最近「サステナブル」という言葉をよく耳にします。それはさまざまな業界でも注目されており、多くの企業がサステナブルな取り組みを始めています。
そこで今回は、サステナブルとはどのような意味なのか、さまざまな企業が行うサステナブルな取り組みについて紹介します。この機会に、サステナブルについての理解を深めていきましょう。
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今話題のサステナブル、その意味とは?
近年、さまざまな業界で「サステナブル」という言葉が使われることが増えてきました。
これまではファストファッションが主流であったファッション業界でも、商品の大量生産や大量廃棄による環境汚染が社会問題化していることからサステナブルへの注目が高まり、さまざまなブランドでサステナブルへの取り組みが行われています。
そこでまずは、サステナブルとは一体何なのか、なぜ必要なのかについて解説していきます。
サステナブルとは?
サステナブルとは「持続可能な」という意味を持っており、自然環境の維持に役立つ開発や自然環境に配慮した行動などを指す場合に使われる言葉です。
サステナブルには「今ある自然環境を未来までずっと保ち続けること」という意味があり、例えばファッション業界のサステナブルとは、原料から生産・販売方法に至るまで、すべての工程において地球環境の維持に配慮されたファッションを指しています。
なぜサステナブルが大事?
では、なぜ今サステナブルがこれほどまでに重要視されているのでしょうか。
それは、世界で深刻化している環境破壊問題が背景にあります。
例えば、衣類の年間消費量や廃棄量が増えているファッション業界では、衣類を作るうえで生じた汚染水や温室効果ガスが地球環境に大きな影響を与えており、毛皮をとるために動物を殺処分することも問題視されている現状にあります。
自然を1度壊してしまうと、元の状態に戻るまでに何十年という歳月が必要です。そのため、このままでは地球環境を破壊し、多くの動物の命を奪ってしまう恐れがあり、未来の世代に美しい地球を残せない可能性があるのです。
そこで、世界全体で地球環境を守り、未来でも今と変わらない暮らしをこれからも維持していくサステナブルが大切だという考えが浸透し始めています。
サステナブルな取り組みとは?
サステナブルの意味は分かっても、具体的にどのような開発や行動がサステナブルな取り組みになるのかが分からないという人もいるでしょう。
続いては、身近なファッションにおけるサステナブルな取り組みについて紹介します。
3R(スリーアール)
3Rとは、リデュース(Reduce:ごみの削減)・リユース(Reuse:再使用)・リサイクル(Recycle:再資源化)の頭文字を取っており、環境に優しい社会への取り組みを表しています。
ファッションにおけるリデュースは、長く着られる服を選んだり、正しい手入れで1つの服を大切に着たりといった、捨てるものを減らし、新しい服を買わなくても良い工夫をすることを指しています。
また、ファッションにおけるリユースはリサイクルショップで服を購入したり、いらなくなったものはフリマアプリに出品したりと、新しいものを購入するのではなく、すでにあるものを再使用することを指しています。
そしてファッションにおけるリサイクルとは、いらなくなった服をほかのものに生まれ変わらせたり、ペットボトルなどを再利用した服やバッグを選択したりといった、再資源化を指しています。
アニマルフリーな素材
最近のファッション業界では、動物を殺処分して利用している動物性素材が問題視されています。
衣類に使われる動物性素材は、毛皮やレザー、ウール、フェザー、アンゴラなどがありますが、多くの動物性素材は動物たちが犠牲になっているものばかりです。
そこでファッションにおけるサステナブルな取り組みとして、アニマルフリーな素材が挙げられています。
動物性素材の代わりに、エコファーやベジタリアンレザーなどを代用したデザインの服やバッグなどが増えてきており、最近では動物性素材の使用を禁止するブランドまで増えてきています。
自然素材
ファッションにおけるサステナブルな取り組みの1つに、自然素材を取り入れることも挙げられます。
例えば、農薬や化学薬剤などを使わずに栽培された天然繊維のコットンであるオーガニックコットンもその1つです。
オーガニックコットンは化学薬剤などを使わないため、環境に優しいだけではなく、生産者や着る人の健康にも配慮されています。そして、肌触りも追求されており、自然環境や社会に配慮した素材としてファッション業界で注目され、取り入れる企業も増えてきています。
現在、多くの企業がサステナブルな取り組みを行っており、ファッション業界でもサステナブルが注目されています。そこで今回は、サステナブルファッションやブランドの取り組みについて紹介します。この機会に、ファッションにおけるサステナブルな取り組み[…]

サステナブルな取り組みをするブランド
ここでは、実際にサステナブルな取り組みをしているブランド、デサントについて紹介します。
DESCENTE(デサント)

デサントは日本の老舗スポーツブランドであり、スキーや野球、バレーボールなど数多くのスポーツウェアの開発・販売をしています。
優れた技術を駆使して作られるデサントのウェアは、長年培ってきたスポーツ分野の経験が活かされており、機能性が追求されたその品質に多くのプレーヤーが魅了されています。
また、デサントは機能性を最大限に追求しているだけでなく、スタイリッシュなデザインのウェアも多く、年齢性別問わず幅広い層の人に愛されています。
RE: DESCENTE(リ:デサント)とは?
