睡眠と運動の関係とは~健康的なカラダづくりのために押さえておきたいこと~

  • 2020/08/18 (火)
  • 2023/12/05 (火)

スポーツ選手に限らず、睡眠と運動の関係については、これまで多くのことが語られてきました。しかし、知られていないこともまだまだ多いのが実情です。

今回は、仕事や運動をするうえで健康的なカラダを維持するために、知っておくべき情報をお届けします。

アスリートの睡眠

アスリートの睡眠

運動時間が一般の方と比べて多いアスリートは、より多くの睡眠時間を確保したほうが良いとされています。特にプロとして活動しているアスリートの場合、睡眠時間を12時間確保する選手もなかにはいるそうです。

睡眠不足の状態になってしまうと、どうしてもパフォーマンス力は落ちます。パフォーマンスを上げるためにはそれだけ睡眠時間を多く確保したほうが良いと言えるかもしれません。

一般の人の睡眠について

一般の人の睡眠について

では、私たち一般人の場合はどうでしょうか。睡眠にはそもそも、日中で活動した疲れを取り、その疲れから出る「老廃物」を除去する働きがあります。

睡眠不足に陥ると、疲れが取れず、やる気も上がらず、パフォーマンスも上がらなくなるので、仕事にも影響を及ぼします。なので、睡眠時間の確保は大切なのです。

運動時のパフォーマンス

睡眠時間を多く確保するほど、パフォーマンス力は上がると言われています。自分が最もパフォーマンスを発揮したい時間帯を逆算して、何時に就寝するかを決めるプロのスポーツ選手も多いと言います。

睡眠時間を「練習時間」と捉えるプロチームもなかにはあるそうです。

仕事のパフォーマンス

午後の時間帯になると「眠くなる」と感じる人も多いのではないでしょうか。というのも、前日0時に就寝していた場合は、15時間後に体内の温度が少し下がるリズムのため「眠くなる」と感じてしまうからです。

眠くなった場合は無理をせず、15~20分くらい昼寝を取り入れるのがおすすめ。昼寝をすることで頭の中がさえ、集中力が高まります。これ以上昼寝してしまうと逆効果になるので注意しましょう。

睡眠不足が続くと、仕事におけるパフォーマンス力も下がるので、「寝ることも仕事」と捉えて昼寝をうまく取り入れながらしっかりと睡眠時間を確保しましょう。

日常生活のパフォーマンス

日常生活においても、もちろん睡眠は関係します。

例えば「寝だめ」といって、普段夜更かししていて、週末に昼過ぎまで寝ることで削った睡眠時間を取り戻そうとしている人の話をよく耳にしますが、「睡眠時間を補う」といっても、これはあまり良くありません。

私たちの体には「体内時計」が備わっており、一定の生活リズムを維持することで「覚醒」と「睡眠」のバランスを保っています。

できれば週末も平日と同じ時間に起き、眠くなったら昼寝をする、というサイクルが大切なのです。平日と週末の起床時間のズレは、2時間までにすることがポイントです。

これだけは守りたい睡眠の基本

これだけは守りたい睡眠の基本

睡眠には、前述のように疲れを取る働きがありますが、日中で得た運動や栄養、学力、技能などを体に定着させ、スキルアップする働きもあります。つまり、睡眠時間を削ることは、技能向上を妨げてしまっている可能性もあるのです。

質の良い睡眠をとるためには、睡眠前に体温を上げること。就寝30分〜1時間前に40~41°Cのお風呂につかりましょう。時間は15〜30分ほどで、額から汗が出るくらいが最適と言われています。

また、睡眠時と就寝前は部屋を暗くするのが良いでしょう。部屋が明るすぎると脳の中が「朝」だと勘違いしてしまい、なかなか眠りにつけないからです。また、理想の睡眠時間は7〜8時間です。

どの程度の時間運動をすれば良いのか?

どの程度の時間運動をすれば良いのか?

毎日やろうとすると、逆にプレッシャーになってしまうので、週3〜4日を目標に。1回につき30分〜1時間くらいを目安に運動を取り入れていきましょう。

激しすぎる運動もあまり良くないですが、多少負荷をかけることがポイントです。例えば、友人や家族とジョギングやウォーキングをする場合、負荷の程度は会話しながらできるくらいが良いでしょう。

また、体温が上がる夕方くらいが運動する時間に最も適しています。寝る前の激しい運動は必要以上に体温が上がってしまうのでなるべく控え、ストレッチ程度にとどめておきましょう。

忙しいなどの理由からなかなか運動時間を確保できない人は、例えば最寄り駅の1つ前の駅で降りて歩いたり、エレベーターを使わずに階段で移動したりなど、日常生活のなかで運動できる機会を取り入れていきましょう。

良い睡眠をとるための食事

良い睡眠をとるための食事

質の良い睡眠をとるためには、寝る前に体温を上げるのがポイント。そのためには、睡眠前の食事と朝食を意識する必要があります。ただし、夕食は遅くとも、寝る3時間前には済ませましょう。

睡眠前の食事(夜ご飯)

唐辛子や生姜など、体温を上げてくれる食材を取ると良いでしょう。眠っている間は体温が一番下がるので、起きているときと眠っているときとの体温に「落差」が生まれ、より快適な睡眠を取り入れられます。

朝食

朝の時間にタンパク質を摂ることで、体のバランスを整え、質の良い睡眠につながります。
朝食時に魚・肉類、豆類、乳製品、たまごやツナを積極的に取り入れましょう。

眠りが浅いと感じる人は

眠りが浅いと感じる人は

今、まさに眠りが浅いと感じている人やいくら寝ても疲れが取れないという人は、寝る前に、数分で良いのでリラックスする時間を確保しましょう。

寝る前にパソコンやスマートフォンをずっと見ているとブルーライトの光が脳を覚醒させてしまい、さらに脳が興奮した状態になり、眠る準備ができないまま睡眠状態に入るので睡眠の質が悪くなってしまいます。

リラックスするには、香りや音楽など、なるべく五感に訴えるものを取り入れていきましょう。特に嗅覚はリラックスと結び付きやすく、良い香りを見つけることも質の良い睡眠につながっていきます。

まとめ

まとめ

健康的なカラダづくりをするためには、睡眠と運動・食事などのバランスがとても大事です。

良い睡眠を確保するには、寝る前に体温を上げること。夕飯時には体温が上がる食材を取り、就寝時間前にはぬるめのお風呂に入ることが大切です。

また、運動は週3〜4日、夕方に30分〜1時間くらい行うのがベストです。毎日忙しくて、運動時間や睡眠時間を確保することが難しいという人は、できることからでOKです。

まずは1つ前の駅で降りて歩く距離を増やすなど軽い運動をしたり、寝る前にリラックスできる時間を設けたりしてみましょう。

 

<お話を伺った方>

國井修さんのプロフィール写真

oluha上質睡眠専門店睡眠アドバイザー
睡眠改善インストラクター
國井修さん

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