水沢ダウン 照井さん

【GetNaviの語らせて!】今季のダウンは老若男女「水沢ダウン」で決まり!世界的に評価・評判が高い「技術」や「こだわり」も網羅的に解説

  • 2020/12/21 (月)
  • 2024/01/31 (水)

「デサント オルテライン(DESCENTE ALLTERRAIN)」の水沢ダウンは、近年評判が爆上がりしているダウンジャケットです。

ダウンジャケットと言うと、ロゴのワッペンの主張がやや、やりすぎな海外ブランド勢が知られていますが、水沢ダウンは「Made in JAPAN」。かつ、ロゴは主張控えめで謙虚。むしろ、やりすぎなのはオーバースペックとさえ思える高機能・高性能と、GetNaviチームでは位置付けています。

本記事では、今後、一層の飛躍が期待される水沢ダウンのストーリーや技術面を掘り下げて、購入の後押しとなるコンテンツをお届け。

現状、水沢ダウンはハイスペックが大好きな男性から支持を多く集めていますが、その軽くて洗練されたデザインは女性にもぜひ着ていただきたいアイテムに仕上がっています。

というわけで、後半では「デサント ブラン(DESCENTE BLANC)」代官山店の店長・照井さんにお話を伺い、「女性目線での水沢ダウン」についてイチオシモデルである「アンカー」を取り上げながら紹介していきます。

岩手県にある水沢工場で生み出されるダウンジャケット

水沢ダウン

まずは、水沢ダウンの成り立ちについて触れていきます。水沢ダウンは「デサント オルテライン」というカテゴリーに属するアイテムでもあるので、その関係性についても紹介していきましょう。

開発したのは日本有数のスポーツブランドである株式会社デサント。同社が2008年に水沢ダウンを開発し、2010年カナダ・バンクーバーで開催された冬季五輪にて、日本代表選手のオフィシャルスポーツウェアとして提供。

日本代表選手団が着用する公式スポーツウェアを、より機能的なウェアとして多くの人に提案したいという気持ちから、「デサント オルテライン」というカテゴリーが誕生しました。

そんな水沢ダウンは国内でも希少なダウンウェアの一貫生産体制を持つ、岩手県奥州市にあるデサントアパレル水沢工場で作られています。デサントが誇る特殊な技術と、これまでに蓄積されたノウハウを結集した高機能ダウンジャケットは、この工場の名から名付けられました。

そして水沢ダウンが属するカテゴリーは「デサント オルテライン」。all(全て)と、地形という意味のterrainを組み合わせて名付けられたコレクションは、Scene-less、Age-less、Time-lessなアイテムを展開。

特定のシーンや特定の年齢層、時間というものをあえて考えずに、かつ流行に流されない真のモノづくりとは何かということに取り組むことを根幹に置いています。水沢ダウンを中心にシェルジャケットやシャツ、ボトムスなどもリリース。

また、「デサント オルテライン」は、2013年に世界最大規模のスポーツ用品総合見本市ISPO(イスポ)において、 ISPOアワードのパフォーマンス部門アパレルカテゴリーにおいて金賞を受賞。それに続き、2015年、2019年にも金賞を受賞するなど日本のみならず、世界的な評価を得ています。

どんな機能があるの? 水沢ダウンを読み解く5つのテクノロジー

ダーミザクス(Dermizax)

まず注目してもらいたいのが、水沢ダウンが誇るハイエンドな機能性。

高機能膜により、最高レベルの防水性・透湿性・低結露性を実現させた東レのラミネート生地「ダーミザクス」を表地に採用しています。上下左右の4方向に伸び、ストレッチ性にも優れているため、軽くて動きやすいソフトな着心地を実現しました。

ダーミザクスにはいくつかの種類があります。後半で紹介する「アンカー」は、耐水性・透湿性・伸縮性・弾力性に富んでおり、運動性能が高く、軽量でしなやかな風合いのダーミザクスマイクロストレッチ(DERMIZAX® MICRO STRETCH)が採用されています。

