「ゴルフを始めてみたけれど、ザ・ゴルフウェアはなぜあんなに派手なのか…。」そんな悩みを持つおしゃれな人のために、普段のファッションの延長で楽しめるカジュアルゴルフウェアコーデをご紹介。
今回はゴルフに最適な機能を備えつつ、派手すぎないデザインのファッションを楽しめるゴルフウェア3アイテムを使って、3人のおしゃれゴルフ賢者にコーディネートを披露してもらいました。
そのまま街歩きもできるカジュアルな着こなしは必見。自分らしいゴルフウェアを選んで、ファッションもプレーも存分に楽しみましょう!
GOLF OUT 編集長
竹下充さん
株式会社三栄にて、アウトドアファッション誌『GO OUT』の創刊編集長を務めるなど、数々の人気雑誌を世に送り出す。現在はゴルフファッションを軸にした、ヒト、モノ、コトにアプローチするゴルフライフスタイル雑誌『GOLF OUT』の編集長としても活躍する。最低でも毎月1回はゴルフ場に足を運ぶゴルフ好き。
スタイリスト
中村祐三さん
ゴルフファッション誌を主戦場に、数多くのメディアや広告を手掛ける実力派スタイリスト。特にアメカジ・アメトラのスタイリングには定評がある。自身も月イチでゴルフ場に通うことから、おしゃれで実用性の高いカジュアルゴルフコーデを得意とする。ヴィンテージのクラブ収集も趣味の一つ。
ペンギン バイ マンシングウェア マーチャンダイザー
小森優敏さん
ゴルフをルーツとするカジュアルウェアブランド「ペンギン バイ マンシングウェア」のマーチャンダイザーを務める。商品の企画から、ブランドやショップとのコラボレーションまで担当。ゴルフ経験は浅いものの、カジュアルなゴルフファッションは社内外から高い評価を得ている。
「スタジャン」でゴルフコーデをアメカジ風に着こなす
カジュアルなゴルフコーデにおすすめしたい1つ目のゴルフウェアは、ペンギン バイ マンシングウェアの「ボギーマン スタジアムジャンパー」です。
野球のイメージが強いスタジャンですが、“ゴルフで失敗して困っているおじさん”のデザインをモチーフにした「ボギーマン」やブランドロゴのワッペンがあしらわれているため、ゴルフコーデに取り入れても意外と違和感はありません。
また、コンフォートシルエットで動きやすく、快適にゴルフを楽しめます。裏地にはメッシュ素材を採用しており、ベタつきや蒸れを防いでくれる仕様なのもポイントです。
竹下さん:思い出のスケーター風にコーディネート
「スケートボードが好きで、昔こういうスタジャンを着ていました。最近はまったく着ていなかったので懐かしいですね。そんなあの頃を思い出して、自分のなかでスケーター風にコーディネートしました。
スタジャンと相性の良いスウェットと太めのチノパンツを合わせて、ストリート感を強調しています。正直なところゴルフはあまり意識していませんが、こういう着こなしでゴルフを楽しむのが理想ですね。
コーチジャケットは結構ゴルフウェアとしても認知されているので、スタジャンもアリかなと思います。コーチジャケットはワークウェアのイメージもあるけど、スタジャンは野球用のスポーツウェアだから、むしろスタジャンのほうがゴルフに合っているような気がします。」(竹下さん)
中村さん:スタジャンを軸としたプレッピースタイル
「スタジャンを中心に考えたプレッピースタイルです。インナーもカレッジプリントのスウェットで、チノパンツを合わせてプレッピーに仕上げました。
ゴルフでスタジャンを着る発想はありませんでしたが、例えばインナーをポロシャツにすればOKだと思います。このスタジャンは薄手なので、肩も回しやすくゴルフでも問題なく着用できます。
また、マンシングウェアはゴルフウェアブランドなので、ペンギンのワッペンが付いているだけで成立するのではないでしょうか。ゴルフモチーフのボギーマンもデザインされているから、スタジャンといえどゴルフとの親和性は高いはずです。」(中村さん)
