トレーニングを行う前や行った後は、ストレッチをしてあげることでパフォーマンスの向上が期待できたり、体への負担を軽減したりすることにもつながります。
また、ストレッチには種類があり、それぞれ動きの特徴や効果が異なるため、目的に合ったものを取り入れることも大切です。
この記事では、ストレッチの種類や自宅で簡単にできる初心者向けメニューを紹介します。
ストレッチの種類は主に2つ!効果の違いを知ろう
ストレッチには、主に「静的ストレッチ」と「動的ストレッチ」の2種類があります。
ストレッチ名 | 効果 | 適したタイミング |
---|---|---|
静的ストレッチ | クールダウン 運動後の体の負担軽減 |
運動後 |
動的ストレッチ | 関節や筋肉を柔らかくする 運動時の体の負担軽減 |
運動前 |
まずは、それぞれのストレッチの特徴について紹介します。
静的ストレッチ
静的ストレッチは、反動をつけずにゆっくりと筋肉を伸ばした状態を維持することで、運動によって硬くなった筋肉をほぐすことを目的としています。
そのため、運動後のクールダウンとして取り入れるのが良いでしょう。
なかには、運動後にストレッチをしないという人もいるかもしれませんが、体への負担を軽減し、次の日にダメージを持ち越さないためにも取り入れるのがおすすめです。
また、ストレッチをすることで、関節の可動域が広がり血液の流れが良くなり、老廃物の排出を促す効果も期待できます。
動的ストレッチ
動的ストレッチは、体を動かして筋肉や関節などを柔らかくするストレッチです。
体を温めることを目的としているため、運動前のウォーミングアップに適しています。また、運動時のパフォーマンスの向上や、体の負担を軽減する効果が期待できます。
動的ストレッチは、主に以下のようなものが挙げられます。
インナーマッスルストレッチ
インナーマッスルストレッチは、普段使う機会が少ない体の深層にある筋肉(インナーマッスル)を鍛えるストレッチです。
関節付近のインナーマッスルをしっかり温めながらほぐすことで柔軟性がアップし、体幹の強化やパフォーマンスの向上につながります。
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ダイナミックストレッチ
ダイナミックストレッチは、体を動かしながら筋肉をほぐすストレッチです。
大きく体を動かすことで筋肉の弾力性を高めて、柔軟性のアップや関節の可動域を広げる効果が期待できます。
バリスティックストレッチ
バリスティックストレッチは、反動や弾みを利用して筋肉を伸ばすストレッチです。瞬間的な力により、関節の可動域を効率的に広げることができます。
ただし、やりすぎると体に負担がかかる場合があるため、適度に行いましょう。
【種類別】自宅でできる初心者向けストレッチメニュー14選
ここでは、初心者でも自宅で簡単にできるストレッチのメニューを紹介します。
静的ストレッチ、動的ストレッチをそれぞれ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
静的ストレッチメニュー
静的ストレッチでは、筋肉をゆっくりと伸ばし、そのままの姿勢をキープすることがポイントです。
硬くなった筋肉をほぐすようにゆっくりと呼吸することを意識しながら、リラックスした状態で行いましょう。
胸(大胸筋)のストレッチ
- リラックスする(座っても立ってもOK)
- 両手を体の後ろで合わせる
- 手を後ろに引きながら、胸を張る
- ゆっくり呼吸し、20秒キープ
- 両手を離す
- ②〜⑤を3セット繰り返す
腕のストレッチ
- リラックスする(座っても立ってもOK)
- 右腕を上に伸ばす
- 左手を使って、右肘を曲げていく
- 30秒キープする
- 左腕も同様に行う
首のストレッチ
- リラックスする(座っても立ってもOK)
- 左手で頭を上から押さえて、左側に倒す
- 20秒キープする
- 右手で頭を上から押さえて、右側に倒す
- 20秒キープする
