これからサッカーをはじめようと思っているジュニア・キッズやその保護者にとって、どんなアイテムをそろえたら良いか、必要な用品をどのような基準で選んだら良いかというのは悩みの種ではないでしょうか。
サッカー経験がない保護者ならばなおのこと、不安も大きいはず。子どもが安心して安全にサッカーに打ち込めるよう、失敗しないアイテムを選びたいところです。
今回は、フットボールブランド「アンブロ」のブランドアンバサダーであり、ベルギーのサッカー・プロリーグで活躍する森岡亮太選手とその奥様、東京の強豪クラブチームでジュニアの指導にあたるJACPA鈴木宏輝氏に、アンブロの商品企画者である三荷氏と杉本氏が加わりクロストーク。
パパ・ママ、指導者、商品企画者など、それぞれの目線から、サッカービギナーのジュニア・キッズがアイテムを選ぶ際のポイントを語ります。知っていると得をする耳寄り情報も満載です。
森岡亮太
京都府出身。1991年4月12日生まれ。 京都府久御山高校卒業後、2010~2015年ヴィッセル神戸にて活躍し、その後ポーランドやベルギーのクラブでキャリアアップを実現。2019年より同ベルギー1部リーグシャルルロワSCに所属。国際Aマッチ5試合出場。本日の座談会はご夫婦そろって参加!
鈴木宏輝
JACPA東京FC U-12コーチ。2004〜2018年 JACPA東京Jrユースを指導。19年よりJACPA東京FC U-11、20年からU-12のコーチを担当する。JACPAではサッカーだけでなく、幼稚園、保育園向けに体育指導をしており、幼児への指導にも定評がある。JFA公認A級コーチジェネラル。アンブロ「はじめてサッカーシューズ」の開発に携わる。
三荷克己(画像左)
デサントジャパン株式会社 エキップメントマーケティング部マーケティング1課
杉本亮(画像右)
デサントジャパン株式会社 フットウェアマーケティング部フットウェアマーケティング課
サッカーをはじめるジュニア・キッズに必要なものは?まずはそろえたいアイテムリストをチェック
――森岡選手のお子さんは、もうサッカーのプレーをはじめていますか?
森岡:上の子が5歳で下の子が2歳なのですが、家の中にも庭にもボールがあるので、日常的にボールを蹴って遊んでいます。まだチームなどに所属して本格的にプレーしているわけではありませんが、サッカーに親しんでいます。
――サッカーを楽しむために、そろえたアイテムはありますか?
森岡:カタチから入るタイプなので(笑)、ボールやウェア、シューズ、帽子など一通りそろえています。
一般的に必要なものは以下のようなものですかね。
サッカーに必要なもの、用品のポイント。重要視するのは見た目?機能性?
――森岡夫妻と指導者である鈴木さんが、キッズ・ジュニア向けのサッカーアイテムをセレクトするポイントやリクエストをトーク。商品の企画担当者が各アイテムに込めたこだわりも併せて紹介します。
ウェアはデザイン重視!親御さんとおそろいにするのもかわいい
――ウェアはどのような基準で選びましたか?
森岡:子どもなので、シンプルにデザイン重視!
森岡(奥様):パパとおそろいのウェアにしました。子どもも喜ぶし、見た目もかわいいので。
森岡:でもこのアンブロの「はじめてサッカーシャツ」を見て、すごく良いなと思いました。前と後ろ、どちら向きに着ても良いなんて新しい発想ですよね。子どもが自分で着替えるときも迷わなくていいし、気分に合わせてコーディネートを変えられて楽しそう。
鈴木:子どもたちは1分でも1秒でも早く練習したい、サッカーがしたいってうずうずしているので、着替えや準備が早くできるウェアは喜びそうですね。
――パンツを選ぶ際はどのような点に注意すると良いでしょうか?
鈴木:パンツを選ぶときも着替えの手軽さは大切。ウエスト部分がひものタイプは、うまくリボン結びができなくて固結びになってしまうことも。一度結んだらトイレで脱げなくなっちゃったというケースもあります。
その点、このアンブロの「はじめてサッカーパンツ」はゴムタイプだからすごく楽。締め付けすぎず、でもしっかりとホールド力があるゴムの強さなので、落ちてこないのも良いです。
森岡(奥様):確かに子どもは自分だとひもを結べないし、結べたとしても時間がかかっちゃうから、ゴムタイプはすごく便利ですよね。
鈴木:指導者の立場からもトレーニング中に「ズボン落ちそうだよ」とか「ひもが出ているよ」とか注意しなくていいから練習に集中できます。
ソックスは履きやすい形のものをチョイス!
