服の生地に使われる素材の種類を一覧で解説!季節別のおすすめはどれ?

服の生地に使われる素材の種類を一覧で解説!季節別のおすすめはどれ?

  • 2023/01/30 (月)
  • 2024/03/12 (火)

服の生地には、さまざまな素材が使われています。

素材の種類によって、着心地や機能性、季節感なども異なるため、それぞれの特徴を覚えておくと服選びに役立つでしょう。

この記事では、服の生地に使われる一般的な素材の種類を解説します。

服の生地に使われる素材は大きく分けて2種類

服の生地に使われる素材は大きく分けて2種類

服の生地として使われる素材は、主に「天然繊維」と「化学繊維」の2種類です。
まずは、それぞれの違い、特徴を紹介していきます。

天然繊維

天然素材で作られた天然繊維には、植物から採取される「植物繊維」と、動物から採取される「動物繊維」があります。

肌触りや着心地が良く、自然界にあるもので作られているため、敏感肌の人にも優しい素材だと言われています。

化学繊維

化学繊維とは、石油や石炭などから化学的な合成や加工によって製造された繊維のことです。原料や製造方法の違いによって、「合成繊維」「半合成繊維」「再生繊維」に分けられます。

合成繊維は石油を主原料として作られ、半合成繊維は天然の原料に化学物質を組み合わせて作られています。また、再生繊維は木材やペットボトルなどを化学的に繊維状に作り変えた素材のことを指します。

人工的に作られた化学繊維は、吸汗速乾性や形態安定性、接触冷感機能など、天然繊維のデメリットを補った繊維が多いのが特徴です。

服の素材①「天然繊維」の種類一覧

服の素材①「天然繊維」の種類一覧

服の生地に使われる素材の一つである天然繊維には、主に植物繊維のコットン(綿)・リネン(麻)・動物繊維のシルク(絹)・ウール(毛)などの種類があります。

まずは、主な天然繊維の特徴について見ていきましょう。

コットン(綿)

コットン(綿)は、肌触りが良く通気性や吸水性に優れているのが特徴です。また、丈夫で熱に強いという性質があり、長持ちしやすいことがメリットとして挙げられます。

一方で、洗濯をすると縮みやすく、シワになりやすいという面もあります。干す際は、シワを伸ばすように叩いたり、軽く引っ張ったりすると良いでしょう。

リネン(麻)

リネン(麻)は、通気性や吸湿性に優れているため、春夏服の生地に使われることが多い素材です。

シャリ感のある生地で涼しく着こなせるのが魅力ですが、水洗いをするとシワや縮みが起こりやすく、肌触りがチクチクすることもあります。

シルク(絹)

シルク(絹)は、カイコのまゆから採取できる動物繊維です。天然素材でありながら、保湿性や保温性、吸水性や軽量性など、機能性に優れています。

ほかの天然繊維に比べて肌触りが良く、光沢感があるため、フォーマルなドレスなどの生地にも採用される素材です。

ただし、変色しやすく摩擦に弱いという特徴もあります。

ウール(毛)

羊の毛から作られたウール(毛)は、保温性や保湿性、吸湿性などに優れています。

また、ウールには水をはじく性質があり、天然の抗菌防臭性も備わっているため、汗をかいてもベタつきにくく、嫌な臭いを軽減できるのがメリットです。

動物の毛を使った天然素材としては、ウール以外にもカシミヤやアルパカ、アンゴラ、キャメルなどがあります。いずれも動物繊維は縮みやすく、虫に食われやすいので、お手入れや保管方法には注意が必要です。

