ロジスティクス統括部開発部
部長 藤原一彦 インタビュー

 

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◆デサントの品質と安全についての考え方・方針を聞かせてください。

私たちの製品は、優れたデザイン、優れた品位、優れた機能とともに、お客様が要求する安全性、品質、性能を兼ね備えた製品として、お客様にお届けしたいと考えています。そのために生産に関わる担当者が各種の品質基準を厳格に運用して、生産工程に反映できるようにしています。これらの基準は、お客様からの要望に答えられるように、当社独自の試験方法と基準を作り込むなど、常に正しい状態に保つように見直しをしています。これがスポーツ用品メーカーの使命であると考えています。

◆品質向上・安全管理の体制としくみについて聞かせてください。

当社は16のブランドを保有し展開しています。それぞれの企画担当者が同じ目線で品質基準を運用できるように、品質基準作成および管理を行なう品質管理課に、ブランド内の品質基準運用者をひとつにまとめました。これにより品質管理を社内で横断的に行うことができますし、また何か品質面で発生した事故を速やかに全社で共有することが可能となっています。

また品質基準を常にお客様の要望を満たすレベルに保つために、お客様相談室に入る製品に対するご意見を解析し、製品つくりに反映させています。

また、品質事故を未然に防ぐ為の技術的知識として、「べからず集」を作成して社内で共有しています。それぞれの製品の素材が単体では品質基準に合格していても、製品として異素材と組み合わせられたとき、或いはその使用目的から判断すると、品質事故を招きかねない禁止事例を掲載しています。スポーツメーカーとして蓄積した経験も取り入れながら、お客様の安全性を最優先に考え製品を作っています。

◆中期経営計画「コンパス2015」の中で「商品政策のグローバル化」で語られている、機能戦略商品について開発部の役割を聞かせてください。

私たちは、常に1/100秒の世界で戦うウェアを開発したいと考えています。基礎開発として素材開発と運動機能研究を行っており、これらを綜合して当社独自の理論を盛り込んだ製品開発を担っており、トップ選手向けの開発で培ったウェア作りの技術・理論を他のウェア作りに展開しています。例を挙げればバンクーバー冬季オリンピックで発表した「エナジーリターン」コンセプトを応用した「アリーナ」の水着や「デサント」ブランドのコンプレッションウェア「GENOME(ジェノーム)」がそうです。また、私たちの商品をグローバルな市場での展開を考えるときに、当社の基準と各国の基準をよく見比べておく必要があります。当社の基準をクリアすることで世界のどの国の基準もクリアすることができ、お客様の要望を満たせるようにしていくことが商品政策のグローバル化の中で、開発部の重要な役割であると考えています。

◆本日はどうもありがとうございました。(2013年7月18日)

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