小森さん:ストリート感を強調したアメカジに
「自分は少しストリートテイストな着こなしに。まだ春先で寒いかなというときにスタジャンを合わせることで、ストリート感を出せるかなと思いました。
ストリート感を意識して、インナーはスタジャンと相性の良いスウェットをチョイス。ショートパンツもスウェット素材にして、全体的にラフに仕上げました。打ちっぱなしならOKですよね。
このスタジャンはデニムパンツ、ミリタリーパンツ、スウェットパンツなどさまざまなボトムスと相性抜群です。ゴルフのデザインが入っているのでゴルフコーデにも取り入れやすいと思います。これを着てゴルフに行くと、周りと差をつけられるのではないでしょうか。」(小森さん)
「スウェット」ならほど良くラフなゴルフコーデを実現
続いておすすめしたいゴルフウェアが、ペンギン バイ マンシングウェアの「ボギーマン スタンドカラースウェットシャツ」です。
胸にボギーマンの刺繍をデザインしたボギーシリーズのスウェット。スイングを妨げず、それでいて首元が暖かいスタンドカラー仕様になっているのが特徴です。
ウォッシュ加工が施された裏毛生地は、ユーズド感のある風合いに仕上がっています。ドライタッチでハリコシがあり、シーズンを通して着用できる1枚です。
また、同素材のショートパンツも展開されているので、セットアップも楽しめます。
竹下さん:色使いと動きやすさを考えてアレンジ
「スウェットの魅力は、動きやすさとラフな雰囲気だと思います。それを活かすために、今回はあえてオーバーサイズのスウェットを選びました。
そして、スウェットに合わせてパンツも太く。全体的にゆったりとしたシルエットにして、動きやすい着こなしに仕上げました。スウェットの下にはモックネックを着ているので、ラフだけどゴルフ場にも行けるはずです。
また、スウェットがネイビーなので、モックネックを白に、パンツをグリーンにして地味にならないよう意識しました。ゴルフウェアはついつい黒を選びがちですが、色をいっぱい使った服装のほうが楽しいと思います。」(竹下さん)
中村さん:練習場ならではのスウェット×デニムパンツ
「スウェットにはデニムが相性抜群。ということで、分かりやすくデニムパンツを合わせました。
デニムはゴルフ場ではNGですが、練習場ならOKです。練習場はクローゼットにある服で良いので、気軽にゴルフを楽しんでほしいですね。
これからゴルフを始めようと思っている人に、そんなメッセージを込めたスタイリングです。グレーのスウェットとデニムパンツは誰でも持っていると思うので!」(中村さん)
小森さん:明るい色味のセットアップを楽しむ
「このスウェットは、同素材のショートパンツがあるのでセットアップにしてみました。ショートパンツなら、スウェットのセットアップでもファッション性が高いのでおすすめです。
あえてブルーのスウェットにしたのもポイントです。明るい色のスウェットを着るのは、普段はなかなか難しいかもしれませんが、ゴルフシーンだからこそ着られるという楽しさがあります。
今回は、真似しやすいように白とブルーだけを使ったコーディネートにしてみました。インナーはモックネックで、合わせてみると意外とかわいいスタイリングに仕上がって満足しています。」(小森さん)
「バスクシャツ」を取り入れてゴルフコーデを爽やかに
最後に紹介するのは、ボギーマンをワンポイント刺繍した、ペンギン バイ マンシングウェアの「ボギーマン バスクシャツ」です。
バスクシャツは、フレンチスタイルを代表するアイテムとして知られています。その特徴であるマリンストライプは、爽やかで上品な印象を与えるため、意外とゴルフコーデと好相性。
さらにボートネックを活かして、インナーにポロシャツやボタンダウンシャツをレイヤードすれば、ドレスコードも問題なし。首元にスカーフを巻いてアレンジするのもおすすめです。
