
ストレッチや体操をして適度に体を動かすと、自律神経のなかでも心や体の動きを抑える副交感神経の働きが優位になるため、リラックスできるというメリットもあります。
例えば、ゆっくりと静かに体を伸ばす「静的ストレッチ」を寝る前の時間帯に取り入れると、リラックスした状態で眠りにつけるため、安眠効果も期待できるでしょう。
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ストレッチ・体操をする際のポイント
ストレッチ・体操は気軽にできる運動ですが、ただ体を動かすだけでは効果を感じにくくなることもあります。効果を高めて長続きさせるためにも、以下のポイントを押さえておきましょう。
動きやすい服装をそろえる
ストレッチ・体操をするときの服装は、体を動かしやすいようストレッチ性に優れたものや、動きの邪魔にならないフィット感のあるものを選びましょう。
吸汗速乾性に優れたトレーニングウェアなどを着用すると、汗をかいてもベタつきにくく、快適に運動を楽しめます。
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深い呼吸を意識する
体を伸ばすことに集中していると、ついつい息を止めてしまうことがあります。
しかし、息を止めると体が緊張状態になることで筋肉が固まり、体を動かしにくくなるため、ストレッチ・体操をするときは深い呼吸を意識しましょう。
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20秒以上ゆっくり伸ばす
ストレッチ・体操で体や関節を伸ばすときは、20秒以上かけてゆっくりと伸ばすのがポイントです。
あまり強く引っ張りすぎると痛みを感じることがあるため、最初の5〜10秒でちょうど良い伸ばし具合を見つけて、気持ち良いと感じるところで10~15秒以上キープするようにしましょう。
(出典:ストレッチングの実際,厚生労働省e-ヘルスネット)
部位ごとに分けて行う
ストレッチ・体操にかける時間の目安は、1日30分程度です。全身のストレッチをしようと思うと時間がかかってしまうため、気になる部位を中心に分けて行いましょう。
忙しい人は、1回10分程度のストレッチを複数回行うようにしても問題ありません。
また、長くやりすぎると逆に体に負担がかかってしまうこともあるので、少しずつ行うようにしましょう。
子どもから高齢者まで!簡単にできるストレッチ・体操メニュー6選
ここからは、子どもから高齢者まで幅広い年齢の人が挑戦しやすい、おすすめのストレッチ・体操のメニューを具体的に紹介します。
部位別に紹介するので、気になる部位から試してみてください。
ストレッチ・体操①首まわり
首まわりのストレッチ・体操メニューは、スマホやパソコンを使う機会が多い人、目の疲れが気になるという人におすすめです。
首まわりのストレッチの基本的なやり方は、以下の通りです。
- 息をゆっくり吸いながら、頭を横に回す
- 息をゆっくり吐きながら、顔を正面に戻す
- 息をゆっくり吸いながら、頭を①と反対方向に回す
- 息をゆっくり吐きながら、顔を正面に戻す
- 片手で後頭部を軽く押さえ、息を吸いながら首を斜め下に倒す
- 息をゆっくり吐きながら、元に戻す
- 片手で後頭部を軽く抑え、息を吸いながら⑤とは反対方向に首を倒す
- 息をゆっくり吐きながら、元に戻す
- 両手を頭の後ろに添え、息を吸いながら首を前に倒す
- 息をゆっくり吐きながら、顔を正面に戻す
いずれの動作も、深い呼吸を意識しながら行いましょう。
ストレッチ・体操②肩・腕
肩や腕のストレッチ・体操メニューは、肩こりが気になる人におすすめです。
肩や腕のストレッチの基本的なやり方は、以下の通りです。
肩のストレッチ
- 息をゆっくり吸いながら、肩を前から上に上げる
- 息をゆっくり吐きながら、肩を後ろに回して下ろす
肩甲骨が動いていることを意識しながら、肩を持ち上げると良いでしょう。
肩と腕のストレッチ
- 胸の前で手を組んで、手のひらを外側に向ける
- 肘をしっかり伸ばし、腕を真上に大きく伸ばしていく
- ゆっくり元の姿勢に戻る
腕を大きく伸ばすときも、息を止めないように注意しましょう。
ストレッチ・体操③お腹
お腹のストレッチ・体操メニューは、ぽっこりお腹を解消したい人や便秘気味の人におすすめです。
お腹のストレッチの基本的なやり方は、以下の通りです。
- 足を肩幅に開いて立ち、腰に手を当てる
- 真上を見上げるようにして腰を反り、お腹を上伸ばす
腰を大きく反りすぎないように注意しましょう。
ストレッチ・体操④腰
腰のストレッチ・体操メニューは、腰痛が気になる人におすすめです。
腰のストレッチの基本的なやり方は、以下の通りです。
- 四つん這いになり、背中を真っ直ぐ伸ばす
- 息をゆっくり吐きながら、背中を持ち上げるように丸める
- ①の姿勢に戻る
- 息をゆっくり吸いながら、腰とお腹を持ち上げるように背中を反らす
- ①の姿勢に戻る
ゆっくり息を吸ったり吐いたりしながら、5~10回程度繰り返し行いましょう。
多くの人が悩まされている腰痛。日常生活の姿勢や、筋肉のバランス不良といった肉体的な原因のほか、ストレスがその要因となるとも言われています。そんな腰痛を予防・改善するためには、ストレッチを継続して行うことが効果的です。今回は、鍼灸按摩マッ[…]

ストレッチ・体操⑤背中
背中のストレッチ・体操メニューは、背中のこりはもちろん、肩や首のこり改善にも効果が期待できます。
背中のストレッチの基本的なやり方は、以下の通りです。
- 足を肩幅に開いて立ち、胸の前で両手を組んで、肩の力を抜く
- 息をゆっくり吸いながら、腕を前に伸ばして膝を曲げる
- 息をゆっくり吐きながら、腕と背中をもとに戻す
腕を前に伸ばす際、組んだ両手の先を見るようにすると、肩甲骨が開きやすくなります。
ストレッチ・体操⑥ふくらはぎ
ふくらはぎのストレッチ・体操メニューは、むくみが気になる人、足がよくつるという人におすすめです。
ふくらはぎのストレッチの基本的なやり方は、以下の通りです。
- 腰に手を当てて、足を前後に開く
- 後ろ足のかかとを床につけたまま、重心をゆっくり前へ移動させる
- 左右の足を入れ替えて行う
ふくらはぎがしっかり伸びていることを意識してみてください。
トレーニングを行う前や行った後は、ストレッチをしてあげることでパフォーマンスの向上が期待できたり、体への負担を軽減したりすることにもつながります。また、ストレッチには種類があり、それぞれ動きの特徴や効果が異なるため、目的に合ったものを取り[…]

気軽にできるストレッチ・体操で楽しみながら体を動かそう
ストレッチ・体操は、自宅で気軽にできる運動です。
仕事や家事の合間、寝る前などのちょっとした時間にも取り入れやすいため、運動不足解消のためにも、無理のない範囲で挑戦してみてはいかがでしょうか。
ストレッチや体操をするときは、体を動かしやすいヨガウェアなどを用意するのもおすすめです。
ぜひお気に入りのウェアを見つけて、ストレッチや体操を楽しんでみてください。