「BSインベストメント株式会社による当社株式の公開買付け」に関する 当社労働組合からの声明文受領についてのお知らせ 

 本日、株式会社デサントはオール・デサント労働組合中央執行委員会より、BSインベストメント株式会社による当社株式に対する公開買付けに関する声明文を、別紙のとおり受領いたしましたので、お知らせいたします。

 
 
以上
 
 
<別紙>
 
2019年2月8日
 
「伊藤忠商事株式会社による公開買付け」に関する声明
 
オール・デサント労働組合
中央執行委員会
 
 
 先般、株式会社デサント(以下、「当社」)の株式に対し、伊藤忠商事株式会社(以下、「伊藤忠」)の完全子会社による公開買付け(以下、「本TOB」)が発表されました。昨年以降、建設的協議による平和的解決を望んでいた我々にとって、こういう事態になったことは非常に残念であります。
我々、オール・デサント労働組合中央執行委員会は、これまで現経営方針を共有し、経営陣と信頼ある労使関係を築きながら前進してきました。今回の伊藤忠の事前協議なしの本TOBは、この労使の重要な基盤を脅かすものであり、オール・デサント労働組合中央執行委員会として受け入れられない姿勢を表明いたします。
 
 当社には、創業以来80余年の歳月をかけて築き上げてきた、会社への高い帰属意識と弛まない モノ創りへのこだわり、中・長期的な視点でブランドを大事に育てていく精神、大切な顧客との信頼関係があり、これが当社の企業価値の源泉だと考えます。
 
 我々、従業員一同は、当社の「創業の精神」でもある「創造・挑戦・誠実・調和」という言葉を大切にし、日々の業務に取り組んでいます。また当労働組合は「自治・共済」「組織力」「自立」の3つの理念を基本的な考え方として活動しております。我々としては、この理念にもとづく現在の労使関係を大切にしながら、更なる成長に挑んでいるところであります。今回の本TOBはその方向性とは異なると捉えざるを得ず、賛同することはできないと考えています。
 
 伊藤忠からの提案には、当社の社員に対して「今後もその能力を最大限に発揮していただけるよう、その独自性を維持する」とありますが、経済的合理性のみで施策が決定され、企業価値の源泉である中・長期的な視点でのブランド育成や企画・開発力の向上、公正なソーシング機能が損なわれ、自主自立の運営ができなくなることを危惧します。
 
 また、公開買付け後の経営方針の施策について伊藤忠から提案されていますが、大半において我々が着手済みのものに対して伊藤忠が関与していくという内容がほとんどで、結果としてコスト競争力が失われ、お客様に適正な価格で高付加価値の商品を提供できなくなることを懸念するものです。加えて、これらは当社株式の保有比率を上げないと着手できないという施策でもないと考えます。
 
 このような状況で、万一、伊藤忠が当社の経営権を取得するようなことになれば、我々の現在の働きがいのある企業風土が脅かされ、また当社の価値を支える労使の信頼関係が失われて、結果として雇用や労働条件など我々の働く環境にも重大な影響が及ぶことを懸念せざるを得ません。
 
 以上の諸点を踏まえ、我々、オール・デサント労働組合中央執行委員会は、従業員の働きがいの ある労働環境の構築に多大な不安をもたらし、当社の価値を支える労使の信頼関係や雇用、労働条件へ重大な影響を及ぼしかねない本TOBに対して、受け入れることはできないという姿勢を表明いたします。同時に、今後両社の経営陣が敵対的ではなく、建設的な協議のもと平和的解決に導かれることを強く望みます。
 
以上

0208.pdf

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