一方で、モデルによってそれぞれに合った最高品質の素材がチョイスされています。

熱接着ノンキルト加工/シームテープ加工

耐水性の面で見逃せないのが、熱接着ノンキルト加工とシームテープ加工。従来のダウンは濡れてしまうと保温力が低下してしまうため、ステッチのミシン目からの浸水が弱点でした。

そこで、縫製ではなく特殊な熱圧着技術とレインウェアなどに取り入れられている防水テープを利用することで、水の浸入をストップさせることに注力。ダウンの抜け落ちもなくなることで保温性もキープする同機能が開発されました。

雨など天候が悪い際にも、心配なく着用できるウォータープルーフ性能を実現した、独自の加工技術となっています。

デュアルジップベンチレーション(DUAL ZIP VENTILATION)

保温性と耐水性が優れている一方で、衣服内にこもりやすい不快な熱や湿気を逃したいときに備えて、デュアルジップベンチレーション(DUAL ZIP VENTILATION)が採用されているのも水沢ダウンの特徴。

フロントのジッパーが二重構造となっており、一番表面にあるジッパーはシームテープ加工が施されたことにより、水の浸入を防止します。

続いて、2番目のジッパーにはメッシュ素材を採用。暑いと感じた際に空気の入り口を作ることができます。

また、脇下にもベンチレーションファスナーを設け、空気の出口も確保。空気が循環することで衣服内の温度調節を行うことができるなど、都市部の生活を意識した機能となっています。

パラフードシステム/ディタッチャブルフード

ここまで素材や技術を紹介してきましたが、水沢ダウンにおいてフードの仕様も特徴の一つ。

まずは、パラフードシステム。このシステムはフード部分にパラジップを採用したことで、フードを使用しない際は閉口することができます。また、はっ水加工も施されているので、フード着用時の形状により自然に水滴が落ちる設計となっています。

もう一つ取り上げたいのが、ディタッチャブルフード。フードの取り外しが可能となっており、2WAYで楽しめる仕様となっています。

フードがあると少しかわいらしい印象で、フードを取ると立ち襟になるのでスタイリッシュな見た目に。着こなしによって使い分けができるお得なフードとなっています。

「アンカー」で採用されているのは、こちらのディタッチャブルフードです。

トレーサブルダウン

最後にピックアップするのが、トレーサブルダウン。水沢ダウンに使用される羽毛はシリアルナンバーによる厳正な管理を行うことで調達過程を追跡することが可能となっています。

また、そのダウンはドイツDOWNPASS e.V (社団法人ダウンパス)が制度化した動物保護に基づき、倫理的に飼育・採取された羽毛であること、高い品質基準が維持された羽毛であることを保証する規格である「DOWNPASS」認証を取得しています。

最高品質なダウンを製品の流通証明や動物保護の観点から、安心して着ることができる取り組みも行っています。

男性はもちろん、女性の着こなしにもなじむ「アンカー」の汎用性と実力

水沢ダウン 照井さん

水沢ダウンジャケット「アンカー」:85,800円(税込)

ダウンジャケットと言うと、ボリュームがあるため男性が好んで着用するイメージを抱く人も多いのではないでしょうか。しかし、今回紹介している水沢ダウンは一味違います。水沢ダウンの初期モデルとしてロングセラーを続けるアンカーは、女性にも愛用者が続出中。

オルテラインコレクションを中心に、ランニングウェアやベーシックなライフスタイルウェアを展開する「デサント ブラン(DESCENTE BLANC)」代官山店で店長を務める照井さんにその魅力を聞きました。

まずは水沢ダウンを選ぶユーザーについて。

「デサントがスポーツブランドなので、女性だと特にスポーツをやっていないと入りづらいイメージがあると思います。それでも冬になってくると足を運んでくれるお客様が増えてくるんです。その理由としては、旦那さんが愛用していたり、身近な友人が着ていたりと意外と口コミのような形が多いんですよ。」と照井さん。

水沢ダウン 照井さん

ダウンジャケットも数あるブランドから個性豊かなモデルがリリースされる群雄割拠な時代。

そのようななかで水沢ダウンは、セレクトショップや他ブランドとの別注も増えたことで認知度が上がり、インラインのアイテムも見に来てくれる方も増えたのだそう。

なかでも、特に選ばれるのが初代モデルであるアンカー。

「水沢ダウンもモデルによってはアウトドアらしいデザインのものもあるんですが、アンカーは一番ベーシック。ミニマルなデザインなので、女性のお客様でも手に取りやすくなっています。」

