腹筋を鍛えるトレーニングメニューは多くありますが、なかでもおすすめなのが「クランチ」です。
クランチと一口に言っても種類が複数あるため、まず基本のノーマルクランチから始めてみてはいかがでしょうか。
この記事では、クランチの効果や種類、シットアップとの違いや取り組む際のポイントについて解説します。
クランチってどんな筋トレ?
クランチは腹筋運動の一種です。仰向けで寝転がり、足と頭を上げて腹筋を鍛えます。
まずは、クランチの基本知識として、鍛えられる筋肉やシットアップとの違い、主なクランチの種類を紹介します。
鍛えられる筋肉は「腹直筋上部」
クランチで鍛えられる筋肉は、腹直筋上部です。
腹直筋はお腹の前面にある筋肉で、上部を鍛えることでいわゆる「シックスパック(腹筋が6つに割れている状態)」に一歩近付くことができます。
シットアップとの違いとは?
腹筋を鍛える運動としては、「シットアップ」も有名です。
シットアップは、仰向けの状態で膝を立て、両手を胸の前でクロスさせて腰から上を床から離して起き上がる動きで腹筋を鍛えます。
一方、クランチは仰向けで寝転がり、腰は床につけたまま足と頭を上げるため、2つのトレーニングは体の動かし方が異なります。
また、クランチとシットアップでは鍛えられる部位にも違いがあります。
クランチが腹直筋を鍛えるのに対し、シットアップでは腹直筋だけではなく、腸腰筋というインナーマッスルや太ももの前面にある大腿直筋を同時に鍛えることが可能です。
そのため、腹直筋を鍛えたい人はクランチ、腹直筋だけでなくインナーマッスルも鍛えたい人はシットアップというように、目的に合わせて取り組むと良いでしょう。
クランチの主な種類
クランチには、主に以下の6種類があります。
種類 | 鍛えられる主な筋肉 | どんな人におすすめ? |
---|---|---|
ノーマルクランチ |
|
|
サイドクランチ |
|
|
ボールクランチ |
|
|
リバースクランチ |
|
|
バイシクルクランチ |
|
|
V字クランチ |
|
|
トレーニング初心者は基本のノーマルクランチから始めて、目的に合わせてバリエーションを増やしていきましょう。
くびれをつくりたい人は腹直筋だけでなく、脇腹部分にある腹斜筋や腹筋のなかでも深層部にある腹横筋にもアプローチできるクランチを取り入れてみてください。
また、バイシクルクランチやV字クランチは腹筋を割りたい人におすすめです。
クランチの正しいやり方は?3つのポイント
ここからは、初心者向けにノーマルクランチの正しいやり方と注意すべきポイントについて解説します。
- 仰向けの状態で平面な床に寝転がる
- 足を上げて膝を直角(90度)に曲げる
- 両手を頭の後ろで組む、または胸の上で交差させる
- へそをのぞき込むように上体を丸める
- そのまま肩甲骨が床から離れる程度まで上体を起こす
- 頭が地面につかないギリギリまで上体を下ろす
- ④~⑥を繰り返す
ノーマルクランチの回数は1セット10回を基本とし、3セットを目安に行いましょう。
また、以下のポイントを押さえると効果的に腹筋を鍛えられます。
呼吸を意識する
クランチを行うときは、上半身を浮かせる際にフーッと息を吐き、上体を下ろすときにゆっくりと息を吸います。呼吸を意識することで体内に酸素が取り込まれるため、脂肪の燃焼が促進されます。
しっかりと呼吸できているかが不安な場合は、お腹に手を当てながらトレーニングに取り組むと良いでしょう。
反動は使わない
クランチで上半身を起こすときは、反動を使わないように注意しましょう。反動を使って上体を起こすと筋肉にかかる負荷が弱くなり、十分な効果が得られにくくなります。
クランチの効果を高めるためには、一つひとつの動作をゆっくりと筋肉を意識しながら行うのがポイントです。
お腹を見ながら上体を起こす
クランチで上体を起こす際は、顎を引いてへそをのぞき込むようにしましょう。
このときに顎を引きすぎたり、首だけを曲げたりしないように注意してください。
きれいに割れた腹筋に憧れを抱く人は多いでしょう。お腹まわりに無駄な脂肪がなく、トレーニングによって肥大した腹筋が浮き出ている様子は、日々の節制と努力の証。水着になる機会がある夏の間は特にお腹まわりをすっきりさせておきたいものですし、最近[…]
クランチにはどんな効果がある?
最後に、クランチの主な効果を3つ紹介します。
基礎代謝が上がる
クランチによって鍛えられる腹直筋は、体のなかでも比較的大きな筋肉です。
そのため、腹直筋を鍛えることで効果的に筋肉量を増やすことができ、基礎代謝の向上にもつながります。
基礎代謝とは、人が生きていくために必要な最低限のエネルギーのことです。
基礎代謝がアップすれば、同じ運動量でも効率良く脂肪燃焼できるようになり、ダイエットにも効果的です。
お腹痩せ・ぽっこりお腹の解消
クランチで腹直筋を鍛えることで、お腹まわりの脂肪が燃焼されやすくなります。
また、サイドクランチやバイシクルクランチなどの応用メニューに取り組めば、くびれづくりの効果も期待できるでしょう。
姿勢・腰痛の改善
クランチで鍛えることができる腹直筋は、正しい姿勢をキープするために欠かせない筋肉です。お腹まわりの筋肉を鍛えることは、腰痛の改善にもつながります。
ただし、間違ったやり方で行っていると腰に負担がかかりやすくなり、腰痛を誘発してしまう可能性もあるので注意しましょう。
クランチは初心者向きな筋トレ!腹筋を鍛えてお腹を引き締めよう
クランチによって腹筋を鍛えることでお腹が引き締まるのはもちろん、基礎代謝がアップして消費カロリーの増加も期待できます。
ただし、いきなり負荷の強いメニューに挑戦したり間違ったやり方で行ったりすると、効果が得られにくくなるほか、腰を痛めてしまう場合もあるため注意しましょう。
まずは、ノーマルクランチを1日10回×3セット行うことを目標に、無理のないペースで取り組んでみてください。