背中美人を目指す!ピラティスを取り入れた自宅エクササイズ5選

背中美人を目指す!ピラティスを取り入れた自宅エクササイズ5選

  • 2023/04/20 (木)
  • 2023/12/08 (金)

「夏に向けて、背中開きアイテムを着こなすために、美しい背中を手に入れたい!」。そんな方のために、自宅でできる背中トレーニングを紹介します。

教えてくれたのは、モデル兼フィットネストレーナーの岩崎志保さん。岩崎さんはピラティスインストラクターとして活動しているため、今回はピラティスの動きを取り入れたトレーニングを教えていただきました。

表層筋を鍛えるいわゆる筋トレとは違い、インナーマッスルや姿勢改善にアプローチするピラティスのエクササイズ。少ない動きで大きな効果が得られるのが特徴です。

 

<プロフィール>

岩崎志保さんのプロフィール画像

モデル兼フィットネストレーナー
岩崎志保さん

ピラティス・ランニング・ヨガ・ファンクショナルトレーニング・コンディショニングなどさまざまな指導経歴を持つフィットネストレーナー。現在は「PILATES STUDIO SECRET」にて、ピラティスインストラクターとしてマシンピラティスパーソナルレッスンを行う。トレーナーとしてイベントやメディアなどに出演するほか、モデルとしても活躍中。「幼少期からバレエや水泳に取り組み、ピラティスに出会い、心も体もニュートラルであることの大切さを知りました。“頑張る”のではなく“楽しく”自分を知るライフスタイルを心掛けています。」

背中美人を目指すために効果的なトレーニングとは?

――背中を鍛えるにはどのようなトレーニングをすれば良いのでしょうか?

岩崎:私の統計上ですが、まず自分で背中が太ったと感じている方は、姿勢が悪くなっていることが多いです。特に女性は、ブラの上のお肉が気になるという方が結構多いと思いますが、これも姿勢悪化が原因かもしれません。

猫背や内巻き肩などの影響によって背骨の上側が丸まることで、背中が丸みを帯びて太ったと感じる場合が考えられます。これは二の腕が太くなった・太く見えることの原因でもあります。

そのため骨を正しい位置に導き、姿勢を改善することで背中痩せにつながります。

トレーニングをしている岩崎志保さんの画像

――姿勢を改善すると背中がきれいに見えるのですね。

岩崎:骨が本来の位置に戻るので筋肉のバランスが良くなります。姿勢が悪い状態で体を動かしていると、筋肉のバランスがさらに悪化してしまう可能性もあり、あまり効果的ではないかもしれません。

例えば、バレリーナの方のスタイルを想像してみてください。首が長く、鎖骨が横に伸び、腕が引き締まっていますよね。

バレリーナは重心の位置が常に高く、常に頭頂は上・指先は左右・足先は下に引っ張られているような意識を持ち動いているので、美しくしなやかな体になるのではないでしょうか。これはピラティスと同様「エロンゲーション」という意識があるからなんです。

そこで今回は、姿勢改善を目的としたエクササイズを5つ紹介します。脂肪燃焼に直接効果があるエクササイズではないため、体重が落ちるわけではありませんが、体重が変わらなくても見た目の変化は大いに期待できますよ。

姿勢を改善して体型が変わった方も多く見てきていますし、自分自身も経験しています。姿勢を改善すると「背中が美しくなる」と言い切れるので、ぜひ今回ご紹介するピラティスの動きを取り入れたエクササイズを続けてみてください。

[難易度★]広背筋の下部に効くエクササイズ

四つん這いの状態から左肘を曲げて右腕を床につけようとしている画像

右手の手の平を上に向け腕を伸ばしている画像

  1. 四つん這いの状態から、左肘を曲げて床につく。右手の手の平を上に向け、腕を伸ばして左手と同じラインの前方に置く。
  2. 右腕を枕にして横向きで寝る。この状態で背中を丸め、背中に空気を入れるように鼻から大きく息を吸う。
  3. 口から息を吐きながら背中を元に戻す。深呼吸と共にこれを6回繰り返し、反対側も同様に行う。

「これは広背筋という背中の大きな筋肉の下部にアプローチするエクササイズです。これを行うことで呼吸が深くなるため、まずこれから始めるとほかのエクササイズがやりやすくなると思います。

このエクササイズは、右腕を伸ばした状態のとき、右手の指先から膝、お尻の座骨までが一直線になるように意識して行ってください。足が浮かないように、重心を後ろに残すこともポイントです。

背中を丸めるときは、骨盤を少し後傾にするイメージで行うと背中がしっかり伸ばせます。背中を丸めるときに息を鼻から大きく吸って、戻すときに口からハーッと吐きます。ゆっくり深呼吸しながら繰り返すと体がすっきりしますよ。」(岩崎さん)

[難易度★★]背骨を順番に動かすキャットストレッチ

キャットストレッチをする岩崎志保さんの画像

  1. 四つん這いになり、足の甲を寝かせて、お腹に少し力を入れる。
  2. 骨盤から頭に向かって、背骨を順番に動かすイメージで背中をしっかり丸めていく。
  3. 骨盤のほうから緩めて元に戻す。これを6回繰り返す。

