【トライアスロン編】ルールも曖昧な観戦初心者の疑問に、競技経験者が答えます!
#DESCENTE(デサント)

【トライアスロン編】ルールも曖昧な観戦初心者の疑問に、競技経験者が答えます!

スイム(水泳)・バイク(自転車ロードレース)・ラン(長距離走)の3種目を制限時間内に連続して行う耐久競技「トライアスロン」。

スイム1.5km・バイク40km・ラン10kmの合計51.5kmで着順を競う「スタンダード・ディスタンス」が一般的ですが、その過酷さから“鉄人レース”とも呼ばれる、スイム3.8km・バイク180km・ラン42.195kmの合計225.995kmで着順を競う「アイアンマン・ディスタンス」も有名です。

スタンダード・ディスタンスとアイアンマンディスタンスの説明

そのほか、スプリント・ディスタンス(計25.75km)、ロング・ディスタンス(計154km)もあります。

今回、トライアスロン観戦初心者の“素朴な疑問”に答えてくれたのは、アイアンマン・ディスタンスを2度完走している佐藤優さん。レースをはじめ、道具や練習方法などに関する内容までを、一問一答でお届けします。

 

<プロフィール>

佐藤優さんプロフィール写真

佐藤優(さとうゆう)

1983年群馬県生まれ。営業コンサルティング会社を経営する傍ら、数々のトライアスロン大会に出場。2020年IRONMAN70.3 Bangsaen 完走、2019年IRONMAN70.3 Bintang 完走、同年ホノルルトライアスロン 完走。大学時代にはアメリカンフットボールのU19日本代表として世界選手権に出場。大学卒業後は社会人アメリカンフットボールリーグ「Xリーグ」のチームに所属し、全日本選手権優勝を経験。

 

Q1.スイム・バイク・ランで一番しんどく感じるのは?

私はランです。3種目の最後で、疲労もかなり溜まっている状態でのスタートになるので。

Q2.レース全体のペース配分はどのように意識している?

基本的に、設定した目標タイムからペースを逆算しています。

スイムは、100mごとのラップタイム(スイムは基本的に時計を見られないので感覚値)。バイクは、5kmごとのラップタイムと「今、時速何kmで走っているか?」を目安にします。ランは、1kmごとのラップタイムと「今、1km何分ペースで走っているか?」を目安にしていますね。

これらを専用の時計などで計測しながらペース配分を行っています。

Q3.もし、レース中にトイレに行きたくなったらどうする?

スイムの場合は、我慢してトランジションエリア(T1)のトイレへ。バイクではコース途中の仮設トイレに入るか、我慢してトランジションエリア(T2)のトイレへ。ランではコース途中にある仮設トイレへ向かいます。

トライアスロンコースのお手洗いの位置

T1:「スイム→バイク」のトランジションエリア、T2:「バイク→ラン」のトランジションエリア。

Q4.ランが得意な選手の場合、スイムやバイクで順位が低くても一気に追い上げられる?

はい。スイムとバイクで出遅れてもランで巻き返せます。
私はスイム・バイクはそこそこ速いのですが、ランが遅いのでごぼう抜きされます(笑)。

Q5.もし、レース中に自転車が故障したらどうする?

タイヤがパンクした場合は、自転車に積んだスペアのチューブを使って自分で修理するか、メカニックがトラックで巡回しているレースであれば、タイヤ・ホイールごと取り替えてもらいます。

チェーンが外れた場合は自分で直します。そのため、自分で修理できるように事前に練習しておくことも大切ですね。

そのほかのメカトラブルの場合は、その場でメカニックの到着を待つしかないですが、トラブルの具合によってはリタイアになるケースもあります。

Q6.顔をほぼ水に浸けているスイムでのコースの把握は難しくないの?

コース上に設置されている「ブイ」を目印にします。また、基本的にクロールで泳ぎますが、息継ぎの数回に1回は顔を前に上げて進行方向を確認(ヘッドアップ)しています。

スイムの際にコースの目印となる「ブイ」のイラスト

水上のブイを目印に、ヘッドアップでコースを把握する。

Q7.競技を転換する際の着替え(トランジション)も急いだほうが良い?

タイムを縮めるためには急ぐべきですが、アイアンマン・ディスタンスなどの距離が長いレースでは、着替えと同時に水分や補給食を取ることも大切です。

Q8.トランジションの練習もする?

私は練習しませんが、オリンピックや世界選手権を目指す選手は練習しているかもしれません。

Q9. トライアスロンに必要な道具は結構多そうですが、どれくらいの量になる?

種目ごとに、主にこれらの道具が必要になります。

トライアスロンに必要な道具一覧

種目ごとの主な道具。

Q10.3種目すべてに使えるトライアスロンウェアもありますが、わざわざ着替える選手もいる?

まず、スイムでウエットスーツを着ている場合はスイム終了後に必ず脱ぎます。着替えるケースとして、バイクに乗る際にお尻のパットが厚めのバイクジャージを着る方もいますが、そこまで割合は多くないと思います。

Q11.トライアスロンウェアを着ていれば、スイム後の水分の不快感はない?

バイクで少し走ればすぐに乾くので、不快感は特にありません。

Q12.スイムからバイクへのトランジションの際、ソックスは履く?

ソックスは履く人と履かない人がいます。私は履きますが、これは選手の好みですね。

Q13.バイクとランでシューズを替えない人もいる?

バイクとランでは、シューズは必ず履き替えます。

バイクシューズは、「ビンディング」と言って靴底がバイクのペダルにはめ込めるようになっているんです。これにより、脚力をペダルに直接伝えることができます。

バイクシューズの靴底のイラスト

バイクシューズの靴底は、バイクのペダルにはめ込めるようになっている。

Q14.トライアスロンの練習をする際、どの競技を重点的に練習する?

基本満遍なく練習はしますが、私のような市民トライアスリートは環境に依存もします。
例えば私の場合、バイクは練習場所が限られるため、どうしても練習頻度が落ちてしまうんです。

Q15.種目ごとに使う筋肉が異なると思いますが、“1つの種目を行う選手”とは練習方法が違う?

違うと思います。例えば、トライアスロンのスイムは「キック」をあまり使いません。キックを使うと心拍数が上がるのと、次のバイクで使う脚が疲労するためです。

また、バイクも距離が長いので、最後の種目であるランに脚の疲労をなるべく残さないよう、脚の筋肉をなるべく使わずにペダリングします。

Q16.トライアスロンを始めるきっかけとして多いのは?

市民トライアスリートであれば、友人や知人、仕事仲間がきっかけでしょうか。一方、エリート選手であれば「家族が元々やっていた」というきっかけが多いようです。

Q17.トライアスロン選手は、スイム・バイク・ランのいずれかの競技経験者が多い?

いずれかの経験者もいますが、そうでない方もたくさんいますよ。

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