汗や汚れが気になるスポーツウェアは、普段着以上に洗濯が重要です。
「スポーツウェアは丈夫だから、雑に洗っても平気でしょ!」と思うかもしれませんが、洗濯方法が間違っているとウェア本来の機能を損なう場合も。逆に正しい方法で洗濯を行えば、生地も傷みにくいためウェアが長持ちします!
そこで、スポーツウェアを長く使うための洗濯テクニックを、クリーニングのプロである「洗濯ブラザーズ」に聞いてきました。
第4回のテーマは、これまで紹介したテクニックを使った「タオルとスポーツバッグの洗濯」です。全5回の短期連載から正しい洗濯術を学んで、快適なスポーツライフを楽しみましょう!
洗濯ブラザーズ
茂木貴史(写真左)、茂木康之(中央)、今井良(右)の3人で結成し、毎日の洗濯を楽しくハッピーにするために活動するプロ集団。横浜でクリーニング店「LIVRER YOKOHAMA」を経営するかたわら、劇団四季、シルク・ドゥ・ソレイユ、クレイジーケンバンドなど国内外の有名アーティストの衣装クリーニングを行っている。このほか全国の百貨店やセレクトショップなどでイベントやセミナーを行い、テレビや雑誌などメディア出演も多数。
清潔でふっくら!スポーツタオルの洗濯術
まずは「スポーツタオルの洗濯術」を紹介します。
洗濯方法は、連載第3回で紹介したものとほとんど同じですが、ちょっとした工夫でタオルをさらにきれいに仕上げることができます。
スポーツタオルはもちろんのこと、フェイスタオルやバスタオルにも応用できる洗濯術は必見です!
スポーツウェアとタオルは分けて洗う
洗濯で最初にやるべきことは、衣類の分類です。
洗濯物は「普段洗い」「ハードな汚れ」「デリケート素材」「色もの」に分類して洗うのが基本のキ。これは、洗濯機の設定や使う洗剤などが異なるため。
タオルは「普段洗い」、スポーツウェアは「ハードな汚れ」なので分けて洗うのが正解。スポーツで使ったウェアとタオルは一緒に洗濯してしまいがちですが、実は分けて洗ったほうがきれいに仕上がるそうです。
ちなみに「普段使い」に分類されるものはタオルのほか、日常使いの服や下着・肌着など。
洗剤を入れた水に一度つけてから洗濯機に
洗濯機に投入する前に、タオルは洗剤を入れてよくかきまぜた水に一度つけておきます。汚れがひどい場合はぬるま湯を使ってください。
タオルは吸水力は強いのですが、反対に水を外に押し出す力が弱いため、あらかじめ吸水させておくことで汚れを浮き出させることができるそうです。
洗剤は水に溶かしてから投入!
タオルを洗剤液につけた後、いよいよ洗濯機で洗います。連載第2回と第3回を参照して洗濯してください。
洗濯機には「水→洗剤→衣類」の順で入れるのが洗濯ブラザーズ流。
まず洗濯機に水をため、洗剤を入れて泡立ててからタオルを投入すれば、吸水性が落ちずふっくらと洗い上がります。また、タオルは洗濯ネットに入れる必要はありません。
そして大事なポイントが、できるだけ柔軟剤を使わないこと。タオルをソフトに仕上げるために柔軟剤を入れる人もいるのではないでしょうか。
しかし実は、タオルや肌着などには注意書きで「柔軟剤は使用しないでください」と記載されているものがあるので要チェック。
ハンガーを2本使ってコの字形に干す
洗濯→すすぎ→短めの脱水が終わったらタオルを干します。
連載第3回で紹介したように、洗濯物は天気が良くてもすべて部屋干しが鉄則です。なるべく狭い部屋に干し、エアコンとサーキュレーターで温度・湿度を調整して乾かします。
ここでタオル乾燥のワンポイントテクニックを伝授。
洗濯物は空気に触れる面積が広いほど乾きやすいので、写真のようにハンガーを2本使ってコの字形に干すのがおすすめです。効率良く早く乾かせるため、嫌な生乾き臭も発生しません。
そして6〜7割ほど自然乾燥させてから、乾燥機に15分ほどかけるのがベスト。この方法で洗濯&乾燥したタオルは清潔でふっくら。
スポーツタオルやバスタオルなど家中のタオルを、この洗い方でぜひアップデートしてみてください!
汚れすっきり!スポーツバッグの洗濯術
次に紹介するのは「スポーツバッグの洗濯術」です。
スポーツウェアは洗濯するのに、スポーツバッグを洗う機会はなかなかありませんよね。でも汗や泥で汚れたウェアを入れていたバッグは、目に見えない汚れがたくさん付着しています。
定期的に洗うことで中に入れる荷物を清潔に、また見た目も新品のようによみがえるはず!
汚れがひどい場合はプレウォッシュ
長期間使用していたスポーツバッグや、汚れがひどい場合はまずプレウォッシュ。連載第1回を参照して、バッグを洗う前にプレウォッシュを行ってください。
外側の汚れが目立つ箇所、ショルダーハーネスや背面など体に触れる箇所を重点的に。また、内側の底部もプレウォッシュしておきたいところです。
裏返して桶でジャブジャブ手洗い
プレウォッシュが終わったらバッグを手洗い。桶やたらいに水を入れ、洗剤を投入してよくかきまぜておきます。
バッグは裏返してから桶に入れ、ジャブジャブと押し洗いしていきます。もみ洗いは生地を傷めるのでNG。
しっかり押し洗いすると、汚れが浮き出てくることが分かります。
ネットに入れて洗濯機で脱水
押し洗い後、すすぎではなく、まず脱水を行います。
連載第2回で、「洗濯はすすぎと脱水で汚れが落ちる」ことを紹介したように、バッグの手洗いの場合は「洗い→脱水→すすぎ→脱水」の工程が理想的なのだとか。
脱水は洗濯ネットに入れて行い、脱水後は浴室のシャワーでしっかりすすぎ。そして再び洗濯機で脱水すれば、汚れは確実に落ちるはず!
バッグは高い位置で部屋干し
脱水が終わったら、部屋干しで乾かしていきます。バッグの場合、浴室乾燥がベストですが部屋干しでも問題ありません。
タオルの乾燥と同様にハンガーをうまく使って、空気に触れる面積を広く取って干せばOK。バッグは上下を逆さにして、内部に水がたまらないように干すと効率良く乾かせます。
また、湿気は低い位置に集まるため、できるだけ高い位置に干すと効果的。同様の理由で、バッグの下側を狙ってサーキュレーターで風を当てると早く乾かすことができるでしょう。
スポーツバッグを定期的に洗うことで、バッグ自体がきれいになるのはもちろん、中に入れるスポーツウェアやタオルも清潔に保てます。
肌に直接触れるものだからこそ清潔感を意識して、長く快適に使いたいですね。
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