アルペンスキーは、スキー競技の花形と言われるほど人気がある種目です。
ルールがシンプルで分かりやすいほか、スピード感や躍動感を味わえる競技のため、スキーヤーだけでなく競技を観戦する人も楽しむことができるでしょう。
今回は、そんなアルペンスキーに焦点を当て、アルペンスキーとはどのようなスポーツなのか、基本のルールや種目別の競技内容、そろえたいアイテムについて紹介します。
アルペンスキーは歴史あるスポーツ
アルペンスキーとは、スキーの原型と言われるノルディックスキーから分化したスキー競技で、雪の斜面に2本1組の旗またはポールを立てて作られた旗門に沿って、斜面を滑降しタイムを競うスポーツです。
ヨーロッパのアルプス地方で発達し、現在では国際大会の正式種目としても採用されています。
アルペンスキーの基本ルールと6つの種目
アルペンスキーには6つの種目があり、それぞれルールが異なります。
6つの種目に共通する基本ルールとしては、規定の保護ヘルメットおよびスキーレーシングスーツに身を包み、ストッパー(流れ止め)が付いたスキー板を使用することが挙げられます。
また、公式大会では種目ごとにスキーの長さやラディウス(スキー板のサイドカーブ)もレギュレーションが定められています。
コース上では設置されている2本1組の旗、またはポールを立てた旗門をすべて正確に通過し、ゴールラインを目指します。
旗門をすべて正しく通らなかった場合は失格となりますが、旗門を通過できず、脇を通り過ぎてしまった場合も、その旗門まで登り直してやり直すことは可能です。
ここからはアルペンスキーの6つの種目について、それぞれのルールや競技内容を紹介していきます。
ダウンヒル(滑降)
ダウンヒルは、アルペンスキーの種目のなかで最もスピードの出る花形種目です。
各旗門の間隔が広くコースも長いため、斜面を真っ直ぐに滑り降り、20~30mを超えるジャンプをすることもあります。平均時速100km以上のスピードが出る高速系種目です。
ダウンヒルは、選手の技術力はもちろん、身体能力や高速に耐え得る精神的強さが試されるスキー競技のためスピード感や躍動感があり、観客たちを魅了します。
スーパーG(スーパー大回転、SG)
アルペンスキーのスーパーGは、ダウンヒルよりも旗門の間隔は狭まりスピードは落ちますが、大中のカーブを曲がる高速系種目です。
ダウンヒルと比べればターン弧が小さくなり遠心力がかかるため、スピードと同時に高いターン技術が求められる種目と言えるでしょう。
ジャイアントスラローム(大回転、GS)
アルペンスキーのジャイアントスラロームは、大中小のカーブを規則正しく曲がることが要求される技術系種目です。
コーナーを正確かつスピーディーに通過することがポイントとなり、旗門の設置が異なるコースを2本滑った合計タイムで順位が決まります。
スラローム(回転、SL)
アルペンスキーのスラロームとは、急勾配で行う細かなターン技術とスピードが要求される技術系種目です。
スラロームは、1本のポールだけで旗門が作られ、腕やすねでポールをなぎ倒して滑っていきます。こうした滑りに対応して各種プロテクターが工夫されています。
ストックはパンチガード付きのものを使用し、ヘルメットにはチン(顎)ガードを、すねにはシンガードを付けて滑ります。
スラロームは、ほかの種目に比べると滑走スピードは遅いものの、滑降中のダイナミックな動きは観る人を魅了します。
アルペンコンバインド(複合)
アルペンコンバインドとは、アルペンスキーのなかから2つの種目を組み合わせて行い、それぞれのタイムを合計して競う複合種目です。
ダウンヒルとスラロームを組み合わせるなど、滑降(高速系)と回転(技術系)両方の能力が求められるため、選手の総合力が試されます。
混合団体(チームイベント)
アルペンスキーの混合団体は、男女混合でチームを編成し、対抗する2つのチームの選手が1対1のパラレル回転方式で競います。
ジャイアントスラロームのポールセットをより細かいリズムにした短めのコースセットで、スピード力と技術力、チームワークが求められます。
(出典:スキー・アルペン,日本オリンピック委員会)
アルペンスキー以外に人気のスキー競技
アルペンスキーはスピード感や躍動感を感じられるため、スキー競技のなかでも人気が高いスポーツです。
また、最近ではアルペンスキー以外でも、ハーフパイプ、エアリアル、スキークロスなどのフリースタイルスキーが若い世代を中心に人気を集めています。
フリースタイルスキーは、1980年代から90年代にかけて生まれたニュースタイルカテゴリーの競技で、その後大会での種目採用などをきっかけに発展が進んでいきました。
現在では、空中で華やかに舞うアクロバティックな演技で多くの人を魅了しています。
スキーを始めるには何が必要?
