クローゼットがスッキリ!服収納の基本

クローゼットがすっきり!服収納の基本

  • 2023/03/23 (木)
  • 2023/05/22 (月)

気が付くとゴチャついてしまうクローゼット。話題の収納術を真似してみても、なかなかうまくいかず困っていませんか?

今回は、雑誌やウェブ連載の執筆だけでなく対面やオンラインでクローゼットのお片付けレッスンを行っている整理収納アドバイザーの佐々木奈美さんに「服収納の基本」を伺います。

服収納の基本を学び、お家のクローゼットをすっきりさせましょう!

<識者紹介>
整理収納アドバイザー
佐々木奈美さん

整理収納アドバイザー、Life customize主宰。8年のアパレル勤務を経て独立。「家事は肩の力を抜いて、ラクをしながら丁寧に暮らしたい」この思いを大切に、インテリアを収納でカスタマイズしながら、時短家事、家事効率化を暮らしに導入。住まいが整うと思考もクリアになり、メンタルにも好影響があることを実感し、お客様にも感じてもらえるように活動をしている。夫と男の子3人と5人暮らし。
HP https://www.life-customize.com

佐々木奈美さんのプロフィール画像

服を収納する前に知っておきたいこと

クローゼットの画像

ご家庭によってクローゼットの大きさ、持っている洋服の数は違います。

そのため、メディアで取り上げられている収納術を実践してみても、なんだかうまくいかない……。「我が家のクローゼット」に合う収納術か見極めて、実践したいところですよね。

クローゼットをすっきりさせるためには、まず何から始めたら良いのでしょうか?これまでに、たくさんの人の整理収納アドバイスをしてきた佐々木さんに教えていただきます。

クローゼットを空っぽにしてみる

「心地良くすっきりとしたクローゼットに大切なのは、“余白”。詰め込みすぎず、ガラガラすぎず、広さと容量のバランスに合わせて収納するのがポイントです。クローゼットを見たときに、気分が上がる空間にしていきましょう。

余白を作るためには、一度クローゼットの中を空っぽにしてみるのがおすすめ。空っぽにしたクローゼットに、お気に入りの洋服、自分が好きな洋服を1つずつ掛けていくことで、自分に必要な洋服をあぶり出せますよ。」(佐々木さん)

クローゼットは上中下の3部構成

「空っぽにしてみると、一般的なご家庭のクローゼットは上・中・下の3部構成にできることが分かると思います。それぞれに役割を与え、活用していきましょう。

手を伸ばさないと届かない一番上の段は、シーズンオフの洋服を置くスペースにぴったり。ハンガーラックが付いている中段は、ハンガーに掛けたワンピースやスウェットなど畳みづらい洋服を。

引き出しや収納ボックスを置ける下段は、Tシャツやインナーなど畳んでしまえる洋服を入れておきましょう。この構図を理解していると、パズルのピースを埋めるように服収納を楽しむことができますよ。」(佐々木さん)

収納におすすめのツールをご紹介

プラスチックチェストの画像

3部構成になっているクローゼットを最大限に活用するために、おすすめのツールはあるのでしょうか?
ここからは、佐々木さんのクローゼットでも活躍するおすすめツールを教えてもらいます。

使用頻度の低いアイテムはフタ付きのソフトボックスへ

「クローゼットの上段には、シーズンオフの洋服をしまっておきましょう。冬の時期は、夏場に使う水着や浴衣などのシーズンものの衣類や小物。夏の時期なら、マフラーやニット帽などの小物や衣類を置いておくのが良いでしょう。また、お子さんがいるご家庭なら、スポーツ衣類やおさがりストックを入れておくのも◎。

どんな収納ボックスにするか悩んだら、通気性が良い布製のフタ付きソフトボックスがおすすめです。形・大きさ・カラーをそろえれば、見た目もすっきりした印象に。年に数回とはいえ、出し入れのしやすさもプラスチックのボックスよりも扱いやすいのもポイントです。」(佐々木さん)

意外と使えるS字フック

「ハンガーラックスペースは、ワンピースやニット、シャツ、スウェットなどお店でもハンガーに掛けられてあるような洋服をおきましょう。

シャツワンピースなどは洗濯した後そのままハンガーラックに掛けておけますし、頻繁に洗濯する必要がないおしゃれ着も天日干しした後そのまま掛けておくことができるので、ラクラク。

また、ハンガースペースではハンガー以外にもS字フックが活躍します。日常使いするトートバックだけでなく、ベルトやパンツ類もS字フックに掛けられるのでOK。省スペースで収納できるのもうれしいポイントです。」(佐々木さん)

