半袖でプレーできる春夏に比べ、長袖を着用する秋冬は体の動きに多少の制限があるのは仕方がないのがゴルファーの定説でした。
ところが近年、そんな固定観念を覆すゴルフウェアが開発されています。
その代表格がデサントゴルフのg-arc(ジーアーク)コレクションです。
デサントゴルフのg-arcコレクションとは
デサントゴルフのg-arcコレクションは2018年に販売を開始し、たちまち人気を博しました。
g-arcの「g」はスイング軌道をモチーフにしたデサントゴルフの象徴で、「arc」はスイングアーク(スイングでクラブヘッドが描く円弧)から取っています。
g-arcはこれらを組み合わせた造語で、ゴルフに特化した機能を曲線で表現した最上級モデルの総称です。
最上級モデルだけにそれなりの価格帯になりますが、品質の良さは袖を通しただけで違いがはっきりと分かります。
スイング時のストレスを極限まで抑えるため日本製にこだわっており、デサントゴルフのブランドアンバサダーを務める元サッカー日本代表の中田英寿氏も納得の仕上がりと太鼓判。
新作「オーガニックウールクルーネックセーター」はサステナブルがキーワード
g-arcコレクションは2021年春夏モデルで「土に還るポロシャツ」を発売しましたが、秋冬モデルの「オーガニックウールクルーネックセーター」は土に還るシリーズ第二弾という位置付けになります。
春夏モデルの「ReBIO POLO(リバイオ ポロ)」に続き、秋冬モデルは「土に還るオーガニックウールセーター」となる「ReBIO KNIT(リバイオ ニット)」です。
ゴルフは自然の中で行うスポーツであり、ゴルフウェアにもサステナブル(持続可能性)が求められる時代になっています。
オーガニックウールクルーネックセーター(デサントゴルフ):42,900円(税込)
メイン素材のオーガニックウールは、農薬などの化学薬品に過去3年以上さらされていない牧草地で育った羊から収穫されています。
洗毛の際も生分解性洗剤を使用し、染色もクロム染料など金属染料を使用せず、環境負荷を可能な限り低減。環境と社会に配慮していることを示す世界基準のGOTS(Global Organic Textile Standard)認証を取得しています。
摩擦強度とストレッチが求められる脇や袖下などの部位には、コットンから生まれた再生セルロース繊維で生分解可能なベンベルグ素材を採用。さらに、マーク・ネーム・ミシン糸に至るまで生分解素材を使用しています。
オーガニックウールは、原料の収穫から製造工程まで環境と社会に配慮されており、生分解が可能。
ブランド・サイズネームも生分解が可能なベンベルグ(キュプラ糸)を使用しています。オーガニックウールクルーネックセーターは4色展開。
背中は左右非対称! ゴルフに特化し動きやすさも徹底的に追求
「オーガニックウールクルーネックセーター」が地球環境に優しいゴルフウェアであることは伝わったと思いますが、ゴルフウェアとしての動きやすさも徹底的に追求。
ゴルフに特化した機能を曲線で表現するg-arcコレクションならではのこだわりが随所に発揮されています。
特に印象的なのは背中のリブ(※編み物のウネ)です。右肩に比べて左肩が極端に広範囲なのは、右打ちのゴルファーにとって左肩甲骨の動きがスムーズなスイングの肝になるからです。
ゴルファーの動きを熟知しているがゆえに、アシンメトリーな加工を意図的に施しています。
スイング時に大きく可動する左肩甲骨の部分がリブになっており、スイングの動きを妨げない配慮がなされています。
左右の肘を交互に曲げ伸ばしするゴルフスイングの動きに対応するため、両肘にエルボーリブが施されています。
腕の動きを一切妨げることがないように、上下にも前後にも広範な可動域を実現するアークカット仕上げを採用。また、ベンチレーションを付加することで通気性も確保しています。
スイング時のウェアのずり上がりを軽減するため、両サイドにスリットが入っています。
g-arcコレクションのアウターは究極のプレーウェア
正直なところ「オーガニックウールクルーネックセーター」の保温性と機動性があれば、これ1枚で秋冬のすべてのラウンドを乗り切ることもできると思います。
ただ、天候が崩れて気温が極端に下がったときは、その上に羽織るアウターがあれば完璧です。
g-arcコレクションの2021年秋冬モデルでは、「グリーンダウンジャケット」と「ラウスビージャケット」の2アイテムがラインナップされています。
グリーンダウンジャケット(デサントゴルフ):97,900円(税込)
グリーンダウンジャケットの「グリーンダウン」とは、使用しなくなった羽毛製品を回収し、洗浄・精製加工することで「再生羽毛」として再利用していく「Green Down Project(グリーンダウンプロジェクト)」に由来しています。
前身頃上部と後ろ身には再生羽毛を圧着技術で閉じ込め、腹部と袖部は防風・耐水性能に優れたGORE TEX素材を使用。
サステナブル要素を取り入れて環境に配慮しながら高い機能性を実現し、寒い季節でも着用したままショットできる究極のプレーウェアに仕上がっています。
ラウスビージャケット(デサントゴルフ):86,900円(税込)
ラウスビージャケットの「ラウスビー」は英語で表記すると「RWSB」。「Rain(雨)・Wind(風)・Snow(雪)をBreak(遮断)する」の頭文字を取っています。
日本初のプロスキーヤー西村一良氏のアドバイスをもとに開発された携帯用ウインドブレーカー「RWSBコート」がオリジナル商品で、1967年にデサントの実用新案第一号として発売されました。
この商品を現代の技術と新たなコンセプトで復刻し、Green Down Projectによる再生羽毛と複数のGORE TEX素材で作り上げています。
背中にあるAIR HOLEは、空気を抜き入れすることで背部のダウンのかさが調整可能。寒暖差の激しい近年の気候状況にも対応可能な次世代型アウターウェアに仕上げています。
モデル/土方秀隼(HEADS)
撮影/大田浩樹
スタイリング/佐々木 誠
文/保井友秀
最近は「SDGs」「持続可能な社会」といった言葉を聞くことも珍しくなくなってきました。「SDGs」とは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略で、2030年までに持続可能でより良い世界を目指[…]
