渡邉彩香選手

【渡邉彩香プロインタビュー】デサントレディース東海クラシックへの意気込みとモチベーションの上げ方

  • 2020/08/18 (火)
  • 2023/06/26 (月)

5年ぶりに女子ツアー「アース・モンダミンカップ」で復活優勝を遂げた、渡邉彩香プロ。

次なる大会の「デサントレディース東海クラシック」に向けて、意気込みやリフレッシュ方法、身体づくりへの意識、大会ウェアのこだわりについて明かしてくれました。

――「デサントレディース東海クラシック」は50年続いている歴史ある大会ですが、渡邉プロにとってどういう大会でしょうか?

海風などもあり、コースは結構難易度の高いホールが多いので、ポイントごとにちゃんと打っていかないといけないなという印象があります。距離はそんなに長く感じないので、スコアはバーディー合戦になることが多い印象です。

飛距離が私の武器ですが、この「新南愛知カントリークラブ」では正確性も求められるので、その点は難しいなと感じます。

※第50回デサントレディース東海クラシックの様子

※第50回デサントレディース東海クラシックの様子。

――「デサントレディース東海クラシック」は昨年も9月という時期に開催しているため、台風など天候の心配がありますが、体調面的、またモチベーション的にどういう状態でしょうか?

やはり、年間を通してスポンサーをしてくださっている企業が主催する大会は自分のなかですごく重要な大会なので、時期的に暑いですし、天候も雨や風が強い日もあるので、そういう面での難しさはありますが、モチベーションはいつも高いです。

今年はまだ観客などの対応が分からないですが、ギャラリーがとても多い印象もあるので、そういうことも自分のなかで、一つのモチベーションにはなっていると思います。

インタビューを受ける渡邉彩香プロ

――今回開催が決定すれば第51回目の大会を迎えますが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響もあって無観客になる可能性もあります。厳しい状況下ではありますが、意気込みをお聞かせください。

私自身ここ数年調子が悪くて。すごくコースも難しく感じましたし、なかなか良い結果が出せていなかったですが、ここにきて自分の状態が良くなってきたと実感しています。

やはり、お世話になっている企業主催の大会で勝つことはプロとして意識すべきことなので、ちゃんと準備をして試合に臨みたいと思っています。

――ゴルフは精神面や身体的にも調整が必要なスポーツですが、渡邉プロのモチベーションの高め方やルーティーンなどがあれば教えてください。

モチベーションを高めるというか、リフレッシュという意味では実家に帰って犬と遊ぶことですね(笑)。基本的に毎週試合が終わったら一度地元に帰って、気持ちをリセットします。

マリンスポーツが趣味なのでSUP(スタンドアップパドル)をしたり、海辺で犬と遊んだりしています。気分転換することで、また頑張ろう!という気持ちになることができるので。

笑顔で話している渡邉彩香プロの写真

――リフレッシュするときにペットと遊んだりSUPをされたりとありましたが、アスリートとして海に入って体をリラックスさせるみたいなところもあったりするのですか?

そうですね。SUPもガツガツこぐだけじゃなくて、身を任せてプカプカ浮いている日もあるし、泳ぐ日もありますね。ゴルフ以外に体を動かすのはすごく新鮮なので、そういうことも含めてリラックスですね。

泳ぐと良いとも言われますし、身体的にも全体のバランスが良くなるといった話も聞くので、リフレッシュもそうだし身体のコンディションを整えるのにも結構良いのかなとは思っています。

――ゴルファーのなかには、ウェアでおしゃれを楽しむ選手も多いかと思います。最近はカラーバリエーションが豊富なウェアやスタイリッシュなウェアを着られている方も多いと思うのですが、着る服によって気分が変わったりしますか?

モチベーションの一つにウェア選びがあります。私自身ウェアを選ぶのは好きですね。だから大会には複数のコーディネートを持っていき、前日の気分によって翌日の着用ウェアを選びます。

「調子が良くて頑張りたい」と思っているときは明るい色のウェアを、逆に「今は前のめりすぎているから少し落ち着いて臨みたいな」と思うときは青を選ぶなど、意識して落ち着くような色を選んでいる気がします。

最初は意図的に選んでいたわけではなかったですが、考えてみたら結構そういう感じで気分に応じてウェアを選んでいるなと気付きました。なので、ウェアを選ぶのは自分の楽しみの一つです!