――ソックス選びのポイントは?
杉本:注意点としては形です。大人用のソックスだと5本指ソックスや足袋型も人気ですが、キッズの場合は履きやすさを考慮すると、指が分かれていないデザインがおすすめです。
鈴木:確かに4、5歳以下の子どもたちのなかには、上手に靴下を履けない子も結構います。かかと部分が足の甲側にきてしまっていたり、素早く履けなかったりするので、履きやすさは大事ですね。
シューズは色で視覚化したデザインも!見た目&機能性を両立
――森岡選手のお子さんは、どんなシューズを履いていますか?
森岡:アンブロの「はじめてサッカーシューズ」です。ボールを蹴るときって、足のどこで蹴るかがすごく大事なのですが、子どもだと言葉で説明してもなかなか伝わらない。これまでは実際に子どもの所に行って、足を触りながら「このあたりで蹴るんだよ」って1回1回説明していたんです。
でもこのシューズは色分けしてあるので、色で伝えることでボールタッチのポイントが子どもにもすぐ分かる。意思疎通がすごくスムーズになりました。
鈴木:このシューズの開発にあたっては、私も指導者の立場からいろいろと要望を伝えさせていただきました。チームで教えていると、一気に大勢の子に伝えなくてはいけないですし、言葉の理解度も個人差があるので一苦労なんです。
これまでは一人ひとり「アウトサイドはここだよ」「小指のほうだよ」って説明していたのですが、色で視覚化したシューズなら、全員に向けて同じ表現で伝わります。
森岡(奥様):テープタイプになっているので、子どもが自分で履きやすいのもうれしいですね!ひものタイプだと、小さな子どもは自分でくくれないので、どうしてもひもを結んだ状態のまま脱ぎ履きすることになってしまうけど、テープタイプなら自分でしっかり締められるからフィット感が高まりますよね!
杉本:マジックテープはもともと2本ベルトのタイプもあったのですが、2回締めなくてはいけないというロスをなくし、1本ベルトにしました。1回でしっかりホールドできるような設計になっていて、インステップ(足の甲部分)でしっかり蹴れるというメリットもあります。
鈴木:ボールが足に当たる感覚をしっかり感じられるのは良いですね。僕たちの指導理念として、身体の力、頭の力、心の力を伸ばしたいという思いがあります。
なかでも頭の力、考える力を養うためには、子ども自身が繊細に感じ取り、身をもって学習することが重要。「ここに当たったときはうまくいかなかった」「ここなら思い通りに蹴れた」という発見、改善を繰り返してほしいと願っています。
バックパックは収納や出し入れに配慮された機能性アイテムを
――バックパックはどのようなタイプを使われていますか?
森岡(奥様):バックパックはアウトドアにも使えそうな、ベーシックなタイプです。
森岡:機能としてはボトルホルダーが付いている程度。サッカーに特化したバックパックというと、どんな機能があると便利ですか?
三荷:ロングセラーを記録している、アンブロの「ジュニア用フットボールバックパック」という商品があります。これは、サッカーキッズを育てるパパやママに集まっていただき、意見を伺いながら開発・改良した商品です。
バックパックの中のスペースを分けて、ユニフォーム・水筒・シューズ・すね当てなど、必要なアイテムをどこに入れたら良いか分かりやすくアイコンで示してあります。
これなら子どもが自分で出し入れしても無理なくきれいに収納できますし、忘れ物をしづらくなるという効果も。
また、サッカーキッズにとって一番かさばるアイテムと言えばボール。ボール用ネットが付いていてバッグの外に取り付けられるので、バッグの中に入れずに持ち運べるという利点もあります。
鈴木:日本の場合、キッズの練習環境はまだ土のグラウンドが大半なので、ボールが結構汚れるんですよね。そのままバッグに入れると、砂まみれで大変なことになるという親御さんの声は、確かによく耳にします。
森岡:僕は子どもの頃、そのままバッグに入れていました!確かに土や砂ですごく汚れていましたね。
森岡(奥様):バッグの中が汚れにくいのは、ママとしてもすごくありがたいです。
三荷:もう一つのポイントとして、水筒用のポケットにも特徴があります。サッカーキッズは1L前後の重いボトルを持ち歩くので、自転車に乗ったり走ったりしたときにバランスを崩してしまうリスクがあります。
そこで、ボトルの重みで身体が左右に振られるのを防ぐために、中央部分にボトルをホールドできる構造にしました。これも保護者の方からの意見を参考にしたポイントです。
さらに、再帰反射材が前、サイド、ショルダーベルトの各所に付いているのでドライバーからの視認性も高く、安心です。
――こんなに機能が充実しているのに、すごく軽いですね。
三荷:強度を保ちつつ、可能な限り軽量化も実現しています。中に入れるものがたくさんあり、子どもの身体からすると重量感が増してしまうので、バックパック本体はできる限り軽量な素材を使用しました。
帽子(キャップ)は安全性を考慮
――夏の炎天下などでは熱中症も心配ですが、サッカー用の帽子というのはありますか?