収納ケースは1段タイプを組み合わせる

「我が家では、タンスのような多段の収納ボックスは使っていません。

クローゼット内のハンガースペースは、なるべく着丈の長さが近い衣類でまとめておくと、その高さに合わせて収納ボックスの数を決めることができます。

例えば、パンツやワンピースの下には2段のボックス、スウェットやニットの下には3~4段のボックスなどパズルのように空間を埋められます。

多段タイプの収納ボックスは便利でコスパ面を考えるとお得に感じてしまうのですが、長い期間で考えると付け足しなどの組み合わせができる1段タイプのほうが、好きにアレンジできるでしょう。」(佐々木さん)

知っておきたい便利で簡単な収納術

洋服収納の画像

服をどこに収納するかは分かりましたが、もう一工夫して「おしゃれな空間」にしたいと考える人も多いでしょう。ここからは佐々木さんに、知っておくと便利な収納術を教えていただきます。

収納術に正解はない

「いろいろな畳み方や収納術がありますが、これが正解というのはないんですよね。クローゼットは、迷わずに欲しい洋服にたどり着ける空間にすることが大切。

例えば、今日は晴れているから明るい洋服が着たいなと思ったときにパッと手に取れる、収納ボックスを開けて着たかったTシャツがすぐに手に取れるなど。クローゼットをすっきりさせると、何が着たいか分からない状態になることは減らせると思いますよ。」(佐々木さん)

生活行動に合わせた収納場所で迷わない動線を

「お部屋の間取りによって、クローゼットにすべてのアイテムが収まらないご家庭もあるかもしれません。

よく『下着はクローゼットで良いですか?』とご相談いただくこともあるんですが、我が家は浴室近くの棚に収納しているんです。わざわざクローゼットから着替えを持ってくるのって面倒ですし(笑)。

あとはマスクも多いご相談ですね。自宅のどこでマスクを着け始めるか?と思ったらリビングではなく玄関。自分の生活動線を見直してみると、どこに何を収納したら良いか見えてくるんですよ。

クローゼットをすっきりさせ始めると、お家全体を整頓したくなると思います。」(佐々木さん)

色別ですっきり見栄え良く

「ハンガーに掛ける服は、高さをそろえると良いよとお伝えしましたが、色別で分けるのもおすすめです。

迷ったら色相環図を参考にして、赤→オレンジ→黄→緑→青→紺→黒などと並べていくと、すっきり見せることができます。

また、ある程度自分の好きな色が決まっている人なら、カテゴリ別に分けるとより見つけやすくなるでしょう。

色で入ってくる情報が心地良い人、丈の長さがそろっているのが心地良い人、カテゴリやブランド別が心地良い人、人によって“心地良さ”は変わります。自分が納得できる心地良さを追求してみてくださいね。」(佐々木さん)

「自分だけのセレクトショップ」を作ろう

「最終的に目指したいのは、クローゼットを『自分だけのセレクトショップ』にすること。お気に入りの洋服だけがある、そんな状態にしたいですよね。

誰かのためにすっきりさせるのではなく、自分だけのために整理整頓していくと、洋服選びがもっと楽しくなるはずです。ワクワクしながら今日着る洋服を選ぶ場所にしちゃいましょう!」(佐々木さん)

子ども服を収納するときのポイント

青いトップスと黒いスカートの画像

最後にご紹介するのは「子ども服の収納」について。3人の子どもの母でもある佐々木さんに、ポイントを伺いました。

小さいうちは服装をパターン化する

「我が家は中2・小5・小1の男の子が3人いますが、小学4年生頃になってくると、少しずつ洋服にも興味を持ってくるようになりました。

自分で着たい服があるお子さんなら、大人と同じようにクローゼットを整理していきましょう。まだ自分で洋服を選ぶのが難しい年齢の頃には、パターン化するのがおすすめです。

我が家では3パターンの洋服セットがあり、毎朝そのセットを持ってきて着替えるだけ。春夏・上下3パターン、秋冬・上下3パターンと1シーズンを着倒すため、我が家ではおさがりはほとんどないんですよ。」(佐々木さん)

子どもが面倒にならない工夫が大切

「中学生になると、学校によって制服と部活動ウェアが中心になってきます。親としては、長く大事に制服を着てほしい思いがありますが、子どもに『ちゃんとハンガーに掛けなさい!』と言ってもなかなかやってくれないもの……。『ズボンはS字フックで良いから掛けて』と伝えたら、簡単なのかやってくれるようになりました。

また、スポーツウェアなどツルツルした素材は、洋服がサッと取れるアルミ製のハンガーがおすすめ。毎日洗濯するものなので、我が家では洗濯時に使ったハンガーをそのまま部屋に戻しています。子どもも親も面倒にならない服収納の方法を一緒に考えて、実践していくのがポイントです。」(佐々木さん)

文/つるたちかこ
編集/GetNavi web

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