デサントが誇る高機能なアイテムをより多くの人に広めるべく、スニーカーを中心としたライフスタイルを提案するatmosとのコラボレーションが実現。
最も高いスペックを誇るスキーウェア「S.I.O INSULATED JACKET」と「S.I.O SCHEMATECH 3L-SHELL JACKET」をatmosがカラー別注しました。
このウェアが持つ魅力について、atmos ディレクターの小島奉文氏(写真左)と今回のデザインを担当した近藤敏雄氏(写真右)にお話を伺いました。
デサントの高機能ウェアをもっと身近な存在に
――今回のコラボレーションは、どのようなきっかけで始まったのでしょうか?
近藤:現在のデサントには「水沢ダウン」という人気柱がありますが、もともとデサントの歴史は、スキーと共に始まっています。デサントのスキーウェアは、選手用のものやスキーをする人に向けたものですが、この優れた機能性は、スキーに限らずもっと身近に使っていただけるものでもあるという自負があります。
では、スキーという環境下で十分耐え得るものを、どうタウンユースに落とし込むのか。その課題をクリアし、街でももっと使えるものにするために、今回2つのアイテムをatmosさんにカラー別注していただきました。
小島:うちはスニーカーをベースとした、スポーツスタイルミックスのライフスタイルを提案しています。そのなかでスニーカーに合わせられるようなアパレル、アウターの取り扱いもあります。入口としてはスニーカーですが、僕らも高機能なものを厳選して取り扱っているので、デサントさんの機能美には非常に興味がありますね。
――atmosでは、水沢ダウンも取り扱いされています。デサントというブランドには、どのようなイメージがありますか?
小島:Sports Lab by atmos新宿ができたときに、オルテラインの水沢ダウンを取り扱い始めたのが、デサントさんとのお付き合いの始まりだったと記憶しています。デサントというブランドは、やはり冬に強いというイメージはありますね。本物志向の人が選ぶブランドだと思います。
これは実話なんですが、うちは社内だと水沢ダウンの着用率が非常に高いんです(笑)。うちの本明(※atmos社長)も毎シーズン、シーズナルカラーを買い足していて。そういう本物志向の人たちが、いろいろ着てきたなかでデサントの水沢ダウンを選んでいる。そういう印象がありますね。
――デサントの高い機能性は、長年の経験とそのなかで培われた技術に支えられていると感じます。デサントのスキーウェアの歴史を教えてください。
近藤:デサントでは1954年、今から66年前にスキーウェアの開発に着手してきました。そして1979年に登場したのが「マジックスーツ」と呼ばれるアルペンスキーのレーシングスーツです。
当時のワールドカップの表彰台に並んだ選手は、全員このデサントのスーツを着ていたんです。そこから“デサントのスーツを着ないと勝てない”という神話が生まれて、マジックスーツと呼ばれるようになり、着用したいというオファーが殺到したそうです。
そうした歴史に加え、デサントのスキーウェアを語るうえで欠かせないのが、世界最高峰のチームと研究、開発するというスタンスです。1978年からスイスアルペンチームというスキー競技のトップクラスと契約を結び、その契約は今もずっと続いているんです。
機能美が詰まったジャケットをトレンドカラーでアレンジ
――まずはアイテムの仕上がりの感想をお聞かせください。
小島:とにかく無駄がなく、それでいて高スペックな僕好みに仕上がっているなと思います。本明も本物志向なので、一番高スペックなものをということで今回の企画のベースとしてチョイスしたんだなと思います。
近藤:デサントの機能美が詰まったものとなると、やはりスキーウェアがデサントのDNAなんです。なので、機能美という軸でこれを選んでいただけたのはすごくうれしいです。
――今回別注カラーはどちらもアースカラーです。アースカラーを選んだ理由は?
小島:atmosはスニーカーをメインとしているので、スニーカーに合わせやすいものをということではあるんですが、スニーカーのトレンドはサステナブルの傾向もあり、色味としてはアースカラーが増えてきています。
黒は年中定番ですが、ここ数年のそうした流れをくんで、今回ダークオリーブとコヨーテベージュという2色を提案しました。この2色はミリタリーテイストも感じられるので、取り入れやすいと思います。
近藤:ベーシックなカラーでもありますしね。多色使いするのは簡単なんですが、逆にソリッドに見せる単色のほうがデザインとしては難しいんですよ。
小島:ただ単色のほうが素材の良さが出るかなと思います。
近藤:まさにその通りだなと思います。引き算は経験値がないと難しいですからね。
――普段のスキーウェアにはないカラーリングですが、印象はいかがですか?
近藤:発色性の高いスポーツカラーが多いなかで、やはり新鮮でしたね。今回はタウンユース向けとしてのカラー別注でしたが、逆に、こういうカラーのスキーウェアも斬新な感じがするんです。今のスキーヤーに新しい提案をすることもできるんじゃないかと思いました。
小島:派手な色を使うのって、雪山でも目立つようにするためですか?
近藤:そうですね。アウトドアと同じで、もし遭難した場合でも遠くから見つけられるように視認性の高いカラーが選ばれています。だからアースカラーに挑戦するのは初めてだったんです。
小島:こういうカラーって街着ならではかもしれませんね。逆にすごく派手だったりすると街では着づらくなるし。
オン・オフ問わずオールシーンで活躍する
――実際に着てみた感想をお願いします。
小島:S.I.O INSULATED JACKETは、すごく暖かいですね! 部屋の中ですが、着て2分で暑いぐらい!(笑)。すごく柔らかくて、フィット感もすごく良いし、シルエットもきれいですね。
僕、真冬でも3枚しか着ないんですよ。Tシャツ・スウェット・アウターの3枚。なので、いかに薄くて暖かいかに興味を示してしまうんですが、これはとても暖かいので、ロンT1枚にこれを羽織るだけでも良いですね。薄いのでバックパックを背負いやすいですね。
S.I.O SCHEMATECH 3L-SHELL JACKETは、着ている感じのない軽さですね。ストレッチ感もあるので、自転車に乗るときに着てみたいです。大きめサイズのスウェットの上からサラッと羽織るのが良いかな。
ヘルメットの上からかぶるからフードも大きいんですね。これならインナーにフーディーを着ても邪魔にならなさそうで良いですね。
――どんなコーディネートがおすすめですか?
小島:足元からアースカラーワントーンでそろえても良いし、黒を合わせても締まると思います。僕はオリーブ×オリーブのワントーンでそろえたいかな。僕は基本単色のブラック・ベージュぐらいしか着ないので。
コヨーテベージュのほうは合わせやすいのでコーディネートしやすいかもしれませんね。ちょっとオーバーサイズでコートジャケット風に着ても良いんじゃないかと思います。
オン・オフ兼用できるものだと思うし、自転車乗りの人にも対応できる。本当にオールシーンで使えるアイテムだと思います。
<プロフィール>
atmos ディレクター
小島奉文(写真左)
世界的な人気を誇る東京発のスニーカーショップ「atmos」のディレクター。2001年より「atmos」の前身である「CHAPTER」でキャリアをスタート。2007年よりディレクターに就任し、数々の別注企画を手掛ける。
デサントジャパン株式会社
デサントマーケティング部門 デサントリテール部 リテールMD課 デザインディレクター
近藤敏雄(写真右)
1994年にデサント入社。スキー部門に配属後、アスレチック部門も経験し、長年デサントスキーウェアのデザインディレクターを務め、現在はリテール商品も手掛ける。
写真:横江 淳
テキスト:伊藤伊万里(ライトアウェイ)
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