サイクルウェアにはどんな種類や機能があるのかについて、ロードバイクに乗っている人でも、その違いなどが分からないことも多いでしょう。
この記事ではメンズサイクルウェアの特徴や種類を詳しく解説しています。またカジュアルタイプで人気のブランドも紹介していますので、ウェア選びの参考にしてください。
サイクルウェアの特徴
サイクルウェアと聞くと「体にぴったりとフィットした派手なウェア」をイメージする人もいるかもしれません。サイクルウェアはサイクリストのために作られたウェアです。
まずはその特徴や機能を、普段着と一般的なスポーツウェアと比較してみましょう。
普段着との違い
街中を短時間乗るだけであれば普段着でもそれほど問題にはなりませんが、ロングライドになるとさまざまな問題が生じてきます。サイクルウェアと普段着では何が違うのでしょうか。
ストレッチ性がある
サイクルウェアはストレッチ性に優れたタイプが多いので、体を自由に動かすことができます。またストレッチ素材が突っ張らず体にフィットするので、ストレスも少なく自転車をこぐことが可能です。
UVケア機能がある
紫外線は体へのダメージが大きく、その修復のためには身体機能が働きます。その結果、紫外線に当たると疲労が残ってしまうことがあります。
サイクルウェアの多くはUVケア機能が付いているので、体の負担を軽減してくれます。長時間、日に当たるロングライドでは、UVケア機能付きのサイクルウェアはおすすめです。
吸汗速乾性がある
普段着ている綿(コットン)のTシャツには吸汗性はあるものの、乾きにくいという特徴があります。
夏用のサイクルウェアは吸汗速乾性に優れたタイプが多いので、体への張り付きが少なく、快適な状態でライドが続けやすくなります。
スポーツウェアとの違い
サイクルウェアも一般的なスポーツウェアも吸汗速乾性やストレッチ性があるので、どちらを着ても同じではないかと考える人もいるでしょう。
しかし、サイクルウェアは自転車に乗るために作られたウェアであることから、やはり普通のスポーツウェアとは大きな違いがあります。では、一般的なスポーツウェアとの違いを見ていきましょう。
ライドのためのデザイン
サイクルウェアのトップスは、自転車に乗ったときの前傾姿勢に合わせてデザインされています。フィット感も強いので首まわりや腕まわりが擦れにくく、背中が見えることもありません。
体にフィットしたデザインには、服が障害物に引っ掛かる心配がないというメリットもあります。
また、反射素材などを使用しているタイプも多く、車道を走っているときにドライバーに気付いてもらいやすくなるので、視認性が高まります。
さらに、レーサーパンツには、お尻の部分にパッドが入っているタイプがあります。硬いサドルに長時間座っていても、クッション性の高いパッドが負担を軽減してくれるので、ロングライドにも適しています。
空気抵抗を軽減
それほどスピードを出していなくても、やはり自転車に乗っているときのサイクリストへの空気抵抗は大きいものです。体にフィットしていないウェアでは大きな空気抵抗を生み、無駄なエネルギーの消耗につながります。
またジャージのサイズが大きいと風であおられてしまい、ライドに集中ができなくなるという危険性もあります。
体にフィットしたサイクルウェアを着ると、空気抵抗が減るのでペダルも軽くなり、快適に楽しくライドを続けることができます。
バックパック代わり
ほとんどのサイクルウェアには、バックポケットが付いています。バックポケットにはスマートフォンや財布などはもちろん、補給食や薄手のウィンドブレーカー、グローブなどライドに必要なアイテムも入れられます。
バックポケットは収納力が高いので、バックパックなどを持たずに身軽にライドしたい人は、普通のトレーニングウェアではなくサイクルウェアを着たほうが良いでしょう。
メンズサイクルウェアの種類・タイプ
普段着や一般的なスポーツウェアとの違いが分かったところで、次にサイクルウェアの種類を詳しく紹介します。
ジャージ・トップス
サイクルウェアといってまず一番にイメージするのが、ジャージやトップスでしょう。高い吸汗速乾性や空気抵抗を減らす役割をするものが多く、それ以外にも通気性・透湿性・保湿性・防風性などの機能があります。
また、デザインではバックポケットが付いているものが多く、ライドに必要なものはほとんどバックポケットに収納できます。まさに自転車に乗るために作られたウェアです。
半袖タイプはインナーやアームウェアを併用することで、さまざまなシーズンで着用できるので、1枚あると便利なアイテムです。
