Tシャツに近い着やすさと清涼感から、これからの季節ついつい手が伸びてしまうアイテムがポロシャツ。
クールビズが定着したオフィスや、テレワーク中のWeb会議でも失礼のない服装でありながら、オフでもリラックスできる1着として大活躍してくれます。
また、もともとはポロ競技で着用され、1930年代にはテニス選手が、その後はゴルフの定番ウェアとなるなど、その起源はスポーツウェアにあります。
それゆえ、クリーンでスマートな印象を与えてくれるポロシャツは、スタイルのある大人の夏の必携アイテムと言えるでしょう。
そこで、GetNaviチームが今最も注目しているのがマンシングウェアの「Made in U.S.A. 復刻スタンダードポロシャツ」。
世界初のゴルフウェアブランドとなった当時のデザインと機能性をそのままに、現代風にアップデートしたコレクションには、ゴルフウェアの代名詞となった老舗ブランドのこだわりが満載。
マンシングウェアならではのクラシックで上質な1着となっています。
ペンギンマークのマンシングウェアが生み出した世界初のゴルフウェア
上の世代の人にとってシンボルマークのペンギンはゴルフウェアの代名詞として、また若い世代の人でもペンギンマークはどこかで目にしたことがあるのではないでしょうか。
そこで、まずはマンシングウェアのブランドヒストリーを紹介しましょう。
1886年、ジョージ・マンシング、フランク・ページ、エドワード・タトルの3名がニット下着を生産するファクトリーとして「ノースウエスタンニットカンパニー」をアメリカのミネソタ州ミネアポリスに設立しました。
アンダーウェアブランドとして出発し、1923年に「マンシングウェア」に社名を変更。その高い技術で発展を遂げ、1955年に世界初のニットゴルフウェアブランドが誕生したのです。
当時、約1,500人のプロおよびトップアマにアンケートを行い、2年の歳月をかけて開発されたゴルフシャツには、従来のポロシャツとはまったく異なる機能とデザインが加えられました。
ゴルフスイングを妨げることなくスムーズな動きを実現したこのポロシャツは、発売されると瞬く間に多くのゴルファーを魅了していきます。
1960年代にはその人気が全米に広がり、当時のアメリカを代表するコメディアン、ボブ・ホープや、第34代アイゼンハワー大統領・第37代ニクソン大統領などの著名人からも愛され、大統領の2人はマンシングウェアのウェアを着てゴルフを楽しんでいたのです。
また、映画俳優で歌手のフランク・シナトラもプライベートでゴルフシャツを着ていたことで、普段着で着用することも流行りました。
胸ポケットに刺繍されていたペンギンのシンボルマークは“リトル・ピート”と呼ばれています。
1956年にマンシングウェアのセールスマネージャーがニューヨークでたまたま購入したペンギンの剥製を持って飛行機に乗ったとき、隣り合わせた老婦人に「こんなかわいい鳥が、あなたのマスコットになれば良いのに」と言われ、この言葉をヒントにブランドのシンボルマークに採用されたと言います。
以降、ゴルフウェアには胸にワンポイントのマークが入ることが慣例となりましたが、なかでもペンギンマークはゴルフウェアの代名詞となっていました。
ちなみに、ペンギンマークのモデルはコウテイペンギンだと言われています。
世界初の当時のゴルフ専用ウェアに最新テクノロジーを融合させた【Grand-Slam】
「Old Meets Technology」をコンセプトに、世界初のゴルフ専用ウェアを開発し、ゴルフやライフスタイルシーンで親しまれた1955~1970年代のアメリカの商品カタログをデザインソースに利用。
スポーツカジュアルウェアとして2021春夏より展開しているのが「Munsingwear Grand-Slam-古き良きアメリカの遺伝子―」コレクションです。
素材の見た目や編地組織、ディテールはそのままに最新のテクノロジーを融合することで、ブランドのアイデンティティーは残したままシルエットやデザインがアップデートされています。
ゴルフの時間を特別にするために考え抜かれたという当時のデザインや機能を再現するとともに、USAコットンを100%使用。
下げ札や当時のパッケージにもこだわり、MADE IN USAの完全復刻盤として登場したのが「Grand-Slam」コレクションなのです。
現行品にない仕様を随所に再現した「Made in U.S.A. 復刻スタンダードポロシャツ」
襟と袖口のラインをアクセントに、胸ポケットにはおなじみの“リトル・ピート”のシンボルマークが刺繍されています。
現在は大量生産による生産の効率化からセットインスリーブが多いなか、ゴルフスイング時の肩の可動域を広げるラグランスリーブを再現。
現行品では2つボタンが主流の前立ても当時の3つボタンを採用。プレイヤーが脱ぎ着しやすくなるように設定された細やかなディテールも忠実に再現されています。
腕の可動域を広げる脇下のアクションフリーガセットは、伸縮性のあるナイロンを混紡しており、ゴルフでの着用時はもちろん、普段着でのちょっとした動きのストレスも軽減します。
襟バックボタンも大量生産による効率化で現在ではあまり見られなくなっていますが、洗濯後の襟の形状記憶を保つという効果を発揮します。
当時のイラストを再現した下げ札も採用。さらには当時のパッケージも再現するというこだわりで、復刻版というクラシックな雰囲気を演出しています。
カラーはホワイト・ブラックのほかにネイビー・グレー・カーキ・レッド・ブルー。その日の気分やTPOで合わせられるのがうれしい7色展開となっています。
マンシングウェア BEAMS PLUS別注 Made in U.S.A. 復刻BIG Fitポロシャツ:15,180円(税込)
定番のレギュラーサイズとともに、肩幅や身幅に余裕を持たせた流行の「BIG Fit」も用意。サイジングは少し大きめのシルエットになっているので、よりリラックスできる着心地が楽しめます。
BIG Fitポロシャツは3色展開。スタンダードポロシャツに比べて襟と袖口にラインはなく、ブラックとネイビーは同色となっています。ホワイトのみ襟と袖口はネイビーのアクセントが。
また、胸の“リトル・ピート”は当初のデザインを忠実に再現。なので、よく見るとスタンダードともロゴが違います。
開発の背景や機能を知ることでこだわりのポロシャツに出会える
普段、何気なく選びがちなポロシャツですが、ブランドのヒストリーや開発の背景、さらには機能性を知ることで愛着が湧いてきませんか。
今回紹介したMade in U.S.A. 復刻スタンダードポロシャツはゴルフ流通では打ち出しをせず、ファッション流通のみで展開。クラシカルなゴルフウェアであると同時に、ファッションとして純粋にかっこいい、かわいいと思えるコレクションとなっています。
さらに天然素材を普段着として着る、着心地の良さも実感できるこの1着。現状のポロシャツでは少ない機能性、着心地の良さもこれからのポロシャツ選びの基準に加えてみてはいかがでしょうか。
モデル/加藤文也(HEADS)
撮影/大田浩樹
スタイリング/宮崎 司
文/マイヒーロー
1955年に世界初のゴルフウェアブランドとして誕生したマンシングウェア。ブランドの矜恃が詰まった“MADE IN USA”ポロシャツに、今年もまたビームス プラス別注デザインが登場しました。 アメリカンカルチャーが花開いた60〜80年代に[…]
