トレイルランニング初心者向け 必要な装備はこの5つ!

トレイルランニング初心者向け 必要な装備はこの5つ!

  • 2021/03/31 (水)
  • 2023/12/05 (火)

山野など未舗装の道を走るトレイルランニング。実は、すでにランニングをしている方には、とても始めやすいスポーツなんです!

これからトレイルランニングを始めようと思っている方向けに、その魅力と必要な装備、選ぶときの注意点について紹介します。

トレイルランニングとは

トレイルランニング(trail running)とは、山野などの舗装されていない道を走る近年人気が高まっているアクティビティです。スタートからゴールまで走り続ける必要はなく、きつい上り坂などでは歩いてもOK。

標高の高い山の中でゴールするには、スピードを競う前に、自分の体をよく知り、ペース配分することが何よりも大切です。

トレイルランニングがランニング経験者におすすめの理由

トレイルランニングがランニング経験者におすすめの理由

トレイルランニングは、近年のランニングブームや登山ブームの影響もあり、徐々に認知度が上がってきているスポーツです。

特に、ランニングをしている方がトレイルランニングを始めてみたところ、意外とハマってしまったというケースもあります。すでにランニングをしている方向けにトレイルランニングをおすすめする理由をいくつか紹介します!

自然の中で走る爽快感

ランニング歴が長いほど、「景色に飽きてしまった」という方は多いのではないのでしょうか。

トレイルランニングは山など自然の中を駆け抜けるので、同じ場所やコースでも、季節や時間帯、天候によって毎回異なる景色を楽しめます。

いつもは舗装路を走っている方も、ときには気分転換にトレイルランニングをすることで、さらなるリフレッシュ感を得られるでしょう。

舗装路よりも脚への負担が少なく鍛えられる

アスファルトの上を走るランニングとは異なり、トレイルランニングは葉や木くずなどで地面が比較的柔らかいです。脚に優しく、体を鍛えることができます。

「でも、岩や木の根っこなどで滑ったり転んだりしてけがしやすいのでは?」と思うかもしれませんが、トレイルランニングは、走りづらいところでは歩いても良いのです。ランニングや筋トレだけではつかなかった筋肉を鍛えることにつながります。

夏も涼しく走れる

標高が100m上がると、気温が0.6℃下がると言われています。「夏も走りたい!」と思っている方は、山の中ならより涼しい環境で走れます。

アスファルトのきつい照り返しのなかを走って余計な体力を奪われることなく、ランニングを楽しめます。

舗装路では勝てない人にもトレイルランニングなら勝てちゃう!?

ランニングでは、平坦な道を走ることが多いですが、なかには「坂道が得意」という人もいるはず。

上り坂や下り坂が得意でトレイルランニングを始めた方のなかには、「やってみたら舗装路よりもトレイルランニングのほうが合っていることが分かった」という方も。

山での上り下りに慣れると、舗装路での坂道がなんてことなくなりますよ!

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トレイルランニングに必要な装備5選

いざトレイルランニングを始めようとしたときに、「いろいろな装備が必要なのでは?」と不安に思うかもしれませんが、快適なランニングのためには、できるだけ軽装備にすることも可能です。

まずは必要な装備5点を紹介します。

①トレイルランニングシューズ

イノヴェイト トレイルランニングシューズ

トレイルランニング用のシューズは、通常のランニング用よりも靴底に凹凸があるので、デコボコして柔らかい路面も滑りにくくなっています。

また、木の根っこや石などを避けながら走ることもあり、ステップを踏むような走り方をすることも多いです。そのため、足のサイドに負荷がかかるので、そのブレを抑えるような作りになっています。

つま先部分もコーティングされていて、石に当たっても足に響きにくいです。

通常のランニング用シューズで走ると、滑ったりするのを防ごうと、体に余計な負荷がかかり、脚を痛めてしまう恐れもあります。

インターネットでも購入できますが、お店できちんとフィッティングしてから、自分の足に合うものを購入しましょう。

\おすすめのトレイルランニングシューズはこちら/

②バックパック

イノヴェイト バックパック

バックパックは、山での滞在(行動)時間によっても異なり、容量は2L(リットル)から25Lくらいまであります。

主なラインナップは2L・5L・8L・10L・12L・20L・25L。20L以上になるとザックタイプになりますが、2~12Lのものは、ベスト型が増えてきます。日帰りで始める方には10~12Lくらいが汎用性も高くておすすめです。

登山用のバックパックは下部に重心がくるように設計されているのに対し、トレイルランニング用のバックパックは背中の上部に重心がくるように設計されています。

特にベスト型は、腰まわりに荷物が触れない構造のため走りやすくなっています。

シューズと同様、お店で試着してフィット感を確かめてから購入しましょう。

また、ポケットの位置やサイズも商品によって異なるので、どこに何を入れるのかを考えながら、確認して購入します。男性用と女性用があり、作りも異なるので、その点も注意しましょう。

③水分補給用グッズ

イノヴェイト 水を入れられるパック

【ソフトボトル】SOFT FLASK 0.5

日帰りだとしても、水分は必ず最低でも1Lは持っていきましょう。

500mlのペットボトル2本でもNGではないのですが、できるだけ身軽にすることを考えると、飲み干して空になったペットボトルは邪魔になってしまいます。残っている水が振動で揺れてシャバシャバ鳴るのが気になってしまうなんてことも。

さらに、転んだときに、胸のあたりに入っていたペットボトルで骨折してしまった、というケースもあるそうです。せっかく体に合ったバックパックを購入しても、ペットボトルが体に当たって着け心地が悪くなってしまうこともあります。

