初心者の人がゴルフを始めて上達していくと、ゴルフコンペに誘われる機会が増えていきます。そもそも「コンペ」とはどのようなものか分からない人も多いはず。
今回は、コンペの種類や1日の流れ、ルール&マナーなど、初めて参加するときに知っておきたい情報を紹介していきます。
事前に知っておくことでスムーズに当日プレーができるので、ぜひ参考にしてみてください。
最初は「プライベートコンペ」がおすすめ
ゴルフをしている仲間との会話で、「週末コンペに行くんだ」という言葉に聞き覚えがある人も多いのではないでしょうか。
そもそもゴルフコンペのコンペは「コンペティション(競技・競技会)」の略称のことで、競技会のことを指し、日本では主に3タイプに分けられています。
1.プライベートコンペ
ゴルフを通じて社員や取引先、友人同士との親睦を深めることが目的とされることが多く、招待された人だけが参加できます。みんなでゴルフを楽しむことがメインとなっています。
2.オープンコンペ
ゴルフ場が主催し、参加費を支払えば誰でも参加できるもので、協賛するゴルフメーカーの商品や地産品などの景品が用意されているケースが多いのが特徴です。
ドラコン賞(※ティーショットが一番飛んだ人に贈られる賞)、ニアピン賞(※ティーショットをピンの一番近くに寄せた人に贈られる賞)など多くの賞が設定されていることもあるので、1日楽しめる仕組みです。
3.競技コンペ
スコアを競うことを目的とし、ゴルフ場の会員による競技会や研修会なども該当します。自身の上達ぶりを確認できることから、中・上級者が参加することが多いのが特徴です。
初心者は、一番ハードルが低いプライベートコンペをおすすめします。仲間内であれば、腕前を気にせず参加しても大丈夫です。
しかし、会社の上司や取引先と回る場合は、最低限のルールやマナーを覚えていきましょう。
参加人数は、3組程度(10~12人)で行う小規模なものからゴルフ場を貸し切る大規模なものまで、さまざまなものがあります。
ゴルフコンペ 1日の流れをシミュレーションしておこう
実際にゴルフコンペに参加する場合、ゴルフ場に到着してからどのような流れで、スタートしていくのでしょうか。
1日の主なスケジュールをシミュレーションしておくことで、コンペをより楽しめるようになります。
①受付
幹事さんがいる場所に行き、コンペ参加の手続きを行います。
②開会式
受付を済ませたら着替えや練習など準備を行い、開会式が行われます。幹事さんから挨拶や注意事項、ローカルルール(後述)が説明されます。
その後、1組目がスタートする前に10分程度開会の挨拶、集合写真の撮影などが行われ、いよいよコンペがスタートします。
③プレー
各コンペで定められたローカルルールに沿い、各組に分かれてプレーを行います。一般的には午前中に9ホール、お昼休憩を取り、午後に9ホールという流れで進みます。
しかし最近は、感染症対策や時間短縮のため、休憩を挟まず18ホールを一気に回る「スループレー」を採用するケースもあります。
スループレー時には、バナナやおにぎり、栄養補助食品などを持っていくとエネルギー切れせず回ることができるので、しっかりと準備していきましょう。
④スコアカードの提出
競技終了後は「エチケットリーダー」と呼ばれる各組の代表者が、スコアカードをゴルフ場に提出します。
スコアの集計や成績表は主催者やゴルフ場側で出してくれるので、それまでに入浴を済ませるなど帰宅の準備をしておくことをおすすめします。
⑤表彰式
一般的にはクラブハウス内の会場で表彰式が行われ、軽食やドリンクが提供されることもあります。
主催者挨拶の後に、幹事の進行などで結果発表が行われ、同時に景品の贈呈式が行われます。コンペによっては景品に力を入れていることも多く、参加者が一番盛り上がる瞬間になります。
最後は締めの挨拶が行われ、コンペが終了します。
⑥清算
通常のラウンドでは、プレー代・昼食代・茶店利用の料金などを合算して支払いますが、ゴルフコンペでは、それとは別に「参加費」が請求されます。
一般的な相場としては2,000~3,000円になりますが、コンペの景品などに力を入れている場合などは5,000円程度の参加費になることもあります。
なお、親睦目的でのコンペは、ラウンド代金は各自ゴルフ場のフロントで清算し、参加費は幹事に現金で払うケースが多くあるので、念のために現金を多く持って行きましょう。
通常のプレーと何が違う?コンペ参加時のローカルルール
さまざまな参加者がいるゴルフコンペでは、プレー進行をスムーズに行うために独自のローカルルールが用意されているので、プレーが始まる前に必ず確認しておきましょう。
ここでは、コンペで主に使用されているローカルルールの一例を紹介します。
ダブルパーカット
ホールの規定打数の2倍をスコアの上限とし、それ以上になるとホールアウト(終了)となります。
プレーイング4
第1打(ティーショット)がOBになった場合、第2打地点付近に設置された特設ティーから第4打目を打ちます。