ウェアを選ぶ渡邉彩香プロの写真

――事前にこのウェアを着ようと思っていても、前日に「やっぱり明日はこれ着よう」と変えることもありますか?

しょっちゅうあります(笑)。基本前日には決めているのですが、朝起きて着るウェアを変えることはありますよ。やっぱりこっちが良いなとか思うときもあります。

――例えば大会に着用するウェアにおいて、ここぞ!というときに着たいウェアとか、挑戦してみたい色やこういうものを着てみたいといったものがあれば教えてください。

今、大会で着用しているデサントゴルフのウェアは、どれもかなり気に入っています。毎年いろいろなデザイン展開がありますし、カラーバリエーションも多いので毎シーズン楽しみですね。

今のウェアに満足しているので挑戦したいものは特にないですが、やはり私は背が高いので、身長を活かせるようなウェアを着たいなと思っています。

渡邉彩香プロの手元の写真

渡邉彩香プロがスイングしている写真

※第50回デサントレディース東海クラシックでのデサントゴルフ契約 渡邉彩香プロ。

――渡邉プロといえばきれいなフォームと豪快なショットが持ち味ですが、女性ゴルファーの場合は飛距離が伸びなくて悩んでいる方も多いと思います。アドバイスがあれば教えてください。

よく、クラブを軽く振っているように見えるって言われるんですけど、自分のなかでは結構振っています(笑)。

その振り感の癖じゃないですが、私は軽いクラブで速く振る素振り練習をしていたので、まずは軽いものから何度も素振りをして、徐々に感覚を養うことが大事だと思います。室内だとドライバーのヘッドのほうを持って素振りするのも効果的ですね。

もう1つ重要なのは、軸がブレないことです。体幹トレーニングなどを行い、軸をブレなくすることで私自身も少しずつ飛距離が出るようになりました。

――体幹トレーニング以外で、自宅でできるゴルファー向けのトレーニングはありますか?

股関節のストレッチはかなりやっています。基本的に体はそんなに柔らかくないんですが、股関節を動かせるかどうかはゴルフをするうえで大事だと思っているので、ストレッチは怠りません。

やり方は問わないと思うんですけど、股関節を伸ばすためのストレッチはお風呂上がりや気付いたときにはやるようにしています。

――それは怪我防止のためでしょうか?それとも姿勢(フォーム)の維持のためでしょうか?

どちらもです。スイング的にも股関節でしっかり体重を支えてというのが大事だと思うし、やはり股関節が硬いと怪我することも多いので、そういった点も踏まえてストレッチは重要だと思っています。

柔軟性という意味では、開脚や股関節を伸ばすようなストレッチはよくやっています。

口に手を当てて笑っている渡邉彩香プロの写真

――プロゴルファーの方にとって、先ほども「大会でギャラリーが多いとモチベーションアップにつながる」とありましたが、ファンの方の声援はどのようなものかを教えてください。

私は苦しい時期もあったので、そういうときも変わらずに応援してくれるファンの方がたくさんいて励みになります。

そういう声援はすごい支えになったし、応援してくださる方たちに対して自分の結果とか、みんなが興奮するようなショットとか、良い結果(成績)で返したいという思いがあるので、自分が頑張るうえでのモチベーションの一つだと思っています。

ですので、無観客の試合になったとしてもTV越しで応援してくださる方に向けて結果で応えるしかないので、1つでも多く良い報告をできるよう今後も頑張りたいと思います。

これからも、応援よろしくお願いします。

<プロフィール>

渡邉彩香

1993年9月19日生まれ。静岡県出身。大東建託所属。10歳でゴルフを始め、ジュニア時代から頭角を現す。2012年プロ転向。同年のファイナルQTで上位に入ると翌年に初シードを獲得。2015年には2勝を挙げ賞金ランキング6位に入る。2020年「アース・モンダミンカップ」では5年ぶりの復活優勝を遂げた。

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