長時間のデスクワークをはじめ、テレワークが普及したことにより、運動不足を感じる人は増加傾向にあります。運動不足を解消するために、何か工夫はできないかと考えている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、運動不足が気になる人に向けて、自宅や日常の生活のなかで運動する方法を紹介します。
また、どれくらいの運動をすれば良いのか、適切な運動量なども紹介するのでぜひ参考にしてみてください。
運動不足の基準を年代別にチェック
自分では運動しているつもりでも、年齢によって必要な運動量は変わってくるため、気付かないうちに運動不足に陥っている人もいます。
そこでまずは、どこからが運動不足にあたるのか、運動不足の基準を年代別にチェックをしていきましょう。
18歳未満の運動不足の基準
18歳未満の運動不足の基準は、日常生活での活動や運動が生活習慣を改善する効果として十分な科学的根拠がないことから、現段階では定量的な基準は設定されていません。
ただし、子どもの頃から積極的に運動を行うことによって、生涯を通した健康づくりの基盤を作ることができると言われているため、運動に取り組むことが望ましいとされています。
18歳~64歳の運動不足の基準
18~64歳の日常生活における身体活動の基準は、「強度が3METs(メッツ)(※1)以上の身体活動を23METs・時/週(※2)行うこと」とされています。
具体的な例としては、歩行(3.0METs)またはそれ以上の強度の身体活動(掃除機がけ・自転車に乗る・犬の散歩など)を毎日60分以上行うといったものです。
また、運動の基準は、「強度が3METs以上の運動を4METs・時/週行うこと」が望ましいとされています。
具体的には、息が弾み汗をかく程度の運動(ゴルフ・卓球・ダンス・ボウリング・自体重を使った軽い筋力トレーニングなど)を毎週60分行う程度となります。
※1 METs:運動強度の単位で、安静時を1としたときと比較して何倍のエネルギーを消費するかで活動の強度を示したもの
※2 METs・時:身体活動量を表す単位。計算方法は「METs×運動時間(h)」
65歳以上の運動不足の基準
65歳以上の身体活動の基準は、「身体活動を10METs・時/週行うこと」が好ましいと言われています。これは、横になったままや座ったままでなければどんな動きでも良く、強度も問わないとしています。
例えば、食器洗いや洗濯、食事の支度を行ったり、ストレッチや買い物、散歩をしたりなど、日常生活の中で毎日40分ほど、体を動かすことが大切です。
(出典:運動基準・運動指針の改定に関する検討会 報告書,厚生労働省)
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運動不足はどんな影響がある?
運動不足になる=太るというイメージを持つ人は多いかもしれませんが、それ以外にも、運動不足はさまざまなところに影響を与えます。
そこで続いては、運動不足によって起こり得る影響と、運動不足を解消することで得られる効果を紹介します。
肩こりや腰痛
運動不足は、肩こりや腰痛の原因となり得ます。主に、筋力の低下による姿勢の悪化と、血行不良によって疲労物質が溜まることが、肩こりや腰痛の症状を引き起こすと言われています。
デスクワークやテレワーク中でも自宅でできる軽い筋トレをして筋肉をつけたり、肩回りや腰回り、ふくらはぎなどを意識的に動かして血流を促したりなど、こまめに体を動かして運動不足を意識的に解消することで、肩こりや腰痛の改善効果が期待できるでしょう。
生活習慣の乱れ
慢性的な運動不足は、睡眠不足など生活習慣の乱れを助長してしまう場合もあります。また、運動をしていないことでお腹が空かなくなってしまい、1日3食の食事が摂れなくなってしまう人もいるでしょう。
まずは体をしっかりと動かして運動不足を解消し、1日3食バランスの良い食事を摂る、良質な睡眠を確保するなど、生活習慣を整えることを心掛けましょう。
ストレスやメンタル不調
運動不足は体に影響が出るだけではなく、自律神経系の働きを阻害してしまいホルモンバランスが乱れ、気持ちが不安定になるといったメンタル不調を引き起こしてしまうこともあります。
そのため、運動不足を感じたときは外に出て日光を浴びながら散歩をしたり、軽くスポーツをしたりすることで、ストレス発散や気分をリフレッシュさせていくことが大切です。
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運動不足を自宅や日常生活での工夫で解消できる?
運動不足を解消したいと思っても、具体的に何から始めれば良いか分からないという人もいるかもしれません。
そこでここからは、運動不足を解消するために、自宅や日常生活でできる工夫について紹介します。簡単にできる運動ばかりなので、ぜひ取り組んでみてください。
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仕事中やテレビを見ながら座ったままストレッチ
運動不足解消のために何から始めるべきか悩んだら、まずは仕事中やテレビを見ながらでもできる簡単なストレッチから取り組んでみてはいかがでしょうか。
例えば、椅子に座って上半身を少し後ろに倒し、腹筋を使ってそのままキープしてみましょう。お腹がつらくなってきたら元に戻し、落ち着いたらまた倒すという運動を繰り返すことで、座りながら腹筋を鍛えることができます。
また、肩こりに悩まされている人は、肩甲骨を内側に寄せて、丸まった背中を伸ばすストレッチにも取り組んでみましょう。肩甲骨をほぐすだけではなく、背中の筋肉を刺激することができておすすめです。
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自転車通勤や徒歩通勤
運動不足を解消するためにスポーツを始めたいけれど、仕事が忙しくて時間が取れないという人は、自転車通勤や徒歩通勤から始めてみるのもおすすめです。通勤時間を有効に活用しながら、運動することができます。
また、自転車通勤や徒歩通勤を始めることで朝夕の運動習慣ができれば、生活習慣を整えることにも効果的です。
ウォーキングやサイクリングは生活に取り入れやすく、またランニングに比べて体に負担がかかりにくいため、長く続けやすい運動不足解消法としてもおすすめです。
家事と絡めたエクササイズ
毎日の家事も、意識して体を動かすことで立派な運動になります。運動やスポーツはできるか自信がないという人でも、毎日行う家事と絡めたエクササイズであれば、きっと始めやすいでしょう。
例えば、台所で皿洗いや食事の支度をする最中は、つま先立ちをしてふくらはぎを鍛えたり、洗濯物を干すときは足を開いてスクワットをすることで、太ももとお尻が鍛えられます。
また、立って家事を行うときはお腹に力を入れて立つことで、腹筋を鍛えられます。こまめに立ったりしゃがんだり、意識して姿勢を整えたりと工夫すれば、家事をしながらもしっかりと運動することができるでしょう。
スタンディングデスクやバランスボールの使用
テレワークを始めたことで以前よりも運動不足に拍車がかかっていると感じている人は、立ちながら仕事ができるスタンディングデスクの導入や、座りながら体幹を鍛えられるバランスボールを取り入れて、仕事をしながらできる運動をしてみるのもおすすめです。
例えば、スタンディングデスクであればつま先立ちをしながら仕事をすることでふくらはぎが鍛えられ、バランスボールも背筋を伸ばして座ることで腹筋を鍛えることができるでしょう。
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運動不足の基準を知って生活から見直してみよう
運動不足を感じつつも、実際どれくらいの運動をすれば良いのか、運動不足解消のために何から始めれば良いのか分からないという人は少なくありません。
運動不足を解消するには、必ずしもスポーツを一生懸命行わなければいけないというわけではなく、日常生活のなかで意識的に体を動かしたり、簡単なストレッチやエクササイズを取り入れたりするだけでも、運動不足の解消につながります。
この機会に、自分の運動不足の基準を確認して、自宅や日常生活でできる簡単な運動から取り入れてみてはいかがでしょうか。