森岡:僕たちが子どもの頃、普段はいわゆる野球帽をかぶっていましたが、サッカーのプレー中はかぶっていなかったと思います。
鈴木:帽子というと、野球帽を連想されがちですが、実は野球帽のようにツバが硬いキャップタイプの帽子はサッカーでは危険を伴います。ヘディング時など接触プレーの場面などでは、ちょうど相手の目線のところにツバが当たってしまうと、怪我につながる恐れもあります。
三荷:アンブロではフットボールキャップを展開しているのですが、ツバ自体が柔らかい素材でできているので、子ども同士がぶつかっても痛くありません。後ろ向きにかぶればこのままヘディングできますし、プレー中に接触しても危なくない作りになっています。
森岡(奥様):うちの息子も、この帽子を使っています!
鈴木:しかもこの素材、水に直接濡らせるんですよね?
三荷:接触冷感の素材を採用しているので、水や汗の気化熱でひんやりします。UVカット機能も備えているので、暑さ対策にも適しています。
すね当て(シンガード)はサッカーのルールで着用する必要あり
――すね当ては必須アイテムですか?
鈴木:着けるのを嫌がる子もいるので、幼い選手には練習時に強制はしません。ただ、試合のときはルールとして着ける必要があるので、サッカーをはじめるなら必需品の一つですね。
自らチャレンジできる環境やアイテムを整え、自己肯定感を育む
――最後に、サッカーが上達するためのアドバイスをお願いします。
森岡:何よりも、サッカーを楽しむことが一番!あえて補足するとすれば、とにかくボールに親しむことでしょうか。
僕自身、学校のルールで通常の大きさのサッカーボールを校庭で使えなかったんです。その制約があったから、テニスボールのような小さいボールなどいろいろなボールを使い、人数もコートの大きさもそのときどきで工夫しながら独自のルールで遊んでいました。
今思うとその経験が、ボール感覚を肌で感じ取りながら、状況に合わせて臨機応変にボールを操れる根源になっているような気がしています。
森岡(奥様):だから子どもとおもちゃ屋さんに行くたびに、おもちゃじゃなくていろいろな種類のボールを買っているんだね!(笑)
森岡:周りの大人が何から何まで教えるのではなく、環境は整えながらも、子ども自身が自分で試したり、挑戦したりしながら感覚を養っていくことが大事かなと。
鈴木:すごく理にかなっていると思います。幼児の頃は、特定の競技に限定せずに、ボールを投げる、蹴る、キャッチするなどいろいろな動きを身体で覚えていくことが大切だと思います。
先ほどのシューズの脱ぎ履きやウェアへの着替え、バックパックにまつわる荷物の準備などの話にも通じますが、何事も自分で達成できたという感覚を持つことが重要。そういう小さな成功体験が自信につながり、自己肯定感を育むと思います。
記事内で紹介されたアイテムはこちら
umbro(アンブロ)
【1本ベルト】UMBROはじめてサッカーシューズ|ジュニア用|止める・蹴る・運ぶ|ワイド幅広
¥6,050(税込)
umbro(アンブロ)
ジュニア用フットボールバックパック
¥6,820(税込)
umbro(アンブロ)
ジュニア用クーリングフットボールプラクティスキャップ|熱線遮断クーリング|UVカットUPF15
¥3,300(税込)
umbro(アンブロ)
ジュニア用シンガード
¥880(税込)