また、ややゆとりのあるコンフォートシルエットで、動きやすいところも見逃せません。もちろん日常使いにも最適です。
竹下さん:ブラックデニムパンツで’80~’90年代の雰囲気に
「普段バスクシャツは着ないのですが、あまり太くないストレートのブラックデニムパンツを合わせることで、’80~’90年代の雰囲気に。フレンチポップ、UKパンクな感じで良いなって思いました。
このバスクシャツはペンギンというところが良いですね。フレンチアイテムだけどゴルフのアイデンティティが保たれるので、ゴルフコーデに取り入れられます。
これなら街中を歩いても恥ずかしくないし、このまま飲みにも行けますね。ゴルフウェアとは絶対に思われないので、こういうゴルフコーデは好きですね。」(竹下さん)
中村さん:レザーパンツを合わせてギャップを作る
「若者たちの間で最近レザーパンツが流行っているそうです。それもあって、今回はあえてバスクシャツにレザーパンツを合わせてみました。
レザーパンツでゴルフ場に行っても良いんじゃないかなって、そういう姿勢を見せたかったので。ゴルフは自由だ!っていう僕なりのメッセージです。
スタイリングとしては、ボーダーのバスクシャツが持つソフトな雰囲気と、レザーパンツというハードなアイテムを組み合わせてコントラストを作りました。このギャップを楽しむコーディネートです。遊び心もあるし、フェミニンな感じが結構気に入っています。」(中村さん)
小森さん:日常の着こなしと同じ感覚でコーディネート
「普段着をコンセプトに、バスクシャツにショートパンツとバケットハットを合わせました。散歩中に練習場を見つけて、そのまま打ちっぱなしを楽しむというノリのコーディネートです。
今回、僕のコーディネートはすべて短パンに靴下。究極のカジュアルウェアをいかにゴルフシーンで着られるか、ギリギリのところを攻めたスタイリングにしました。
もうゴルフコーデもカジュアルで良いのではないでしょうか。ゴルフは身近なスポーツになったよ、そういう時代だよって思うんです。」(小森さん)
今やゴルフウェアは普段着の延長にある
――今回のカジュアルに着こなすゴルフウェアコーデはいかがでしたか?
竹下:3アイテムともゴルフ場で着るという意識はまったくなかったですね。全部カジュアルだったので、自然とコーディネートも街中を歩ける格好になりました。ゴルフウェアブランドでここまで振り切ったウェアは見たことありません。
小森:それで良いと思うんですよね。
竹下:きっとゴルフウェアとは思われないし、「そのペンギン何?」って言われたときに、「ゴルフなんだよね、このブランド」って。「ゴルフ好きなの?」「ちょっとやってんだよね」みたいな(笑)。
中村:ゴルフをしない人も着れるゴルフウェアって良いですね。ボギーの意味も分からず、ボギーマンの服を着ても全然アリ。
小森:僕もゴルフを一切やってなかったから、響きだけで「ボギーマン」を作りました。フレーズ的に「ボギー」って良いですよね。
竹下:僕も『GOLF OUT』を作るまでボギーがダメな意味だと思ってなくて。雑誌の名前も最初は「ダボ」にしようと思ってたくらい。さすがに止められましたけど(笑)。
中村:でもそれくらいカジュアルな感覚でゴルフコーデも楽しめば良いと思うんですよ。特に練習場なんて普段着でもOKな時代だし。
小森:今はもうそういう時代ですよね。
竹下:もう街で着る服でゴルフすれば良いとも思ってるし、逆にゴルフウェアもどんどんカジュアルなものが出てきて欲しい。逆に、ゴルフをしない人もゴルフウェアを着れば良いとも思っています。『GOLF OUT』はそういう思いから生まれた、街中で着るゴルフウェアを提案する雑誌なので。
――ペンギン バイ マンシングウェアでは、今回紹介した3アイテム以外にも、カジュアルに着られるゴルフウェアを展開しています。「ゴルフウェアコーデは普段の着こなしの延長」として、カジュアルに楽しむのが今っぽいですね。