水沢ダウン

水沢ダウンでアンカーは、唯一のディタッチャブルフード。

「フードにもしっかりとダウンが入っているので、着こなしや季節によって使い分けられるのも魅力ですね。水沢ダウンのモデルのなかでも、この価格で2WAYの着こなしが楽しめるのはお得だと思います。」

水沢ダウン

「アンカーはほかのモデルにはない、裾にゴムが入っている仕様となっています。」

これによってお尻が隠れないぐらいの丈感になり、ワンピースやロングスカートなどのアイテムとのバランスも取りやすいのだそう。

水沢ダウン・ALLTERRAINのロゴ

水沢ダウンの特徴的なギミックであるデュアルジップベンチレーション。二重構造のジップは衣服内の温度調節で役立ちます。

水沢ダウン・脇のジップベンチレーション

同じく脇にも配されたピットジップベンチレーション。都市部では室内と室外で温度が大きく変わるので、こういったスポーツブランドならではの機能性はうれしいポイントです。

デザインが変わらない定番モデルとして安定の人気を集めるアンカー。カラー展開はインラインで4色。ネイビーとブラックが定番で、残りの2色はシーズナルカラーとしてリリースしています。

「プライベートでも定番の2色を愛用しています。やはりアンカーはフードが外せる2WAY仕様なので、汎用性は高いです。今年はワンピースなどの女性らしい服装に合わせたいですね。アンカーなら、花柄のスカートやウールのワンピースでも良いし、オールブラックでかっこよく着こなすのも良いかなと思っています。」

最後に、照井さんから本格的な冬が待ち遠しくなるお言葉をいただけました。

水沢ダウン 照井さん

水沢ダウンジャケットアンカー:85,800円(税込)
デサント ポーズ ウールミックススカート:27,500円(税込)
他、本人私物

【こちらも注目!】アンカーだけではない。水沢ダウンの名作集

ここまで水沢ダウン、そしてアンカーを掘り下げてきましたが、もちろんほかにも豊富なラインナップを展開しています。スポーツブランドならではの、機能的かつ画期的なダウンジャケット。編集部がピックアップした3モデルを紹介します。

水沢ダウンジャケットの初期モデルとしてロングセラーを続ける「アンカー」。上記で紹介している「アンカー」の女性用ハーフコートモデルになります。

熱接着ノンキルト加工と、シームテープ加工による高いウォータープルーフ性能に加え、表地には4WAYストレッチ素材DERMIZAX®MICRO STRETCHを、裏地には保温素材HEAT NAVIを採用。

水沢ダウンコート“エレメントロングコート(ブラック)”

pickup item

DESCENTE(デサント)

水沢ダウンコート“エレメントロングコート”/MIZUSAWA DOWN COAT “ELEMENT-L”

¥121,000(税込)

水沢ダウンロングコートモデルの「エレメント-LC」は、熱接着ノンキルト加工とシームテープ加工により、水分含浸を防ぎ、高い耐水性、ウォータープルーフ性能を備えています。

表地には、4WAYストレッチ素材のDERMIZAX® FLEXILE MATTE 4WAY STRETCHを使用。フード部には着用時のフィット性を高めるBoa®フィットシステムを採用しているので、悪天候の際は手軽に密閉性を高めることができます。

ラインナップのなかでもさらなる高みを目指すべく、快適性と機能性をこだわり抜いたハイスペックモデル「マウンテニア」。上記モデルと同じく、熱接着ノンキルト加工とシームテープ加工を使用し、ダウンへの水分含浸を防ぎ、高い耐水性を実現。

裏地にもプラス5℃という圧倒的な保温効果を実現させたデサントオリジナル素材HEAT NAVIを使用し、快適な温度をキープ。飽きのこないシンプルなデザインは長い間、相棒として活躍してくれます。

 

文/マイヒーロー
撮影/木村心保

 

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デサントの水沢ダウンを着用するサカナクション山口一郎氏
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