池田エライザ ルコックスポルティフ

池田エライザさんが、いま最も伝えたいこと

  • 2021/02/25 (木)
  • 2023/12/05 (火)

世界で猛威をふるう新型コロナウイルスの影響により、社会を取り巻く環境が大きく変わった2020年。

「ルコックスポルティフ」のブランドアンバサダーを務める池田エライザさんは、ある想いを抱いて日々を過ごしていました。

今回、生活や心境の変化など2020年のできごとを振り返っていただきながら、池田さんが実践する1つの習慣や、新たに始動する「ルコックスポルティフ」との取り組みについて、本音でじっくりと語っていただきました。

「よりシンプルに考えて、本質に寄り添いたい」

池田エライザ ルコックスポルティフ

――コロナ禍に見舞われた2020年、池田さんにとってはどのような年でしたか?

ひたすらに、学びの年でした。これまでは「エンターテインメントをどう届けるか? どう楽しんでいただくか?」といった計画を、自分なりに丁寧に組み立てる感覚でお仕事をしてきました。昨年は、そのやり方がまったく通用しない1年でしたね。

ただ、そんな混沌とした環境のなかでも、頭のなかはすごく冷静だったと思います。

私がずっと身に付けたいと思っていた、柔軟性だったり、自分が持っている手札を一度捨ててまた新しく臨機応変に対応するクレバーさだったり――そのような能力がまさに求められていると感じました。

――環境の変化に伴い、お仕事のスタンスにも変化があったのですね。

もちろん、変わらないこともあります。例えば、この「ルコックスポルティフ」という大切なチームや、商品を手に取る方々を幸せにすること。

これまでは、その実現に向けて計画をじっくり組み立てることができました。そして、時間をいただくからこそ生まれる「後には退けないプレッシャー」のようなものが、私を育ててくれたと思っています。

でも今は、必死に考えて組み立てても、その計画を実現できない可能性がある。もしダメになったときにもブレない強い心を持つために、初めから常に「心=本質」を尊重したいと思い始めました。

そうすれば、どんなトラブルが起きても自分を見失わずにいられるから絶望はしない。……なんだか、すごくシンプルなところに行きついたなという感覚です。

「外から見える自分と、本当の自分」

池田エライザ ルコックスポルティフ

――考え方のベースを変えると、役者や映画監督としても新たな一面が見えてきそうですね。

ちょうど先日、久しぶりに友人に相談をしました。私、自信満々なタイプではないので「そんなに芝居がうまくないな」と思い始めて……。

まず、自宅にいる時間が増えたことで、テレビをよく観るようになりました。そこで「お芝居は人の心を動かす」と強く感じるようになったのと同時に、「これ、私にできるかな……」と思うようになってきたんです。正直な話、お芝居が上手にできている感覚は、相変わらずなくって。

映画監督という立場で言うと、賞をいただけることはとてもありがたいと思っています。私のような「若者」「女性」が受賞することで、同じような生き方をしているみんなの希望になればうれしい。でも、私自身としては、「私なんかが賞をいただいてすみません!」という思いが強いんです。

――考え方がシンプルになってきて、池田さんが思う自分自身と、世の中の「池田エライザ」像にギャップが生まれていると。

そうですね。もっとこう、デフォルメしたい気持ち――キャラを作ったり、エンタメに寄せたいと思ってしまうこともあります。でも、昨年1年がそうさせない自分にしているんです。「それをやったら心を失っちゃうんじゃないの?」って。

どんなに私が「こういう風に見られよう」と頑張ったとしても、十人十色で受け取り方が違うのが当たり前。であれば、その行動は本質的ではない。そう考えて「見え方を気にしよう」という思いがなくなりましたね。

――そうした変化を経て、2021年はどのようにお仕事に取り組もうと考えていますか?

昨年、私はテレビのバラエティ番組が続いていることに、大きな安心感をもらいました。今年は私も、みんなが好きなエンターテインメントを安定してお届けできる持久力を保ちたいと思います。

時間をいただいてゆっくり考えたいなとも思うけれど、時代の流れに合わせて臨機応変に対応しつつ、しっかり働き続けていきたいです。

「人の変化を、たゆたうように見つめる」

池田エライザ ルコックスポルティフ

――今回お話しいただいているように「過去を振り返って目標を定める」ことは、もともと習慣になっていますか?