初心者がスキーを始める場合、いきなりアルペンスキーに挑戦するのはハードルが高いため、まずはスキーを楽しむところから始めてみてはいかがでしょうか。
スキーを始めるにあたって、次のようなスキー用品が必要なため、自分に合ったものをそろえておきましょう。
スキー用品 | 初心者向けの選び方 |
---|---|
スキー板 | 自分の身長より5~10cmほど短いものを選びましょう。スキー板の形状によって楽しみ方が変わるため、自分のレベルに合ったものを選ぶのがおすすめです。 |
ブーツ | 足をしっかりとホールドできるものを選びましょう。形状が足型に変化してフィットするものもおすすめです。 |
ストック | 一般的に身長の68~70%程度の長さのものを選ぶのが目安となります。なかには、種目によって使い分けられるよう、長さを調節できるものもあります。 |
ウェア | 体を動かしやすく、防寒性、軽量性、防水性などの機能性に優れたものを選びましょう。 |
手袋(グローブ) | 保温性や透湿防水素材に優れたものがおすすめです。5本指のもの以外に、三つ指型やミトン型もあります。 |
ヘルメット(帽子) | 転倒した際に頭部を保護する役割があります。保温性に優れたものを選びましょう。 |
ゴーグル | レンズの色は全天候型のオールラウンドのものを選べば安心ですが、複数枚付いているものを選び、晴天と悪天候時での使い分けもおすすめです。ゴーグルとヘルメットの間に隙間があると雪が入りやすくなるので、フィットするものを選びましょう。 |
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初心者にもおすすめのスキー用品がそろうブランド
ここからは、初心者にもおすすめのスキー用品がそろう人気ブランドを紹介します。
機能性だけでなくデザイン性にも優れているため、スタイリッシュでおしゃれなスキーウェアやアイテムをコーディネートしながら一式そろえてみてはいかがでしょうか。
DESCENTE(デサント)
デサントは、スキーウェアをはじめとしたさまざまなスポーツウェアの開発・販売を行う、日本のスポーツブランドです。
デサントのスキーアイテムは初心者用から競技用まで幅広く手掛けられており、プロ・アマチュア問わず多くのプレイヤーから愛されています。
スキー競技のパフォーマンスの向上を目的とした商品開発が行われ、独自の型紙技術を採用して体の動きに合ったウェアや小物の開発・販売を実現しています。
また、デサントのスキーウェアは衣服内環境調整を考えた設計を行い、スキーをより快適に楽しめる工夫が施されています。
ブラックやネイビーのような定番カラーから、レッドやイエローのような一目で分かるような明るい色のアイテムまで展開しているため、自分好みのカラーやコーディネートも楽しめるでしょう。
デサントには、スキーウェアだけではなく、インナーのトップスやタイツ、帽子やグローブ、靴下などの小物までそろっています。
初心者でもすべてのアイテムをそろえることができるため、統一感のあるスキーコーディネートが作れるのも魅力です。
アルペンスキーをはじめとしたスキー競技でスピード感と達成感を味わおう
アルペンスキーをはじめとしたスキー競技は、スピード感や躍動感を味わえるのが魅力です。スキー競技を映像などで観るだけでも楽しめますが、興味がある人はぜひ実際にスキーを始めてみてはいかがでしょうか。
スキーは慣れるまでは難しいですが、練習を重ねるにつれて滑れるようになります。
ぜひこの機会に、自分のお気に入りのスキー用品をそろえて、スピード感や達成感を味わってみましょう。