そこでおすすめなのが、ハイドレーションシステム。水を入れられるパックで、飲み口の開閉がワンタッチでできるものが多いです。

500ml用のフラスクボトルや2L用のチューブ付きパックなどがあり、チューブが付いているものは背面に入れてもパックをバックパックから出し入れせずに手ぶらで水分補給ができます。

飲んだ分だけ空気が抜けるので場所も取らないですし、走っている間の音も気になりません。

最初は、500mlタイプを2つ購入し、前面に水用のポケットが付いているバックパックであれば、左右に1本ずつ入れると良いでしょう。

バックパックによっては、ハイドレーションシステムが最初から付属しているものもあります。前面に水分を入れるタイプでは、水分の残量がすぐに分かるのがメリットです。

飲みやすい高さかどうかなど、バックパックと併せて比較検討すると良いかもしれません。

④レインウェア

イノヴェイト レインウェア

トレイルランニングでは急な天候の変化があります。「雨対策としてレインウェアはウィンドブレーカーで良いのでは?」と思うかもしれませんが、ウィンドブレーカーは、あくまで風を通さないウェア。はっ水加工がしてあっても、使っているうちにはっ水性能は徐々に落ちてきます。

山では体が冷えると低体温症など危険な状態になることもあるので、専用のレインウェアを用意しましょう。防寒着としても活用できます。

上・下販売されていますが、最低でも上は必ず用意しましょう。購入する際にチェックしたいのは、チャックの部分や縫い目などの裏面に、水が入らないようにテープが貼ってあることです。

「登山用のレインウェアをすでに持っている」という方はそれでも良いのですが、トレイルランニング用のものは、より軽量に作られています。できるだけ身軽に走ることを考えると、登山用とは別にトレイルランニング用も1着用意するのがおすすめです。

⑤行動食

行動食

行動中に栄養補給のために食べるものです。食べた後、できるだけ素早くエネルギーに変換してくれるものがおすすめです。

スポーツショップに行くと、ワッフルタイプや飴タイプ、ジェル状のものやおもち、バーになっているものなどさまざまなタイプがあります。

好みで選んでOKですが、トレイルランニングをする方はバーやおもちなど、かみ応えのあるものを食べている方が多いようです。かむことで満腹感も得られます。

行動食は、1時間につき1個食べるくらいのペースが基本です。山の中なので、道に迷ったり、日が暮れて下山できないなんてこともあるかもしれません。滞在時間分+予備を持参するようにしましょう。

以上、トレイルランニングに必要な装備5点を紹介しました。②で紹介したバックパックを買う際には、③~⑤がどこに入るかをシミュレーションしながら選ぶと良いでしょう。

そのほかにトレイルランニングであると便利なもの

上記の5点に加えて、あったほうが良いと思うものについて紹介します。

⑥エマージェンシーキット

エマージェンシーキット

山道を走っているとけがをすることもあります。ちょっとしたけがや傷も、放置したままにしておくと悪化してしまう危険性もあります。けがに備えて簡単な応急処置ができるキットを用意しておきましょう。

自分でそろえる場合には、絆創膏やテーピング、夏季はポイズンリムーバー※を入れておきます。このほか、クマよけの鈴やホイッスルもあると良いでしょう。

※ポイズンリムーバー…ハチなどによる虫刺されの際に、傷口から毒を吸い取る応急処置の道具

⑦GPS機能付き時計

GPS機能付き時計

「スマホがあるから時計は必要ない」と思うかもしれませんが、スマートフォンとは別に時計を持参することをおすすめします。

特に、GPS機能を使ってルート確認や走行距離の測定などをする場合、電池の消耗が急激に早まります。いざというときの連絡手段として、スマホの充電は下山するまで余裕を持って残しておきたいものです。

スマホの充電が切れてしまったために、おサイフ機能も使えず、帰路に買い物の決済もできなくなってしまったなんてことも。スマホと時計は切り離して考えると良いでしょう。

⑧ヘッドライト

ヘッドライト

何度もお伝えしていますが、山の中では道に迷ったり、日暮れまでに下山できなくなってしまう可能性がゼロではありません。ヘッドライトも持参すると安心でしょう。

ヘッドライトは、ナイトランなどに挑戦するときに必ず必要になりますし、大会などでは深夜0時にスタートなんてこともあります。長く続けていこうと考えている方は、購入しても良いのではないでしょうか。

⑨トレイルランニング用ソックス(靴下)

トレイルランニング用ソックス(靴下)

トレイルランニングシューズは、汗を発散しやすく速乾性に優れたものが多いです。靴の通気性が良くても靴下が乾きづらいと、せっかくの機能性が発揮されにくくなります。

シューズを購入する際に、靴下も通気性の良いものをセットで購入しておきましょう。

装備をそろえてトレイルランニングを始めよう!

ランニングを楽しんでいる方にとって、トレイルランニングは始めやすく、場所を変えることで今まで感じられなかった爽快感や走る楽しみを感じられるスポーツです。

ただ、走りを快適にできる装備があるかないかでも、楽しみを得られるかは大きく変わってきます。走る前や走っている間の不安をできるだけ軽減して、身も心も身軽な状態でトレイルランニングに挑戦できると良いですね。

<プロフィール>

田中葵氏 プロフィール写真

スーパースポーツゼビオ
東京御茶ノ水本店
加圧トレーニング KSアドバイザー
田中葵さん

2008年入社以来、コンディショニングの豊富な知識を活かし、ランニング初心者からシリアスランナーまで、幅広くサポートしている。毎週ランニングイベントを実施し、年間20回以上の講師を務めている。マラソン歴は22年でフルマラソン10回以上出走(自己ベスト2時間54分)。トレイルランニングは歴4年で、ウルトラトレイルマウント富士(UTMF)2016・2017 2年連続完走、白馬国際トレイルラン2016 20kmの部7位(年齢別3位)、ハセツネCUP2017年完走。

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