RE: DESCENTEはデサントが取り組んでいるサステナブルな取り組みの1つであり、3Rの観点から生まれたレーベルで、地球環境への負荷が少ない循環型経済の実現を目指しています。
デサントは3Rのなかでも、特に環境保全に不可欠であるリデュース(ごみの削減)の観点から和紙などの自然由来の素材を用いた「RE: DESCENTE SEED(リ:デサントシード)」、リユース(再使用)の観点から回収した衣類を新たな製品として生まれ変わらせた「RE: DESCENTE BIRTH(リ:デサントバース)」を立ち上げ、この2つの商品カテゴリーをRE: DESCENTEの柱としています。
デサントはRE: DESCENTEという新レーベルによって、使用後製品の回収によるリサイクル活動や自然由来の素材を使った製品づくりによって、未来の人々が今と変わらずスポーツを楽しめる世の中づくりに貢献しています。
RE: DESCENTE SEED(リ:デサントシード)とは?
RE: DESCENTE SEEDは、天然繊維である和紙を主原料とした「KAMITO+」という機能素材を主素材として利用しています。また、ボタンや衣服用接着剤などの副資材にも生分解性のある原料を使用しているため、環境に配慮した製品づくりにこだわっています。
さらに、RE: DESCENTE SEEDのウェアは着用時の快適性にも優れており、環境面と快適性のどちらも大切にした製品ラインナップが特徴的です。
RE: DESCENTE BIRTH(リ:デサントバース)とは?
RE: DESCENTE BIRTHでは、生産過程で発生した裁断くずや残反、使用済みのアパレル製品などを主原料とした糸「RENU」素材を用いて、再びアパレル製品が作られています。
RE: DESCENTE BIRTHは服から服へ生まれ変わらせ再利用することによって、3Rの循環型経済の実現を目指しており、使用済みの衣類の回収にも積極的に取り組んでいます。
サステナブルな暮らしのためにできることとは?
サステナブルな取り組みはファッションだけに留まらず、また企業だけが行うものでもありません。
続いては、サステナブルな暮らしのために私たちができることを紹介します。
サステナブルなファッションをはじめ、日常生活のさまざまなシーンでサステナブルを意識し、暮らしのなかに取り入れてみてはいかがでしょうか。
上質な服を長く着る
サステナブルなファッションの取り入れ方の1つに、上質な服を長く着るということが挙げられます。上質な服を選び、1枚を大切に着ることができれば、余分な服を何枚も買う必要がなくなり、ごみの削減が期待できます。
さらに、上質で高価なものであれば、多くの人は洗い方を見直したり、ほつれたら修繕したりと、大切に着るようになるでしょう。壊れたら捨てれば良いという考えを変えて、修繕して使うという意識を持つことも、サステナブルな社会の実現につながります。
また、上質な服を選ぶとともに、自然派素材の服にも目を向けてみましょう。化学肥料や農薬を使わないオーガニックコットンや、化学染料を使わずに染められた藍染めや草染めの衣類など、環境だけではなく人にも配慮された服を選ぶことも、私たちにできるサステナブルな行動です。
服やバッグはフリマアプリやリサイクルショップに出す
ファッションは流行があるため、流行が変わるたびに新たな服を購入し、シーズンごとに着なくなった服を捨てている人もいるかもしれません。
しかし、着なくなった服を捨てるのではなく、フリマアプリで出品したり、リサイクルショップに持って行ったりと、ほかの人に使用してもらうこともサステナブルな暮らしにつながります。
服やバッグは捨ててしまえばごみになってしまいますが、自分では不要になったものもほかの人にとっては価値あるものとなり、長く使ってもらうことができるかもしれません。
古着を利用する
フリマアプリやリサイクルショップを利用する方法は、自分の不要品を出すだけではありません。
新たに服が欲しいときは、古着もチェックしてみましょう。古着のなかから自分にとって価値のあるアイテムが見つかることもありますし、新品の服を買うよりも手頃に服を手に入れることもできます。
