よくある質問

羽毛(ダウン)の特徴は?

羽毛のなかには、主に次の3つが含まれます。

写真1   羽毛の種類
(1)ダウン[Down:綿毛]
(2)ファイバー[Fiber:ダウンからちぎれた羽枝(うし)]
(3)フェザー[Feather:羽根]
 
ダウンとは、がちょう(グース)やあひる(ダック)などの水鳥の、フェザーとフェザーの間に生えているボール状の綿毛のことであり、ダウンボールとも言います。ダウンの良し悪しは、このダウンボールの含有量が決め手になります。また、羽毛には、ホワイト、グレーなど、色による外観上の品位の差もあり、一般的には、ホワイトの方が良いとされています。
 
図1 羽毛の生え方
 
なお、下げ札などに書かれている羽毛の組成表示では、"ダウン○○% フェザー○○%"のように表示されていますが、フェザーやファイバーなどのダウン以外の羽毛は、すべて"フェザー"と表示するよう法律(家庭用品品質表示法)で決められています。
 

羽毛(ダウン)の特性

ダウンには、次のような優れた特性があります。

●保温性
ダウンには、互いに絡み合わない性質があります。このため、ダウンは多量のデットエアー(動かない空気)を含み、ふんわりとかさ高くなっています。
空気は、熱伝導率が非常に低く、断熱保温材の役目を果たし、大きな保温性を示します。
 
●吸湿性
ダウンは、化学的にはウールと同じように、ケラチンという動物性蛋白質で構成されています。このため、ウールと同様、吸湿性に優れ、さらに、発散性にも優れ、衣服内の湿度をコントロールする機能を有しています。木綿などと異なり、吸湿しても人間の体に、湿感や冷感を伝えないのが、大きな特徴です。
 
表1 繊維の吸湿能力の比較
 
●コンパクト性
ダウンの羽枝は、柔らかく、弾性(しなやかさ)に富んでいるため、押さえれば簡単にかさ(容積)は低くなり、その力を除くと容易に元の状態にもどる優れた復元性を持っています。ウェアになると、持ち運ぶ時には丸めて小さく、着る時にはすぐふっくらとした状態に戻る優れたコンパクト性を示します。(写真2参照)
 
写真2 ダウンジャケットのコンパクト性
 
●軽量性
ダウンは、大量の空気を含んでいます。従って、かさ(容積)の割に、非常に軽量です。

写真3 羽毛の軽量性(これらは全て同じ重さ)

 

ダウンと中わたの違い

ダウンと中わたの大きな違いは吸湿性です。また、保温性と軽量性も違いがあります。
ダウンは、吸湿性に優れ、保温性が高いだけでなく、非常に柔らかく軽量です。
中わたは、ポリエステルなどの化学繊維で人工的に作った綿のことです。ダウンやフェザーに比べて水に強く洗濯しやすいメリットがあります。

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