長袖タイプは春夏用と秋冬用に分かれます。春夏用はUVケア素材を使っているものが多く、紫外線対策にも役立ちます。
秋冬用は吸汗速乾性に加え、通気性や保温性に優れているものが多いです。
ジレ
「ベスト」とも言われ、ウィンドブレーカーのような薄手の素材で作られています。気温の変化に対応できるので、少し肌寒い季節などには1枚あると便利なアイテムです。
袖がないのでライドの邪魔をすることもなく、またコンパクトに収納できるタイプが多いので、バックポケットに1つ入れておくと、いざというときに役立ちます。
レーサーパンツ
ロードバイクのサドルは硬く、長時間乗っていると振動による衝撃でお尻が痛くなってしまいます。
しかし、お尻の部分にクッション性の高いパッドが入っているレーサーパンツをはくことで、体への負担を軽減する役割があります。
また通気性のある素材で作られているタイプが多いので、蒸れにくく快適にライドすることが可能です。
ビブパンツ
レーサーパンツに肩ひもが付いているタイプのことを「ビブパンツ」と言います。レーサーパンツのようにお腹を締め付けることがないので、負担が少なくなります。
また、ペダルをこいでいる最中にパッドがズレてしまう心配もないので、ライダーにはメリットの多いアイテムです。
ウォーマー
ウォーマーには、アームウォーマー・レッグウォーマー・ネックウォーマーがあります。天候によって簡単に着脱でき、コンパクトに収納できるのでバックポケットに入れておいても邪魔になりません。
アームウォーマーやレッグウォーマーは、春や秋には温度調節用として使用できます。ネックウォーマーは、首元から冷気が入るのを軽減しくれるので、冬にウェアと併用すると良いでしょう。
インナー・アンダーウェア
吸汗速乾性の低いジャージでは、いつまでも肌が濡れた状態が続き、汗冷えを起こしてしまうことがあります。そんなときにインナーやアンダーウェアを着ていると、その不快感を軽減してくれます。
また、薄いジャージでも肌が透けないというメリットもあります。
ビブパンツを着ているときに、肩ひもで肌が擦れにくくなります。ノースリーブ、半袖、長袖タイプがあるので季節に合わせたものを選びましょう。
ウィンドブレーカー
季節の変わり目や冬場、またヒルクライムなどの寒さ対策に役立つアイテムです。
風によって体温が奪われることが少なくなり、さらに少しの雨なら防ぐこともできます。
大きすぎるものは空気抵抗を増やし、小さすぎるものはぺダリングの邪魔をしてしまうので、ウィンドブレーカーはジャストサイズか少しだけ小さめを選ぶと良いでしょう。
また、夜道を走ることが多いのであれば反射材が付いているタイプを選ぶことで、視認性を高めることができます。
カジュアルなサイクルウェアで人気のブランドは?
サイクルウェアにもいろいろなタイプがありますが、いきなりピタピタで派手なタイプのウェアを着るのは少し抵抗があるという人も多いでしょう。
ルコックスポルティフでは、カジュアルなサイクルウェアを取り扱っています。
普段着としても着られるデザインでありながら、サイクルウェアとしての機能もしっかり持ち合わせているので、初心者やカジュアルタイプを探している人におすすめです。
Casual Jersey
まるで普段着のようなデザインでありながらも、フィット感、吸汗速乾性にも優れているトップスです。
また再帰反射機能もあるので、夜暗い道ライドもサポートしてくれます。ストライプがデザインポイントにもなっているバックポケットはボタン付きのため、物が落ちにくいです。
Cycling Tee
ポリエチレン100%でありながらも、まるで綿のような風合いの素材を使用しているので、ライドのときだけでなく普段使いもできるTシャツ型のトップスです。
サイクルウェアの特徴であるバックポケットもしっかりと付いています。ぴったりしたウェアは着たくない、カジュアルライドユーザーにおすすめのタイプです。
3/4 Pants
街乗りに最適な7分丈のパンツです。一見すると普通のチノパンツのように見えますが、ストレッチ性やはっ水性に優れているので、ライドに適しています。
普段着使いはもちろん、サイクリストのビフォーアフターアイテムとしても活躍するアイテムです。
カジュアルなサイクルウェアで気軽に出かけよう
サイクルウェアの種類や機能性などを紹介しました。自転車に乗るために作られたサイクルウェアを着れば、今まで以上にサイクリングが楽しくなるでしょう。
ただ、いきなりプロのようなウェアを着る勇気がない人は、普段着のようでありながらもサイクルウェアの機能を兼ね備えた、カジュアルタイプのウェアから始めてみてはいかがでしょうか。