- ②~⑤を3セット繰り返す
肩のストレッチ
- 足を肩幅に開いて立ち、リラックスする
- 手のひらが外向きになるように、両手を後ろで組む
- 胸を開く
- 息を吸いながら、両手をゆっくりと上げる
- 息を吐きながら、両手をゆっくりと下げる
- ④〜⑤を20秒間繰り返す
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お腹のストレッチ
- 四つんばいの姿勢からお腹を床につけるイメージで腰をゆっくり落とす
- 腕は伸ばしたまま前面を向き、お腹を伸ばすようにしてキープする
(背中や腰に負担を感じる場合は肘をついた状態でもOK)
腰のストレッチ
- 床に座り、両脚を前に伸ばす
- 右膝を立てて、左脚の外側にかける
- 左肘を右膝の右側にかけた状態で、上半身を後ろにひねる
- 20秒間キープする
- ①の状態に戻る
- 反対も同様に行う
- ②〜⑥を3セット繰り返す
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太もものストレッチ
- 体の右側を下にして、横になる
- 左脚を曲げ、左手で後ろから引っ張る
- 太ももの前の筋肉が伸びていることを感じながら、20秒間キープする
- 左脚から手を離す
- 反対も同様に行う
- ①〜⑤を3セット繰り返す
お尻のストレッチ
- 両膝を立てて仰向けになる
- 右の足首を、左の太ももにかける
- 左脚のすね辺りを両手で抱えるように引き寄せて、20秒間キープ
- ①の状態に戻る
- 反対も同様に行う
- ①〜⑤を3セット繰り返す
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動的ストレッチメニュー
ここからは、動的ストレッチのメニューを紹介します。
関節の可動域を広げて体を温めることが目的なので、やりすぎないようにしましょう。
胸のストレッチ
- 両腕を前に伸ばし、手のひらは向かい合わせにする
- 右腕は1時の方向に、左腕は7時の方向に広げる
- 広げ終わったら、①の状態に戻る
- 胸を広げるように両腕を外側に開く(腕の高さは肩の位置)
- 両腕を広げ終わったら、①の状態に戻る
- 左手を11時の方向、右手を5時の方向に広げる
- 広げ終わったら、①の状態に戻る
- 胸を広げるように両腕を外側に開く(腕の高さは肩の位置)
- 両腕を広げ終わったら、①の状態に戻る
- ②〜⑨を10回繰り返す
ショルダーローテーション
- 右手の指先を右肩に、左手の指先を左肩に当てる
- 胸の開き閉じを意識して肩を回す
前・後ろ・交互に回すなど、5〜10回行う
前後・上下クラップ
- 足を肩幅に開き、リラックスする
- 腕を伸ばした状態で、リズミカルに体の前後や上下で手を叩く(5〜10回)
レッグスウィング
- リラックスして立つ
- 片脚を左右交互に大きく振る
- ②を5〜10往復繰り返す
- ①の姿勢に戻る
- 反対も同様に行う
※脚を振る際は、体が揺れないように意識しましょう。
ニーアップ
- リラックスして立つ
- 前へ両腕を伸ばして、手のひらを下に向けた状態で手を重ねる
- 背中が丸まらないように意識しながら、②の手のひらに膝が当たるように脚を上げる
- 左右交互に5〜10回繰り返す
ヒップローテーション
- リラックスして立つ
- 片方の膝を上げ、股関節を意識し外側に大きく回す
- 左右交互に5〜10回繰り返す
※体が揺れないようにバランスを取りながら行いましょう。
ストレッチメニューは初心者向きなら簡単!1日10分から始めてみよう
今回は、自宅で簡単にできるストレッチメニューを紹介しました。
運動前のウォーミングアップなら動的ストレッチ、運動後のクールダウンなら静的ストレッチというように、目的に合ったものを取り入れるようにしましょう。
また、より快適にストレッチを行うためにトレーニングウェアをそろえるのもおすすめです。
お気に入りのウェアを用意して、無理のない範囲で取り組んでみてはいかがでしょうか。