通常であればOBになると1打ペナルティとしてカウントして、ティーイングエリアから打ち直すという流れになりますが、再びOBというように繰り返してしまった場合、プレーが先に進まなくなるので、ルールとして採用されることが多いです。
ワングリップOK
グリーン上で、ボールとカップの間の距離がパターのグリップ1つ分(約30cm)であれば、同伴者に確認したうえで、カップインしたと見なして良いルールです。
同伴者に確認して許可をもらったら、打たなくても良いですが、スコアには忘れずに1打追加してください。
6インチプレース
フェアウェイやラフで、ショットが困難な場所にボールが落ちた場合、ボールを6インチ(約15cm)以内なら動かしても大丈夫という救済ルールです。
例えば、ディボット跡にハマったり、木の根元にボールが落ちたりした場合、ピンに近付かない方向にボールを動かすことができます。
なかにはグリーン上OKなし、競技中ボールに触ってはいけないノータッチルールなどのローカルルールもありますが、こちらは上級者向けのコンペに採用されることが多くあります。
ハンディキャップで優勝も可能!?さまざまな競技形式を解説
コンペでは、初心者と上級者の差を埋めるための措置として、「ハンディキャップ」という仕組みを採用していることが多く、誰でも順位を競って楽しめる競技形式があります。
ペリア方式
18ホール中6ホールのスコアによって、ハンディキャップを算出する競技形式です。
ペリア方式ではプレーを行う前にまず、18ホールのアウト・インそれぞれからショート1・ミドル1・ロング1、合計6つの「隠しホール」が設定されます。
プレーが終了した後、初めに設定した6つの隠しホールの合計スコアを3倍に。そして3倍にしたスコアから通常のパースコア72を引き、そのスコアに0.8を掛けた数がペリア方式のハンディキャップです。
例えば、隠しホールの合計スコアが32で、ハンディキャップなしのスコア(グロススコア)が98だった場合は、ハンディキャップは19.2(「隠しホールの合計スコア×3-72」×0.8)になり、ハンディキャップありのスコア(ネットスコア)は98-19.2=78.8ということになります。
ペリア方式は隠しホールが6つのため、運による要素が大きいのが特徴です。
新ペリア方式(ダブルペリア方式)
ゴルフコンペでよく使われているハンディキャップ算出方式です。
プレーを行う前に18ホール中アウト・インそれぞれからロング1・ショート1・ミドル4、合計12ホールの隠しホールを設定します。
プレーが終了した後は、設定した12の隠しホールの合計スコアを1.5倍に。そして、1.5倍にしたスコアからペリア方式と同じく通常のパースコア72を引き、そのスコアに0.8を掛けた数が新ペリア方式のハンディキャップです。
計算方法は、「隠しホールの合計スコア×1.5-72」×0.8となり、隠しホールがペリア方式の倍になっているのが特徴です。
なお、18ホール中9ホールのスコアを抽出し、そのホールのスコアによって各自のハンディキャップを算出する新新ペリアという競技方式もありますが、あまり浸透はしていません。
アンダーハンディ
正式名称は、「アンダーハンディキャップ」「アンダーハンディ競技」。
参加者各自の力量に合わせたハンディキャップを設定し、トータルスコアからそのハンディキャップを引いたスコアで順位を決めます。グロスからハンディキャップを引いたスコアを「ネットスコア」と言います。
例えば、Aさんハンデ2・グロス74、Bさんハンデ13・グロス85という場合、ネットスコアはどちらも72になります。
スクラッチ
ハンディキャップなしで順位を決める競技方式。18ホールをプレーして、一番少ない打数でホールアウトした人が優勝となります。
なお、ペリア・ダブルペリア(新ペリア)・新新ペリア方式とハンディキャップのあるものは、上限として36であることが一般的です。
もしハンディキャップが50や60といった数値になると、叩いてしまった側が有利になってしまうため、必ず上限が設けられています。
ただ、ペリア方式も新ペリア方式も「そういうものがあるんだ」という風に考えておけば大丈夫です。計算そのものは幹事がしてくれるので、純粋にゴルフを楽しむことに集中しましょう。
スコアは平凡なのに上位入賞や優勝する場合があったとすれば、それがペリア方式などによるハンディキャップのおかげと思う程度で十分です。
ルールとマナーを守り、コンペを楽しむことが大切
幅広いレベルの人たちが参加するゴルフコンペ。まずは楽しむことが大切ですが、マナーやルールを守ることも必要です。
例えば、人のプレー中に音を立てない、使用しそうなクラブを数本持ち、コース上を素早く移動するなどスロープレーにならないことを心掛ける、同伴者が打ったボールを見ておく、「ナイスショット!」と声を掛けるなど、全員が快適にプレーをするようにしましょう。
コンペに参加することでゴルフ仲間の輪も広がりますし、競うことで上達にもつながっていきます。ぜひ一度、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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