フリースは、アウトドアウェアや秋冬向けのアウターなど防寒対策アイテムに使用されることが多い人気の素材です。
軽量性や保温性などの機能性はもちろん、デザイン性にも優れたフリースアイテムは、アウトドアシーンやタウンユースなど幅広いシーンで活躍します。
この記事では、フリース素材の特徴やメリット、お手入れ方法からおすすめのブランドまでまとめて解説します。
フリースってどんな素材?
フリースとは、ポリエチレンテレフタレート(PET)と呼ばれるポリエステルの一種から作られた起毛素材で、最近ではファッションアイテムとしても幅広く採用されています。
フリースのメリットは、次の通りです。
フリース素材が防寒対策アイテムに幅広く採用される理由は、優れた保温性にあります。
起毛素材なので毛と毛の間に空気をため込みやすく、空気の層が体を覆ってくれるため、熱を逃がしづらく温かさを維持できるでしょう。ふわふわとした肌触りで、着心地にも優れています。
また、耐久性にも優れているものが多く、軽くて持ち運びもしやすいため、外出先で着脱がしやすく便利です。
自宅で水洗いできるフリース製品も多く、普段着のアウターとしてもぴったりです。
多くのメリットがあるフリース素材ですが、デメリットと考えられる点もいくつかあるため、取り扱いには注意しましょう。
フリース(ポリエステル)のデメリットは、次の通りです。
ポリエステルをはじめとする化学繊維は「マイナスの電気」を帯びやすいという特徴があり、ウールやナイロンなどのような「プラスの電気」を帯びやすい素材と組み合わせて着ると、静電気が起きることがあります。
静電気を抑えるには、綿(コットン)や麻など電気を帯びにくい素材、もしくはフリースと同じくマイナスの電気を帯びやすい化学繊維が使われた衣服を組み合わせると良いでしょう。
静電気防止スプレーや洗濯時に柔軟剤を使用して静電気の発生を抑えるのもおすすめです。
また、ポリエステルは石油から作られているため、火に弱いという性質もあります。
キャンプや焚き火など、火を使うアクティビティを楽しむ場合は、飛び散った火の粉によって穴が開いてしまうこともあるため、フリースの着用は避けたほうが良いでしょう。
フリースは摩擦に弱く、毛玉ができてしまうことがあるので定期的にお手入れをしてあげることも大切です。
フリースはどんなシーンに活躍する?
保温性や軽量性に優れたフリースは、さまざまなウェアに採用されています。
続いては、フリースが活躍するおすすめのシーンを紹介します。
アウトドアシーン
保温性はもちろん、軽くて丈夫なフリースは、アウトドアウェアに使われることが多い素材です。
柔らかな着心地で温かく、アウトドアウェアとしてストレッチ性も備わったフリースアイテムなら、体を動かしやすいため、アクティビティも思い切り楽しめるでしょう。
軽量性に優れ、持ち運びもしやすいため、1着あるとアウトドアでの防寒対策に役立ちます。
スポーツシーン
フリースは、秋冬のスポーツシーンにもおすすめです。
特に冬の寒い時期に屋外でトレーニングをする場合、体が冷えた状態のまま運動をすると肉離れなどの不調を引き起こす可能性があります。
そのため、フリースジャケットやフリースパンツを着たままウォーミングアップをして、運動の前に体を温めましょう。
透湿性に優れたフリース素材なら、汗をかいてもウェア内の蒸れを軽減します。
お出かけシーン
デザイン性に優れたフリースは、タウンユースやちょっとしたお出かけにも活用できます。
デニムやスニーカーといったカジュアルアイテムとの相性も良く、コーディネートもしやすいでしょう。
また、軽くて丈夫なものも多く気軽に着回ししやすいので、ワンマイルウェアとしても活躍します。
フリース生地が使われたアイテムの種類とコーディネート例
フリースは近年注目を集める人気素材でもあり、フリース生地が使われたアイテムには、さまざまな種類があります。
ここでは、フリースアイテムの種類とそれぞれの特徴、コーディネート例を紹介します。
フリースアウター
フリースは軽量で保温性に優れているため、肌寒さを感じる春や秋、本格的に寒くなる冬のアウターに使われることが多く、ジャケットやブルゾン、パーカーなどの種類があります。
フリースアウターは、毛足の長さによってボリューム感が変わります。
毛足が短いタイプのフリースは体の動きを妨げにくいため、アウトドアやスポーツ時のアウターとして活躍するでしょう。
毛足が長くボリューム感のあるボアタイプのフリースは、モコモコとした風合いが特徴的なアウターで、ファッションアイテムとしておしゃれに取り入れる人も多いです。
フリースアウターを活用したおすすめのコーディネート例は、次のようなものがあります。
フリースアウターは、着用シーンに応じてさまざまな着こなし方ができます。