……実は、毎日振り返っています(笑)。年の節目にこだわると、つい大きなことを考えてしまって、それからしばらくの間は流されるように動いてしまうので、私は向いていないかもしれないです。

それよりも、なるべく日々の変化というか、“人”の変化を「引きで見たり、寄りで見たり」するようにしています。「引き」で見すぎると、“人”を大衆として捉えてしまい、考え方がひねくれてしまうので、なるべく近付いたり離れたりと、たゆたうような見方を心掛けていますね。

――「寄り」と「引き」、実践しようとしても難しくてどちらかに偏ってしまいそうです。

これはもう、“人”のクセ・習性だと思っています。例えば、事故や事件のニュースを見ると、1回目は「かわいそうだ、これは大変だ」と思うけれど、毎日同じニュースが流れ続けると、そのニュース自体を疎ましく感じたりするじゃないですか。「最初に抱いた感情の純度はどこに行ったんだ」って。

そうすると、どんどん他力本願になってしまうんですよね。自分は遠くで眺めていて、「見ていてかわいそうだから、誰か何とかしてよ」みたいな考え方になってくる。だからこそ、みんなにも最初の感情の純度を大切にして、重くなりがちな腰を軽くしてほしいです。

例えば、署名サイトに登録してみるとか、インスタグラムで募金に関する情報のアカウントをいくつかフォローしてみるとか、自分が見たり、聞いたり、触れたりする環境を変えることが大切だと思っています。

それを見ていれば、どこで誰が困っているのか気付くことができるし、署名や募金を通して自分自身が力になれる。

「ポジティブで希望しかないアクション」

池田エライザ ルコックスポルティフ

――「誰かの助けになりたい」という強い想いを感じます。

私、ずっと募金をしているんです。動物をいろいろと飼っているので、あちこちの病院などに。

それと、コンビニで1,000円を渡して900円のおつりが来ても、その全額を募金箱に入れています。これは「習慣」というか、過去に自分で決めたルールで、「悪」ではないし「害」にもならない、“ポジティブで希望しかないアクション”だと思っています。

募金先の方々だけではなく、アクションを起こしている側もすごく幸せになれるので。

――その“ポジティブで希望しかないアクション”を始めたきっかけは?

子どもの頃に、お賽銭について「5円=ご縁がある」と聞いて、「自分はご縁がもらえて、神社はお金がもらえるなら、もっと多いほうがお互い幸せじゃない?」と思って、もらったお小遣いを全部入れて、親に叱られたりしていました。お賽銭箱に全額入れた後も、またお小遣いをねだっていたので(笑)。

その後も、「このお金を渡した先に、何があるのか?」がすごく気になっていて、アルバイトをしていたときには、お金の仕組みや、お金がどのようにまわるのかについてずっと考えていました。

現在も、お金の使い道については、しっかり意味を見出して選んでいるつもりです。あまり無駄遣いが好きじゃない、という性格もあるけれど。生産性がどうこうではなく、「誰かの役に立てて、自分の心も満たされるものであれば、自己満足だって良いじゃない!」という気持ちですね。

――今回「ルコックスポルティフ」が企画した、医療現場とそこで働く医療従事者の皆さまを支援・サポートするドネーションキャンペーン「ONE SHOES, ONE SMILE キャンペーン」にも、いち早くご賛同いただきました。

もともと、こうした取り組みの盛り上げ方について1人で頭を抱えていた経緯があるので、チームのみんなと同じ方向を向いてより強力なアクションが取れることは、とても心強いです。

――最後に、医療の最前線で新型コロナウイルスの対応にあたっている皆さまに向けて、メッセージをいただけますか?

皆さま、私たち以上に先の見えない日々を送っていらっしゃると思いますし、「自分たちの声がどこにも届かないのではないか」と不安を抱いていると思います。

このキャンペーンをはじめとして、「ルコックスポルティフ」としても、池田エライザとしても、皆さまの声に耳を傾けながら、お役に立てることはないかと日々考えています。

今後、このようなドネーションキャンペーンを実施する企業がもっと増えていくと思います。皆さまの不安が少しでも軽くなったり、日々に希望が持てるようになったりできれば良いなと、おこがましくも思っています。

ONE SHOES, ONE SMILE キャンペーン

ONE SHOES, ONE SMILE キャンペーン 画像

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、最前線で人々の命を守る活動を続けてくださる医療現場とそこで働く医療従事者の皆さまへ、日本赤十字社を介して支援を届けるためのキャンペーンです。

「こんなときだからこそスニーカーを履いて一歩を踏み出そう」「1足のシューズを通じて、誰かの笑顔につなげよう」という想いを込めています。

3月1日(月)〜3月31日(水)の期間中、「ルコックスポルティフ」のシューズ全商品を対象に、1足ご購入いただくごとに売上の一部を新型コロナウイルス感染症対応を含む日本赤十字社の活動全般に寄付いたします。

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