運動後のクールダウンにおすすめ!静的ストレッチ5選

運動後のクールダウンにおすすめ!静的ストレッチ5選

  • 2023/04/05 (水)
  • 2023/05/22 (月)

ストレッチには大きく2種類があります。運動前に行うことでケガの予防やパフォーマンス向上が期待できる「動的ストレッチ」と、心身のリラックス効果などが期待できるため運動後に向いている「静的ストレッチ」です。

今回は、運動後に効果的な「静的ストレッチ」について、トレーナー・中川翔太さんが解説します。さらに、おすすめの静的ストレッチメニューも動画付きでご紹介します。

 

中川さんのプロフィール画像

トレーナー
中川翔太(なかがわ しょうた)

京都府福知山市出身 

海上自衛隊に6年勤めたのち、トレーナーとして数多くのトップアスリートのフィジカル、ランニングトレーニングを指導。またトレーニング、栄養学、心理学の資格を保有し、パーソナルトレーナーとしては年間2,500セッションを越える一般の方のダイエット、食事管理、姿勢改善、生活習慣のサポートをはじめ、メディアでの発信など幅広く活躍中。

動的ストレッチと静的ストレッチ

動的ストレッチと静的ストレッチは効果が異なるため、その違いを把握したうえで目的に合わせて使い分けることが大切です。

動的ストレッチ

動的ストレッチは、体を大きく動かし筋肉の伸縮を繰り返すことによって、筋肉の柔軟性と関節の可動性を高めます。

ダイナミックストレッチとバリスティックストレッチに大別され、スポーツのパフォーマンス向上や体温の上昇のほか、交感神経を優位にする効果があります。

静的ストレッチ

静的ストレッチはスタティックストレッチとも言われ、筋肉を伸ばして一定時間保持することで筋肉の緊張を和らげ、柔軟性を高めたり、副交感神経を優位にしたりする効果があります。

各ストレッチの使い分けとタイミング

各ストレッチの使い分けとタイミングの画像

運動を行う際は、軽いウォーミングアップ(ジョギングなど)の後、動的ストレッチを行うことで筋肉が温まり、運動のパフォーマンス向上が期待できます。

また、動的ストレッチでは関節も動かすため、ケガのリスクをより軽減します。

一方、静的ストレッチは、運動後のクールダウンに取り入れることで回復を早める効果が期待できます。運動後の筋肉は乳酸がたまり、収縮して固くなっているため、老廃物が流れにくい状態です。

静的ストレッチを行うことで、筋肉の緊張が和らいで元の位置に戻り、老廃物が流れやすくなります。

運動時以外に取り入れる場合は、午前中に動的ストレッチを行うと良いでしょう。動的ストレッチを行うことで交感神経が優位になり、目を覚ます効果があります。

また、寝る前に静的ストレッチを行うと副交感神経が優位になり、リラックスすることで睡眠の質を上げる効果が期待できます。

静的ストレッチとは

静的ストレッチとは何かを解説する中川さんの画像

静的ストレッチは、筋肉を伸ばして一定時間保持するストレッチです。動的ストレッチは筋肉と関節を動かすのに対し、静的ストレッチは筋肉だけを伸ばします。

筋肉の緊張を和らげて老廃物を排出させる効果や、副交感神経が優位になることでリラックス効果が期待できるので、運動後や寝る前に行うのがおすすめです。

なお、運動前に行うと筋肉の柔軟性が必要以上に高まってしまうほか、リラックス効果により緊張感が薄れてしまい、パフォーマンスの低下につながることもあるため、注意しましょう。

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静的ストレッチの効果

静的ストレッチの効果について解説する中川さんの画像

静的ストレッチの主な効果をまとめると、次のようになります。

筋肉の柔軟性向上、老廃物の排出効果

運動後は筋肉に乳酸がたまり筋肉が固くなってしまうため、筋肉痛やケガをしやすい状態になっています。

静的ストレッチで筋肉の緊張を和らげ、血流を良くすることで、老廃物の排出をスムーズに行えるようになり、筋肉痛やケガを予防します。

リラックス効果

深呼吸しながら行うことで副交感神経が優位になり、リラックス効果を得られます。

自宅や職場でできる簡単な静的ストレッチ

静的ストレッチメニューを5つご紹介します。筋肉を伸ばしている間は、息を止めないように深呼吸しながら行いましょう。

最後に動画も載せているので、ぜひ一緒にやってみましょう。

首のストレッチ

首の筋肉を伸ばすことで首こり、肩こり予防にも効果的です。

  1. 顔を右に傾け、頭の左側面に右手を置く
  2. 右手で頭を右に傾けるように引っ張る
    ※このとき左の肩が上がらないように注意
  3. 20~30秒かけてじっくりと伸ばす
  4. 元に戻り反対側も同様に行う

首を右に傾けている画像

肩のストレッチ

肩のストレッチを行うことで猫背、肩こり予防の効果が期待できます。

  1. 胸の前で左手を右に向かって伸ばす
  2. 左手を押さえるように、右腕を90度に曲げる
  3. 右手で左手を後ろに引っ張るように押してじっくりと伸ばす
    ※おへそを前に向けて、体幹は真っ直ぐに保つ
  4. 20~30秒かけてじっくりと伸ばす
  5. 元に戻り反対側も同様に行う

左腕を伸ばして右腕で押さえている画像

胸のストレッチ

胸郭が開くことにより呼吸の改善や猫背、巻き肩予防の効果が期待できます。

  1. 両手を後ろで組む
  2. 手を下に向けて押し下げながら、両肘をつけるイメージで近付け、肩を外側に向ける
    ※胸のストレッチを感じない場合は手を上下に動かし角度をつける
  3. 20~30秒かけてじっくりと伸ばす

両腕を後ろで組んで上下する画像

ハムストリングス・お尻のストレッチ

腰痛予防や下半身のむくみ予防に効果が期待できます。

  1. 仰向けになり、左膝を90度に曲げて、右足を天井に向けて上げる
  2. 両手で右足の膝の裏を持ち、かかとを体に近付けて伸ばす
  3. 20~30秒かけてじっくりと伸ばす
  4. 元に戻り反対側も同様に行う

仰向けで右足を天井へ上げる画像

ふくらはぎのストレッチ

第2の心臓とも言われるふくらはぎは、血流が悪い状態では体全体の疲れにもつながります。しっかり伸ばして血行を良くしましょう。

  1. 両手をついて、右膝をつき、左足を後ろに伸ばす
  2. 左足のかかとを後ろに引いて20~30秒かけてじっくりと伸ばす
  3. 元に戻り反対側も同様に行う

両手をついて左足のみ後ろに伸ばした画像

静的ストレッチの注意点

静的ストレッチの注意点について解説する中川さんの画像

静的ストレッチを行う際は、痛くない程度にじっくりと、気持ち良いぐらいに筋肉を伸ばしましょう。筋肉を100%伸ばすのではなく、70~80%ぐらいに伸ばすイメージで行うのがおすすめです。

また、筋肉を長時間伸ばすことで効果が高まるわけではないので、20~30秒を目安に行いましょう。

ご紹介したストレッチをぜひ運動後や就寝前に取り入れて、体のケアに役立ててください。

撮影/森カズシゲ

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