打ちっぱなしや練習場ではスイングも安定し、真っ直ぐ球が飛んでいくようになり、いざラウンドを回ったときに、練習では出なかったミスが多発、「こんなはずじゃなかったのに」と感じたことも多いはずです。
その原因の一つが実際のコースでの地面の傾斜。
今回、2022年にJLPGA管轄のティーチングプロ資格を取得し、さまざまな媒体で精力的に指導も行う三浦桃香プロに練習方法とポイントを教えていただきました。
1999年宮崎県生まれ。小学生の頃からゴルフを本格的に始め、九州中学校選手権を制すなどジュニア時代からトップアマとして活躍。2022年に日本女子プロゴルフ協会のティーチングプロ資格を取得。
つま先上がり
つま先上がりの場合は、平らなライ(ライ=ボールがある場所や立ち位置の状態)よりもボールが高くなるので、自分の身長が低くなりますよね。
なので、いつも通りにアドレスした後、まずは少しだけスタンスを狭くします。これは平らなライのときと同じ高さに合わせるためです。次にボールの位置は真ん中よりも少し右側(ボール1個分程度)に置いて、最後はグリップを短く握ります。この3点を意識して打ってみてください。
つま先下がり
つま先下がりも、気を付けることは3点です。
ボールの位置が平らなライよりも下がっているので、いつも通りにアドレスした後、まずはスタンスを少し広くします。次にボールは右側(ボール1個分程度)に置きます。ボールの位置が右にあるので、アドレスのときにハンドファーストを強めに取りましょう。そうすることでボールがつかまりやすくなります。
スタンス幅がいつも通りだとトップしやすくなりますし、ボールが右側にないとクラブが届かなくなるので、身体が突っ込んでしまったり、トップしてゴロゴロと低い球が出たりするので気を付けましょう。
左足上がり
左足上がりの場合は、アドレスしたときに体重が右側にかかった状態となります。
ここからはまず右膝を少し曲げて、右足に体重をかけてあげます。次にボールは真ん中よりも少し右側に置いて、アドレスします。このとき、右足にかける体重の配分は7、左足が3と意識してください。
この状態を維持して打つイメージでクラブを振りましょう。しっかりと球が上がってくれるので、グリーンキャリーで狙っても良いでしょう。さらに傾斜が強い場合は、右足に7~9、左足は3~1の割合で体重を乗せて構えて打ちましょう。
またほんの少し左足を後ろに下げると、右足に体重が乗りやすくなります。
左足下がり
アマチュアゴルファーで一番苦手なのが、球が上がらなかったりトップすることも多い左足下がりかなと思っています。
普段の構えからボールを右側に置きます。スタンスは左足に体重がかかった状態なので、左膝を少し曲げて体重をかけます。スイングの際も右足に体重を乗せると身体が突っ込んでしまうので、左足体重のまま打ちましょう。
両足の体重の配分は左足7、右足3。これを意識して打ったときに球が低く出たとしても問題はありません。球を上げようとするのはダフる原因にもなるのでNG行為です。ボールは上がらないものだと思って打ってあげると楽にクラブを振れるでしょう。
さらに傾斜がきつい場合は、左足7~9、右足3~1の割合で体重をかけて打ってみてください。また少し右足を後ろに下げると、左足に体重が乗りやすくなります。
傾斜での打ち方のまとめ
コースに行くと、ティーショット以外は傾斜があるのが当たり前になるので、ボールの位置を少し遠くで低い位置から見ることで、どういう場所から打つかが確認できると思います。
それでもよく分からないという方は、少しだけグリップを短く握ってボールをいつもよりも右側(ボール1個分程度)に置いてあげると、どのような傾斜の場合でも無理せずに当たりやすくなります。
今回は三浦桃香プロに、コースに出た際の傾斜での打ち方について解説いただきました。
実際のコースに出た際にはうまくいかなかったり、練習の成果がしっかり出たりといろいろあると思いますが、繰り返しながら克服を行っていきましょう。
昨年、日本女子プロゴルフツアーから退き、現在はゴルフの普及やティーチングプロの資格取得にも意欲的な三浦桃香プロ。三浦プロといえば、男子プロ顔負けの豪快なドライバーショットが魅力!ドライバーをうまく打ちたい、飛ばしたいというアマチュアゴルフ[…]