古着を購入することは、1つの製品を長く使い続けることになるため、サステナブルな取り組みの一環となります。
古くなった衣料品はリサイクルして使う
古くなった服やタオルなどは、リサイクルショップに持って行っても買取対象外の場合があります。だからと言って、すぐに捨てるのではなく、適当な大きさにカットし布として再利用することも考えましょう。
使わなくなった服やタオルは雑巾として使えますし、服を布として利用すれば、ほかの服の修繕にも利用することができます。また、エコバッグなどにも作り替えることも可能です。
すぐにごみとして捨てるのではなく、少しでも長く使うための工夫をしてみましょう。
サステナブル商品を選ぶ
今回紹介した、RE: DESCENTEのように、サステナブルに配慮したブランドはこの数年で格段に増えてきました。
また、サステナブルを意識した商品は、環境や生産者に配慮されているだけではなく、私たち利用者にとっても優しいものや、使いやすさも追求されたハイクオリティなものが多いです。
エコバッグを使う
2020年にスーパーやコンビニなどのレジ袋が有料化されたことで、多くの人がエコバッグを持参するようになりました。レジ袋だけではなく過剰な包装をやめ、できるだけ簡易な包装を行ってもらったりとごみの削減を行ってみましょう。
また、過剰な包装を行わないショップを選ぶことも、サステナブルな取り組みにつながります。
割り箸を使わない
割り箸は廃材から作られているものもありますが、森林伐採を行って作られているものもあります。
たった1度だけの使用で捨ててしまう割り箸はできるだけ使わず、マイ箸を持ち歩いてみたり、テイクアウトでは割り箸を断ったりする取り組みも、私たちにできるサステナブルな行動です。
また、割り箸に限らず、フォークやストローもマイフォークやマイストローを持参することで、プラスチックごみの削減につながります。
この機会に、割り箸やフォーク、ストローなどの使い捨てをやめ、マイ箸やマイカトラリー、マイストローを暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか。
省エネ生活
サステナブルな暮らしには、省エネ生活は欠かすことができません。使っていない電気は消す、シャワーの水は出しっぱなしにしない、外に行くときは冷暖房を消すといった小さな積み重ねが大切です。
私たち一人ひとりがする省エネ生活は微々たるエネルギーの削減ですが、1人でも多くの人が取り組むことで、大きなエネルギーの削減になることを忘れないようにしましょう。
フードロスをなくす
フードロスという言葉を耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか。フードロスをなくすことも、私たちにできるサステナブルな暮らしの取り組みです。
フードロスとは、本来食べられるのに捨てられてしまう食品のことを指しています。安いからといってたくさん購入してしまうと、食べ切れずにごみとして処分することになります。
そのため、買ったものはすべて使い切り、無駄を出さないように心掛けることはフードロスを減らすためにも、重要なことです。
割高でも消費できる量だけを買ったり、すぐに使うものは見切り品を購入したりと、食べられる範囲で賢く買い物をするようにしましょう。また、買い物に行くときはあらかじめ献立を作り、必要なものをメモしておくことで残り物が発生しなくなります。
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サステナブルの意味を理解しよう!
私たちは未来に向けて、限りある資源を守っていかなければいけません。地球の資源を使いすぎず、地球の環境を壊さないサステナブルな取り組みは、ファッション業界でもさまざまなブランドが始めています。
しかし、サステナブル社会の実現は、政府や企業だけが取り組むべき問題ではなく、私たち一人ひとりが考えなければいけない問題です。この機会に、サステナブルとはどのような意味なのかを理解し、自分にできるサステナブルな取り組みについて考えてみましょう。