ファッション業界でも多くの企業がサステナブルな取り組みを行っているなか、従来のリニアエコノミーから、再生と利益創造の循環を生む新しい成長戦略“サーキュラーエコノミー”が注目されています。
地球環境の破壊による気候変動や資源の枯渇などの問題に対し、持続可能なビジネスモデルの構築は企業にとっても大きな課題となっています。
再生と利益創造の循環を生む新しい成長戦略“サーキュラーエコノミー”とは?
「大量生産・大量消費・大量廃棄」を基本として、「調達→生産→消費→廃棄」といった流れが一方向のリニアエコノミー(直線型経済)の課題意識から生まれた経済モデルが、サーキュラーエコノミーです。
日本語では「循環型経済」と訳されており、資源をできるだけ長く循環させながら利用することで、廃棄物などの無駄を富に変える新たなビジネスモデルが国内外で進んでいます。
例えば、世界20ヶ国以上でリサイクル事業を手掛けるアメリカのテラサイクル社は、2019年からLoopプロジェクトを開始。
パッケージ(容器)を企業の財産と考え、商品の使用後にパッケージをメーカーが回収、洗浄して再利用しています。
また、配送時に必要な緩衝材や梱包資材もリユースできるため、プラスチックごみを大幅に削減できます。
日本でも大手企業が参画し、2021年3月から日本版「Loop」が始動しています。
アクセンチュアの試算によると、役割を終えた製品を回収、再生させて再利用したり、使われていない資産を活用し、新たな収益源とする循環モデルへ転換することにより、2030年までに全世界で4兆5000億ドル(約530兆円)もの経済価値を生み出すと期待されています。
また、EUはサーキュラーエコノミーの行動計画において、サーキュラーエコノミーへの移行により、2030年までにEUのGDPを追加で0.5%押し上げ、約70万人の雇用創出の実現を目指しています。
サステナビリティを考慮した取り組み「RE:DESCENTE BIRTH」の考え方とは?
ファッション業界では、これまでファストファッションの流行などによって、大量生産・大量消費が基本となっていました。
しかし、衣類を作るうえで生じる汚染水や温室効果ガスは、地球環境に大きな影響を与えるだけではなく、大量の在庫廃棄は自然への配慮が欠けていると指摘されるようになりました。
この問題を解消するために、デサントジャパン株式会社は「持続可能なモノ創りへの挑戦」として、同ブランドでサステナビリティを考慮した「RE:DESCENTE BIRTH」を展開しています。
これは、アパレル製品から再びアパレル製品を作ることで、循環型経済の実現を目指しているもので、“服から服へ”という新しい生産システムづくりをしています。
2021年9月からは百貨店の店舗などで回収箱が設置され、デサントが取り扱うすべてのブランド商品の回収が行われています。
回収された製品は、原料化リサイクルおよび再生エネルギーへの円滑な転用を行うため、デサント社製のアパレル製品へと生まれ変わっています。
「RE:DESCENTE BIRTH」では、生産過程で発生する裁断くずや残反、使用済みの衣料品を原料とした糸「RENU」を使用しています。
廃棄されていた繊維を有効活用する「RENU」
「RENU(レニュー)」は、これまで廃棄されいらなくなった衣類や、生産時に出た残反・裁断くず(生地)を有効活用することで、サーキュラーエコノミーの実現を目指すものです。
利用されることなく廃棄されていた繊維を有効活用することで、石油をはじめとする化石資源、水、エネルギーの使用量削減、及びCO₂の排出量削減に貢献しており、「RE:DESCENTE BIRTH」でも使用済みの衣料品などを原料にした糸「RENU」を使用しています。
「RENU」を使用したRE:DESCENTE BIRTHゴルフモデルが展開
シンプルで洗練されたデザインの半袖シャツ
左:AIRRENU×ニットシャツ(DGMTJA15)
中:RENU×フィールドセンサーシャツ(DGMTJA16)
右:RENU×フィールドセンサーモックネックシャツ(DGMTJA17)
適度なゆとりを持たせたサイズ感で、シンプルで上品なデザイン。
シンプルで上質なブラック・ホワイト、流行のアースカラーであるブラウン・カーキのカラー展開。(商品によってカラー展開は異なります。)
パンツ/キャディバッグ/キャップにも展開。地球環境に優しいアイテム
左:RENU×4WAYストレッチダブルクロスワイドテーパード1タックパンツ(DGMTJD06)
右:RENU×4WAYストレッチダブルクロス1タックショートパンツ(DGMTJD52)
適度なゆとりがあるワタリ巾で仕上げたトレンド感のある仕上がりのロングパンツ&ショートパンツ。ブラック・ブラウン・カーキの展開。
左:スタンド式キャディバッグ(DQBTJJ10NT)
右:【5月販売予定】RENU×フィールドセンサーキャップ(DGBTJC09)
カジュアルなシルエットと、マーキングはエンボス仕上げでゴルフシーンから普段使いにもコーディネートしやすいキャップ。キャディバッグはスタンド式仕様の9.5型。
問題視されている大量生産や大量消費を止めるため、近年ファッション業界でも積極的に取り入れている“サーキュラーエコノミー”という考え方。
廃棄物をなくし、“服から服へ”という新たな循環方法が浸透していくことで、環境問題に配慮した洋服選びが定着していきそうです。
2020年に立ち上がった「RE: DESCENTE」をはじめ、地球環境の負荷を減らすサステナブルに取り組む『デサント』ブランド。2021年に入り自然への配慮、エコに対する意識がより高まるなか、デサントゴルフはこの春夏「Re BirEarth[…]