ボリューム感のあるフリースアウターは、細身のジャケットと合わせると、全身をバランス良くコーディネートできるでしょう。
ロングスカートやワンピースなどとの組み合わせもおすすめです。
アウターとしてだけではなく、ミドルレイヤーとしてハードシェルのインナーに着ることもできます。
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フリースベスト
フリースベストは、春や秋の重ね着コーデに活躍する便利なアイテムです。
フリースアウターと同じく、毛足の長さによって薄手のタイプとモコモコのタイプがあり、さまざまなコーディネートに取り入れやすいでしょう。
フード付きのパーカーや襟付きのシャツ、柄ものアイテムとの相性も良く、カジュアルコーデをおしゃれに彩るアクセントとしてもおすすめです。
フリースベストを活用したおすすめのコーディネート例は、次のようなものがあります。
フリースベストは、アウターとしてはもちろん、ダウンジャケットなどの下に着るインナーとしても活躍します。
秋から冬、さらに春先まで3シーズンにわたってさまざまな着こなしを楽しめるでしょう。
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フリースカーディガン
フリースカーディガンは、肌寒い日に気軽に羽織れるアウターとして人気を集めています。
カジュアルコーデとの相性が良く、大人っぽい雰囲気も兼ね備えているため、アウトドアからタウンユース、通勤・通学シーンまで、1着あると出番の多いアイテムとなるでしょう。
フリースカーディガンを活用したおすすめのコーディネート例は、次のようなものがあります。
フリースカーディガンは、テーパードパンツや白シャツ、スカートなど、合わせるアイテムによってきれいめな着こなしも可能です。
丈の長さや毛足の長さで見た目の印象が変わるため、着用シーンをイメージしながら、適したものを選びましょう。
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フリースパンツ
フリースは、アウターだけではなく、パンツの素材として使われることもあります。
軽量性や保温性はもちろん、ストレッチ性が備わったフリースパンツも多く、快適な履き心地が魅力です。
フリースパンツというと、従来は部屋着っぽいゆるっとしたシルエットのものが主流でしたが、最近では細身のタイプも多く、おしゃれアイテムとして取り入れる人も増えています。
フリースパンツを活用したおすすめのコーディネート例は、次のようなものがあります。
フリースパンツは、寒さが厳しい日のボトムスとして活躍するのはもちろん、雪山登山などのアウトドアでは、ハードシェルパンツの下にミドルレイヤーとして着ることもできます。
フリースシャツ
フリースジャケットやブルゾンよりも薄手のフリースシャツは、真夏を除き、長いシーズン活躍するアイテムです。
フリースシャツを活用したおすすめのコーディネート例は、次のようなものがあります。
フリースシャツはシンプルなデザインのものが多いため、ポケットがたくさん付いたデザイン性の高いアウトドアパンツとの組み合わせもぴったりです。
また、クロップドパンツと合わせて軽快さをプラスしたり、アウター代わりにしてワンピースと組み合わせたりするのもおすすめです。
薄手で保温性の高いフリースシャツは、真冬にはハードシェルの下に着るミドルレイヤーとして活躍します。
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フリースプルオーバー
秋冬の定番ファッションアイテムとして、頭からすっぽりかぶって着用する、モコモコとした風合いが特徴のフリースプルオーバーも人気です。
ミドルレイヤーとして着用することが多いですが、アウターなしでも暖かいので、秋や春先では1枚でも着こなすことができます。
フリースプルオーバーを活用したおすすめのコーディネート例は、次のようなものがあります。
フリースプルオーバーには、胸元までジッパーが付いているハーフジップタイプもあるので、モックネックシャツを合わせてカジュアルにも、襟付きシャツを合わせてきれいめにも着られます。
トップスとして着用する場合は、オーバーサイズのフリースプルオーバー×細身のボトムスで、モコモコ感を活かしたメリハリのあるコーディネートを組むのも良いでしょう。
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おしゃれに見えるフリースの選び方
おしゃれに見えるフリースを選ぶには、いくつかのポイントに注目しましょう。
ここからは、幅広いシーンでおしゃれに着こなせるフリースの選び方を紹介します。
