競泳とは?水泳との違いや種目別のルールを分かりやすく解説

競泳とは?水泳との違いや種目別のルールを分かりやすく解説

  • 2023/03/27 (月)
  • 2023/06/02 (金)

泳ぐ速さを競う競泳は、国際試合が開催される機会も多く、人気のあるスポーツの一つです。タイムを競うのが基本ですが、種目によって異なるルールも存在します。

この記事では、競泳とはどのようなスポーツなのか、種目別に基本のルールを解説します。

競泳とは

競泳とは

競泳とは一定の距離を泳ぎその速さを競うスポーツで、一般的には25mまたは50mの長さのプールで行われます。

1896年から国際試合が行われている歴史ある競技で、泳法や選手の性別によって種目が分けられているのが特徴です。

競泳と水泳の違い

水泳とは、言葉の通り「水の中で泳ぐこと」を指します。

そのため、競泳のように速さを競い合うものではなく、海や川、プールなどで「泳ぎを楽しむ」といった意味合いが大きいです。

水中は比較的体への負担が少ないことなどから、水泳は老若男女問わず楽しめるスポーツの一つとして人気があります。

また、全身を使うスポーツでもあるので、効率良くカロリーを消費できるエクササイズとして、ダイエット目的で始める人も多いようです。

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競泳の主な種目と基本ルール

競泳の主な種目と基本ルール

競泳には、泳ぎ方の違いによってさまざまな種目があり、それぞれルールが異なります。

ここからは、競泳の主な種目と基本ルールについて解説します。

自由形

自由形は、ロープに触れたり、プールの底を歩いたり蹴ったりしなければ、どのような泳ぎ方で泳いでも良い種目です。

しかし、ほぼすべての選手が、長い距離を速く泳ぐのに適した泳法であるクロールを選びます。

スピード感や迫力があるため、競泳のなかでも人気のある種目の一つです。

なお、自由形の場合は、途中でプールの底に足を着いても反則となりませんが、スタート後や折り返し後は、壁から15m地点までに頭が水面上に出ていなければならないというルールがあります。

背泳ぎ

背泳ぎは、仰向けの姿勢で泳ぐ泳法です。

仰向けの姿勢とは、頭部を除いて、肩の回転角度が水面に対して90度未満である状態と日本水泳連盟の競技規則で定義されています。

出発の合図がされる前には、競技者はスタート台を向き、プールの壁に取り付けられている取っ手のスターティンググリップを両手で持っていなければいけません。

排水溝や排水溝の縁、プールの縁などに足や足の指を掛けるという行為は禁止されているため、注意が必要です。

また、自由形と同様、スタート後と折り返し後は、壁から15m地点までに頭が水面上に出ていなければならないというルールもあります。

平泳ぎ

平泳ぎは、胸の前で両手を左右に大きくかいて、同時に足で蹴りを入れて泳ぐ泳法です。スタート後と折り返し後は、最初の平泳ぎの蹴りの前に、バタフライキック※が1回許されています。

ほかにも、平泳ぎは泳ぎ方について次のような細かいルールが定められているのが特徴です。

  • 両手は一緒に胸より水面、水中または水上から前方へそろえて伸ばし、水面または水面下をかかねばならない
  • 両手はスタート及び折り返しの後のひとかきを除き、ヒップラインより後ろに戻してはならない
  • 泳ぎの各サイクルの間に頭が水面上に出なければならない など
  • ほかの泳法に比べ、泳ぎ方についてのルールが多いため、平泳ぎの競技者はルールを正しく理解しておくことが大切です。

    ※バタフライキック:両足を同時に上下させ、足の甲で水を蹴ること。ドルフィンキックとも呼ばれる。

    バタフライ

    バタフライは、クロールの次に速さが出ると言われている泳ぎ方です。

    両足はバタフライキックで水を蹴り、同時に両腕を回すように水をかいて、蝶が飛ぶような形で前進するという特徴があります。

    バタフライの場合、スタート後と折り返し後の最初の腕のかき始めから、体はうつ伏せでなければなりません。

    ほかにも、次のような細かいルールがあるので、覚えておきましょう。

  • 折り返しやゴールタッチは水面の上もしくは下で、両手が離れた状態で同時に行わなければならない
  • すべての足の上下動作は同時に行われなければならない
  • スタート後と折り返し後は、壁から15m地点までに頭は水面上に出ていなければならない など
  • 個人メドレー

    個人メドレーとは、1人の競技者が異なる泳法で定められた距離の4分の1ずつを泳ぎ、その速さを競う種目です。

    個人メドレーの泳法と順番は、以下のように定められています。

    1. バタフライ
    2. 背泳ぎ
    3. 平泳ぎ
    4. 自由形

    国際大会では、200m個人メドレーや400m個人メドレーなどの種目が行われています。

    リレー

    リレーは、4人1組になってタイムを競うチーム種目です。泳法や泳ぐ順番に規定はないため、クロールで泳ぐ選手が多くなります。

    ただし、事前に申告したオーダーの通りの泳法や順番で泳がなかったチームは失格となるため、注意が必要です。

    メドレーリレー

    メドレーリレーも、リレーと同様に4人1組になってタイムを競うチーム種目です。
    ただし、泳法と順番が以下のように指定されています。

    1. 背泳ぎ
    2. 平泳ぎ
    3. バタフライ
    4. 自由形

    最後の自由形以外、個人メドレーとは違う順番となります。

    また、メドレーリレーは飛込ではなく、水中からのスタートとなるのも特徴です。

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    競泳以外の主な水泳競技

    競泳以外の主な水泳競技

    続いては、国際試合が行われることが多い競泳以外の水泳競技について、それぞれの特徴を解説します。

    マラソンスイミング

    マラソンスイミングは、海や川、湖などの自然環境の中で行われる水泳競技です。

    「オープンウォータースイミング」とも呼ばれており、男女ともに10kmの距離を約2時間ほど泳ぐレースとなります。

    飛込

    飛込は、一定の高さの飛込台から空中に飛び出して、着水までの一連の動作や演技の美しさや技術を競う競技です。

    演技がスタートしてから着水まで約2秒という短い時間の中で、選手がさまざまな技を繰り出すのも魅力の一つです。

    水球

    2チームがボールをゴールに入れて得点を競い合う水球は、プールで行われる唯一の球技種目です。

    1チームの人数は7名で、水深2m以上のプールがコートとなり、試合中はプールの底に一度も足を着けずにプレーします。

    アーティスティックスイミング

    アーティスティックスイミングは、プール内で音楽に合わせて体を動かし、技の完成度や難易度、表現力などを競う競技です。

    2017年までは「シンクロナイズドスイミング」という名称で呼ばれており、ソロやデュエット、チーム競技があります。

    競泳は速さを競うスポーツ!ルールを理解して観戦を楽しもう

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    競泳は泳ぎを楽しむ水泳とは異なり、泳ぐ速さを競うスポーツです。

    自由形をはじめ、平泳ぎや背泳ぎ、バタフライなどさまざまな競技種目があるため、それぞれの特徴やルールを理解しておくと、試合観戦をより一層楽しめるでしょう。

    また、競泳を始めるときは、種目に適した水着を着用することも大切です。

    競泳用水着を豊富に扱うスイムウェアブランドをチェックして、よりスピードアップが期待できる水着をゲットしてみましょう。

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