生理中にもダイエットしたい。効果的に減量するには?

生理中にもダイエットしたい。効果的に減量するには?

  • 2021/09/03 (金)
  • 2022/04/19 (火)

健康のためにダイエットを始めたはいいけれど、女性のからだはホルモンの影響を受けやすく、なかなかうまくいかないことも。生理周期を正しく理解すれば、ダイエットのリズムを作りやすく効果的に減量できます。

その仕組みについて産婦人科医でスポーツドクターの高尾美穂先生に聞きました。

生理前に体重が増えやすいのはなぜ?

フォークにメジャーが巻き付けられている写真

Photo by Diana Polekhina on Unsplash

生理前に体重が増える原因といわれているのが、生理前に分泌が増えるエストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンです。女性ホルモンにより水分を溜めこみやすくなる働きがあり、便秘やむくみが起こりやすくなります。

またプロゲステロンの分泌が増加する生理前には、血糖値が急激に低下することで食欲が増えたと感じることがあります。

「生理前〜生理前半は体重は落ちません。柔道やレスリングなど体重別に競うスポーツで、シビアな減量をするアスリートでさえ、体重が落ちない人がほとんどです。ダイエット中の生理期間は体重が増えたり停滞したりと、嫌な時期ではありますが、ホルモンが正常に分泌されている証拠でもあると考えてください」(高尾先生)

体重が落ちない時期にがんばっても、結果が出なければやる気もなくなってしまいますよね。高尾先生は「体重が落ちやすい時期に集中してがんばることが大事」といいます。

減量に適した時期は?

ピンクのヨガマットやダンベルの写真

Photo by Elena Kloppenburg on Unsplash

では体重が落ちやすい時期はいつなのでしょう?月経が終わってから次の月経が始まるまでは、大まかに卵胞期=生理後、排卵期、黄体期=生理前、月経期があります。そのうち、卵胞期には、体内に溜め込んでいた水分が排出されやすく、腸の動きも活発になるため減量に適しています。

高尾先生によると「たとえば、28日周期で5日間生理がある人の場合、減量しやすい時期は生理後の7日間しかありません。その期間にしっかり運動し、夜は炭水化物を控えめにするなど食事を調整すると効果を感じやすい」とのこと。

産婦人科医・スポーツドクターの高尾美穂先生の写真

産婦人科医・スポーツドクターの高尾美穂先生 Photo by Misa Nishimoto/Laundry Box

「より効率よく減量するには、生理終盤の1、2日間にもし体調が良さそうであれば減量期間の始まりととらえて軽い運動から始めると、7日間しかない減量しやすい期間を少し延ばすことができます。筋トレやジョギング、ストレッチなどバランスよく取り入れてみてください」

女性はホルモンの変化の影響でコンスタントに減量することが難しいため、生理周期を把握して自分なりに減量のリズムをつくることが大事だと高尾先生は言います。

「卵胞期に体重が落ちても、その後少しリバウンドして体重は増えます。そのリバウンドを少なめに抑えて次の生理を迎える。このリズムを意識すれば短期間でのダイエットは難しくても、中期的にみたら減量できるはずです」

生理前後の食事で気をつけること

食事の写真

Photo by AC

ダイエットのために食事制限をしている人もいるかもしれません。ですが栄養が偏らないようにバランス良く摂取することが大切です。高尾先生によると、ダイエット中にとくに意識して摂取した方がいいのは鉄分とタンパク質。

「私たちのからだは食事によって作られていますので、生理中の出血で失われやすい鉄分とタンパク質は大切です。また炭水化物を極端に減らすとバランスを欠いてしまうので注意してください。栄養素を単体で見ると、サプリメントは効率よく思えるかもしれませんが、できれば食物から摂取することが望ましいです」

高尾先生は「サプリやジュース、コンビニごはんばかりになってない?」と指摘します。確かに、忙しく過ごしているとついつい食事をおそろかにしがちです。バランスのいい食事がいいことはわかっていてもなかなか難しい……。

「1日単位でバランス良く毎日続けるのは大変だと思います。そういう人は数日〜1週間の間でバランスがとれていれば大丈夫です。運動量に見合った分量で、腹八分目を意識してください。これは昔から言われていることですが、本当に理にかなっているんですよ」

数値ばかり追わずに、ビジョンを描こう

山の岩に座る女性の写真

Photo by Denys Nevozhai on Unsplash

“万年ダイエット”している女性が多い、と高尾先生は言います。

「朝、昼、晩の決まった時間に食べている人が多いと思うのですが、時間になったから食べるのではなく、“お腹がすいたときに好きなものを適量食べる”のが理想です。すごく食べたいものを食べたいときに食べる。いつもいつもダイエットしていると、美味しそうなものがあったときダイエットを理由に食べられないのはもったいないですから」

最後に高尾先生からこんなメッセージをもらった。「みんな痩せようとしすぎているんじゃないかな。体重の数値ばかり追いかけずダイエットの先になにがしたいのか、ビジョンを描くことが大事。自分を好きになれるスタイルで、生き生きと過ごしてほしい。それを若い年代の皆さんに伝えたいですね」(高尾先生)

(取材・文/川崎絵美)

お話を聞いた人

産婦人科医でスポーツドクターの高尾美穂先生の写真

産婦人科医でスポーツドクターの高尾美穂先生(Photo by Misa Nishimoto/Laundry Box)

高尾美穂(たかお・みほ)

産婦人科専門医、医学博士、スポーツドクター
女性のための統合クリニック イーク表参道 副院長

東京慈恵会医科大学大学院修了後、慈恵医大病院 産婦人科助教、 東京労災病院 女性総合外来などを経て現職。得意分野は女性スポーツ医学、婦人科内分泌。日々、婦人科外来診療に携わる。幼いころより様々なスポーツに親しむ中で、2003年にヨガと出会う。IYC アシュタンガヨガプライマリーシリーズ指導者養成修了。日本アスリートヨガ機構理事を務める。

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