冬の必須アイテムと言えば、暖かいダウンジャケット。冬の登山やキャンプはもちろん、普段使いとしても1着持っておけば安心です。
昨今、いろいろな種類のダウンジャケットが発売されていますが、価格帯やデザイン、機能性もさまざまで迷ってしまうもの。オフシーズンの保管やお手入れも難しいと感じる方もいるのではないでしょうか。
今回は、そんなダウンジャケットの選び方やお手入れの方法を紹介。毎年寒くなってくると着るのが楽しみになるような自分好みのダウンジャケットを見つけてみませんか。
ダウンジャケットは種類が豊富。おすすめの選び方は?
冬を暖かく快適に過ごすための必需品とも言える、ダウンジャケット。デザインや価格はもちろん、羽毛の種類などによって暖かいと感じられる基準も異なります。
また、寒さ対策になるだけでなく、冬のおしゃれを左右するファッションアイテムとしての役割も欠かせません。使用するシーンに沿って選ぶことで、自分に最適なダウンジャケットを見つけられるでしょう。
ダウンとフェザーの割合で選ぶ
ダウンジャケットの中には、ダウンとフェザーという2種類の羽毛が入っています。
ダウンとは、たんぽぽの綿毛のような羽毛のことを指します。これに対し、フェザーとは1本の羽根のようなものです。
どちらも同じ鳥から取れる羽毛ではありますが、ダウンのほうが軽く、空気を内包しやすいという特性があります。ダウンに比べて重く空気を内包できないフェザーの割合が多いと、保温効果はあまり期待できません。
そのため、ダウンジャケットを選ぶ際は、ダウンとフェザーの割合に着目することが大切です。一般的には、ダウン70~90%、フェザー30~10%の割合が良いとされています。
ダウン(左)とフェザー(右)。
フィルパワーの数値に注目して選ぶ
フィルパワーとは、羽毛のかさ高性を示す単位のこと。羽毛は1オンス(約30グラム)あたりの体積が大きければ大きいほど、良質であると判断されます。フィルパワーが550以上あれば、次のことが期待できます。
軽くて暖かい
フィルパワーの数値が高いと、同じ重さでも保温効果の高さが期待できます。その理由は、羽毛が多くの空気を内包できることにあります。
この空気が熱伝導率を低くしてくれるため、内側の熱が放出されにくく、暖かく感じられるのです。
持ち運びしやすい
フィルパワーの数値が高いと、羽毛が少量でも暖かなダウンジャケットを作ることができます。少量の羽毛で作られたダウンジャケットは、スタッフサックにて小さく収納が可能なので、携行性にも優れています。
そのため、登山の基本装備となるインナーダウンとしての着用はもちろんですが、タウンでは日夜の温度差が激しいときの温度調整や旅行などにもとても便利な汎用性のあるアイテムです。
着用シーンや用途によって選ぶ
ダウンジャケットは、着用するシーンや環境に合わせて使い分けることも大切。
アウトドアシーンやスポーツの前後など、防寒を必要とするシーンに限らず、街歩きやビジネスシーンでの普段使いにもなじみやすいのがダウンジャケットの特徴です。
スポーツやアウトドアシーンで着用する場合は、保温性に加えて、耐水性に優れたダウンジャケットがおすすめ。
天候によって環境が大きく変化した際に、ダウンジャケットは濡れることで機能性が落ちてしまうことがあります。雨や雪が降る可能性も考え、はっ水性や防水性が備わっているかチェックしてみましょう。
さらに、最近のアウトドアシーンでは荷物の負担を減らすため、脱いだときに収納しやすいタイプが主流。
冬の登山やトレッキングでダウンジャケットを着用する場合は、軽量で折り畳めるコンパクトなものを選ぶと便利です。
一口に普段使いと言っても、街歩きやビジネス、旅行などシーンはさまざまです。街歩きならコーディネートに合わせてトレンドカラーを取り入れたり、個性的なシルエットをチョイスして自分らしさを表現。
ビジネスカジュアルスタイルには、ベーシックなデザインでスタイリッシュに着こなしてみましょう。コーディネートを意識してダウンジャケットを選ぶことで、冬のファッションをより楽しめます。
また、普段使いとしてダウンジャケットを選ぶ場合は、アウトドアシーンに比べて保温性にこだわりすぎないことがポイント。日常シーンでは屋外と屋内を行き来し、頻繁に体感温度が変化することを考えておくと良いでしょう。
保温性に優れたダウンジャケットは、電車や外出先の建物内などで、汗をかく原因にもなるので注意してください。
ダウンジャケットの洗濯は難しい?気になるお手入れ方法を紹介
ダウンジャケットは「自宅でのお手入れが難しい」「クリーニングに出すのは大変」と感じる方もいるでしょう。自宅での保管や洗濯を気を付けることで機能性が保たれ、長く使うことができます。
ここではダウンジャケットのお手入れ方法や気を付けるべきことを解説。これからダウンジャケットの購入を検討する方は、まずはお手入れのしやすいものから選ぶのもおすすめです。ぜひ参考にしてみてくださいね。
ダウンジャケットの洗濯表示をチェック。表地の素材に要注意!
まずは、ダウンジャケットの洗濯表示をチェック。洗濯機マークもしくは手洗い可能のマークがあれば、自宅で洗濯することができます。
一方で、自宅で洗うと縮んでしまう可能性が高いウール素材や、レザー素材が表地に使われている場合は、自宅での洗濯を避けてクリーニングに出すほうが安心でしょう。
機能が長持ちするコツは「優しく洗う」
自宅でダウンジャケットを洗う場合は、優しく洗うことが大切。特に洗濯機で洗う場合は、4つのポイントに沿って丁寧にお手入れを行いましょう。
洗濯機に入れる前にファスナーをしっかり閉め、形を整えて折り畳む
ファスナーを開けたまま洗うと、洗濯中にファスナーが布地に引っかかり傷めてしまうことがあります。必ずファスナーを閉めて、折り畳んで整えたダウンジャケットは洗濯ネットに入れてから洗うようにしましょう。
「手洗い」または「ドライ」モードに設定する
通常の洗濯物と同じモードで洗うと、力が強いのでダウンジャケットを傷めてしまいます。機種によっては、ソフト・丁寧などの名前が付いている、優しく洗えるモードを設定しましょう。
脱水は1分以内にする
長時間脱水をしてしまうと、ダウンジャケットの中に詰められた羽毛が偏ってしまいます。脱水は短時間で繰り返し行うのがポイントです。
洗剤は中性洗剤を使う
一般的に、おしゃれ着用洗剤と呼ばれる、中性洗剤を使用するようにしましょう。中性洗剤以外の洗剤は、羽毛を傷める原因となります。
湿気が大敵!ダウンジャケットの正しい保管方法とは
ダウンジャケットを長持ちさせるために、保管方法にも細心の注意を払いましょう。
洗濯後は十分に乾燥させ、羽毛が均一になるように整えます。換気の良い場所で防水スプレーをかけておくと、はっ水加工を長持ちさせることも可能です。
保管する場所は、湿気にも注意。特に夏は湿気がこもりやすいので、エアコンや乾燥剤などで部屋の温度と湿度を管理しておくと、より効果的です。
ダウンジャケットはこだわりの1着を手に入れよう
防寒着としての機能性はもちろんのこと、着用するシーンによって重視するポイントも異なるダウンジャケット。こだわって選ぶ1着だからこそ、お手入れにも気を付けることでより愛着も湧くはずです。
自分のライフスタイルに合ったダウンジャケットを探してみてはいかがでしょうか。