「これはピラティスのキャットストレッチという動きです。ヨガにもキャット&カウというポーズがあり、動き自体はほぼ同じですが、こちらはお腹の深層筋「パワーハウス」や脇の下の「前鋸筋」で背骨の動きをコントロールすることが目的なので、腹圧が抜けるまで腰を反りすぎないのが特徴です。

そしてまず、正しい四つん這いの姿勢になることが大事です。腕と床が垂直になるように手は肩の真下につき、指をしっかり開いてパーの形に広げます。そして股関節が90度、膝が90度になるように、膝を股関節の真下に置きます。

背中を丸めるときは腰のほうから順番に背骨を丸めていきます。このときに肩が上がりやすいので、肩はリラックスして、お腹の力で丸めていく感覚で行ってください。

そのまま背中がどんどん上に伸びていくイメージでしっかり丸めます。手でマットを引き寄せると肩甲骨が下がるので、上手に丸めることができると思いますよ。」(岩崎さん)

[難易度★★★]タオルを使った巻き肩改善エクササイズ

タオルを使って巻き肩改善エクササイズをしている岩崎志保さんの画像

  1. 膝立ちになり、肩幅より少し広めに両手でタオルを持ち、肘を伸ばして上げる。
  2. この状態から、肘を曲げないように気を付けながら肩を下げる。
  3. 肩の上げ下げを5回繰り返す。

「まず膝立ちのときに腰が反らないように、お尻が出ないように注意してください。股関節の前部分を伸ばして真っ直ぐにするのがコツです。また、腕を上げるときも肋骨が開かないように気を付けてください。

腕は体の真上まで上げるのが理想ですが、難しい方は少し前でもOKです。それよりも肘が曲がらないことのほうが大事です。タオルは軽く握る程度で、手首は腕から真っ直ぐに。

この状態をキープして肩を下げていきます。肘を曲げないように、そして絶対にタオルがたわまないように、タオルを横に引っ張りながら肩を上げ下げするのがポイントです。」(岩崎さん)

[難易度★★★★]自重で背筋を鍛えるバックエクステンション

バックエクステンションをしている岩崎志保さんの画像

  1. うつ伏せになり、足を閉じて左右のかかとをつける。おでこと胸を床につけ、腕が体と平行になるように後ろに真っ直ぐ伸ばす。
  2. 指先を伸ばし、腕が床につかないように気を付けながら、頭・首・胸の順に起こす。
  3. 元に戻る。これを6回繰り返す。

「これはバックエクステンションというエクササイズで、ピラティスのマットワークになります。指先を長く伸ばし、腕を浮かせて行うのがポイント。指先を足先に向かって伸ばし続けることで肩甲骨を活性化させることができるので、これだけで十分効果があります。

上半身と下半身はこの状態をキープして、あとは肩甲骨から上だけを起こします。高く上げる必要はないので、ブラより上だけを起こすイメージで、目線から徐々に上げていき、胸を開くように肩先を広げます。

腰を反らせたり首を上げすぎたりしないように注意しながら、鼻から息を吸いながら体を起こし、口から吐きながら戻ります。」(岩崎さん)

[難易度★★★★★]スワンプレップを取り入れたエクササイズ

スワンプレップを行う岩崎志保さんの画像

  1. うつ伏せになり、足を腰幅に開き、足の甲は寝かせた状態に。手を肩より少し前について肘を軽く曲げ、胸・鼻先・おでこを床につける。
  2. 膝は曲げず、お腹に力を入れて、手の平でマットを押して胸から上を起こす。
  3. 元に戻る。これを6回繰り返す

「これはスワンプレップというピラティスの上級者向けエクササイズの途中までの動きです。上半身の動きは先ほど紹介したバックエクステンションと似ていて、腰を反らすのではなく、首から背中を一直線にして体を起こします。

そして上体を起こしたときに、肩甲骨を寄せて下げること、肩が上がらないように耳と肩の距離を離すことがポイントです。肩が丸まっていると背中を鍛えられません。肩甲骨の間あたりがピキピキする感覚があれば、背中に効いている証拠です。

もし呼吸を合わせられそうなら、鼻から息を吸いながら体を起こし、口から吐きながら戻ります。回数はあくまで目安ですが、6回もやればOKです。毎日やる必要はないですが、3日以上空けると体が忘れてしまうので、3日に1回を目安に行ってください。」(岩崎さん)

自然な背中のラインを取り戻して背中美人を目指そう

今回は、ピラティスの動きを取り入れた背中に効くエクササイズをフィットネストレーナーの岩崎志保さんに紹介していただきました。体を大きく動かすわけではないので、自宅で手軽にできるのもうれしいですね。

姿勢を改善することで、背中がきれいに見えるようになるなんて目からウロコ。ハードなトレーニングで筋肉質な背中を目指すのではなく、自然な背中のラインを取り戻し、夏までに背中美人を目指しましょう!

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