サイズ感
起毛素材が使われたフリース生地のアイテムは、ボリュームが出やすいため、サイズ感に注意して選びましょう。
フリースアウターやカーディガンは、普段より1サイズ大きいものを選ぶと、トレンド感のあるゆるっとしたコーディネートを楽しめます。
また、きれいめコーデに仕上げる場合は、ジャストサイズでフィット感のあるものがおすすめです。
カラー
アウトドアウェアだけでなく、タウンユースにも幅広く活躍するフリースは、カラー選びも重要です。
黒やカーキ、ベージュ、グレーなどの定番カラーのフリースは、どんなコーディネートにも取り入れやすいでしょう。
また、キャメルやブラウン、オレンジなどの秋らしいカラーを取り入れると、アクセントのきいたおしゃれを楽しめます。
毛足の長さ
フリース素材と一口に言っても、毛足の長さはさまざまです。
毛足の長いフリースは、モコモコとした風合いやボリューム感が出やすく、毛と毛の間に空気をため込むため、軽量性と保温性に優れています。
また、毛足が短めのフリースは、薄手ですっきりと着こなすことができ、ハードシェルやダウンジャケットのインナーとしても活躍します。
機能性
フリースは、軽量性や保温性、通気性に優れた素材として知られていますが、さらに耐久はっ水性のある素材を使用したり、摩擦や静電気を抑える工夫をしたりなど、機能性が追求されたフリースアイテムも数多く展開されています。
また、裏地付きで毛が付着しにくいものや、裏地に独自開発の保温素材を採用したものなど、裏地にこだわったフリースアイテムも人気があります。
ブランド
機能性に優れ、見た目もおしゃれなフリースアイテムは、スポーツブランドやアウトドアブランドをチェックしてみてはいかがでしょうか。
シンプルでコーディネートに取り入れやすく、長時間着ていても快適な着心地を維持できるフリースを豊富に取り扱っているため、お気に入りの1着がきっと見つかるでしょう。
フリースのお手入れ方法
フリース素材の柔らかさを保ち、毛玉を抑えるには、適切なお手入れが必要です。
自宅で洗濯ができるフリースアイテムも多いですが、洗濯表示を見て水洗いの可否を確認しましょう。
ここでは、フリースのお手入れ方法について、詳しく解説します。
洗濯にはネットを使用する
フリースは摩擦に弱く、ほかの洗濯ものと擦れると毛玉や色落ちの原因となるため、注意が必要です。
洗濯機を使用する際は、裏返して型崩れしないよう畳んでから洗濯ネットに入れて、洗うようにしてください。
洗剤は中性のおしゃれ着用がおすすめ
フリースを洗濯する際には、「おしゃれ着用」などの記載がある中性洗剤を使いましょう。
おしゃれ着用洗剤は一般的な洗剤よりも洗浄力が低くなりますが、色あせや静電気を抑えてくれる効果があります。
洗濯機を使用する場合は、手洗いコースやドライコースを選びましょう。
基本的には商品の洗濯表示や付記用語をよく確認したうえで取扱いしてください。
毛並みのケアにはブラシを使う
フリースに毛玉ができることを抑えるには、こまめなブラッシングを心掛けましょう。
特に、着用した後には摩擦によって繊維が絡まっていることがあるため、衣類用ブラシを使って丁寧にブラッシングする習慣をつけると良いでしょう。
フリース素材のアイテムを豊富に扱う人気ブランド
続いては、幅広いシーンで活用できるフリース素材のアイテムを展開する人気ブランドと、おすすめのフリースアイテムを紹介します。
DESCENTE(デサント)
デサントは、機能的でスタイリッシュなスポーツウェアや小物を展開する日本のスポーツブランドです。
プロのアスリートからも支持されるほか、スポーツ初心者向きのウェアや、タウンユース向きなライフスタイルウェアも豊富に取りそろえています。
フリースアイテムの品ぞろえも充実していて、幅広いコーディネートに取り入れやすいシンプルなデザインが魅力です。
例えば、「ウールフリースジャケット」は、保温性に優れたフリースアウターです。
素材にはウールと肌触りが良いSOLOTEX糸を組み合わせた素材を使用しているため、型崩れしにくく長く愛用することができるでしょう。
S~XOまでの4サイズ展開で、男女ともに使用することができるユニセックスデザインとなっています。
定番のブラック、キャメルが展開されており、季節や着用シーンに合わせた着こなしが可能です。
秋冬のおしゃれはフリースに注目しよう!
軽量で温かく、柔らかで肌触りが心地良いフリースアイテムは、秋冬のおしゃれで活躍します。
一口にフリースと言っても、アウターやベスト、カーディガン、シャツなど、アイテムの種類は豊富です。
今回紹介した人気スポーツブランドやアウトドアブランドも参考に、デザイン性はもちろん、機能性にも優れたフリースアイテムを見つけて秋冬のおしゃれを楽しみましょう。