服の素材②「化学繊維」の種類一覧

服の素材②「化学繊維」の種類一覧

服の生地の素材として使われる化学繊維としては、主にポリエステル・ナイロン・レーヨン・アクリル・ポリウレタンなどが挙げられます。

続いては、主な化学繊維の特徴について紹介します。

ポリエステル

ポリエステルは、石油を主原料として作られる合成繊維です。シワになりにくく、型崩れしにくいため、洗濯にも強いというメリットがあります。

また、軽量性や速乾性、耐久性にも優れているものもあり、スポーツウェアやアウトドアウェアにも採用されています。

ナイロン

ナイロンも石油を主原料とした合成繊維です。強度が高く耐久性に優れ、摩擦にも強くて型崩れしにくいという特徴があります。

また、薬品や害虫、カビなどにも強く、弾力性にも優れているので、服の生地以外にも幅広く採用される素材です。

ただし、熱には弱いので、乾燥機やアイロンなどは避けましょう。

レーヨン

レーヨンは、木材パルプを使用した再生繊維です。吸湿性や吸水性に優れ、静電気が起きにくいという性質があるため、服の裏地としてよく使われています。

一方で、化学繊維のなかでは水に弱いため、シワになりやすく縮みやすいという特徴もあります。

アクリル

アクリルは、石油を主原料とした合成繊維です。ウールのような質感を持つため、ふっくらと柔らかく、保湿性や弾力性に優れているのが特徴です。

ウールと比較してシワや型崩れ、虫に強いため、ウールの代替品として採用されています。

ただし、静電気や毛玉が発生しやすく、ウールに比べると吸水性や吸湿性に劣ります。

ポリウレタン

ポリウレタンも石油を主原料とした合成繊維になります。

ゴムのように伸びる性質があり、柔軟性や弾力性に優れた素材です。ストレッチ性のある生地の多くにポリウレタンが採用されています。

軽くてシワになりにくいという特徴がありますが、一方で高温多湿の環境や紫外線に弱く、保管方法によっては製造から2~3年で劣化してしまうと言われています。

服の素材を季節別に分類

服の素材を季節別に分類

服の生地に使われる素材は、季節別に分類することができます。
ここからは、春夏用や秋冬用の服の生地に使われる素材について、詳しく解説していきます。

春夏用の生地に使われる素材

春夏用の生地に使われる素材の種類には、以下のようなものがあります。

  • ポリエステル :軽量性や速乾性、耐久性に優れている
  • コットン(綿):通気性や吸水性に優れている
  • リネン(麻) :通気性や吸湿性に優れている
  • レーヨン :吸湿性や吸水性に優れている
  • ほかにも、繊維メーカーやブランド各社が春夏用の素材を多数開発しています。

    デサント_ロゴ

    例えば、日本のスポーツ用品メーカーであるデサントもその一つです。

    開発された素材として「SUNSCREEN™(サンスクリーン)」や「Coolist D-Tec™(クーリストディーテック)」、「AIRY TRANSFER(エアリートランスファー)」、「EXcDRY D-Tec(エクシードライディーテック)」などがあります。

    SUNSCREEN™(サンスクリーン)

    SUNSCREEN™は、赤外線の反射率が高く、太陽光の熱を遮ってウェアの温度上昇を抑えるクーリング機能を備えた素材です。

    UVケア効果があり、紫外線の多い春夏の生地におすすめです。

    Coolist D-Tec™(クーリストディーテック)

    Coolist D-Tec™は、厳しい暑さのなかでもスポーツを快適にプレーするために開発された素材で、汗を素早く吸って乾かす拡散気化、ウェア内の熱を逃がす放熱性に優れています。

    スポーツ時だけではなく、暑い夏のタウンユースにもおすすめです。

    AIRY TRANSFER(エアリートランスファー)

    AIRY TRANSFERは、縦・横・斜めに伸縮可能な4WAYストレッチ素材です。

    優れたストレッチ性や軽量性により、トレーニング中はもちろん、あらゆるシーンで体を動かしやすいという特徴があります。

    EXcDRY D-Tec(エクシードライディーテック)

    EXcDRY D-Tecは、一般的な吸汗速乾素材よりも素早く乾く、高速ドライ性能が特徴です。

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    秋冬用の生地に使われる素材

    秋冬用の生地に使われる素材の種類には、以下のようなものがあります。

  • ウール(毛):保温性や保湿性、吸湿性や弾力性に優れている
  • カシミヤ :軽量性や保温性に優れている
  • アクリル :保湿性や弾力性に優れている
  • フリース :起毛素材で軽量性や保温性に優れている
  • ほかにもデサントが展開する「HEAT NAVI(ヒートナビ)」は、光を吸収し、+5℃の熱を作り出すことができる秋冬におすすめの積極保温素材です。

    太陽光を効率良く熱に変換できるため、スキーやゴルフ、アウトドアなど、寒い冬に屋外で過ごすときにも優れた保温性を発揮してくれます。

    また、「AIR THERMOTION(エアーサモーション)」は、特殊な糸によって空気をため込めるよう多くの空洞部分を作り出すことで、保温性と軽量性を兼ね備えています。

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    服の素材は種類が豊富!季節感や機能性に注目しよう

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    服の生地に使われる素材は種類が豊富です。

    どのような服を着ようか迷ったときは、素材の季節感や機能性に注目しながら、気温やシーンに合ったものを選びましょう。

    今回紹介した素材の種類や特徴も参考に、服選びに役立ててみてください。

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