モノづくり
2025/02/05
山形県西川町立西川小学校・兵庫県西宮市立高須小学校にて
ICTを活用した遠隔授業「新しい体育服を考えよう 」を実施
当社は2018年度より、静岡大学及び一般社団法人「プロフェッショナルをすべての学校に」と協力し、スポーツ人口の拡大と地方・離島の学校における教育格差の解消を目的としてICT(Information and Communication Technology)を活用した遠隔授業に取り組んでいます。
「新しい体操服を考えよう!」をテーマに、12月10日(火)に山形県西川町立西川小学校の5年生24人、1月24日(金)に兵庫県西宮市立高須小学校の5年生38人を対象に授業を行いました。
それぞれの学校の子どもたちが、自分たちが着ている体育服の課題や、困っていること、それに対する解決案などの発表を行い、当社のマーケティング部社員およびデザイナーが講師として素材やデザイン面など、様々な角度でアドバイスをしました。

山形県西川町立西川小学校の子どもたちがグループ発表する様子

兵庫県西宮市立高須小学校の子どもたちが一人ひとりで発表する様子
以下、小学生のアイデアと講師のコメントを紹介いたします。
・山形県西川町立西川小学校
(小学生)「今の体操服は重くて動きにくいし、長ズボンは半ズボンと同じ厚さで暖かくない。夏は風通しの良い素材を使い、半ズボンの生地を薄くすることで軽くしたい。長ズボンは中に暖かい素材を使うことで保温性を上げたい。」
(講師)「重さや風通しなど、考慮すべき点はまさにスポーツブランドらしい。冬用にはウィンドブレーカーで風を防ぐのは良いアイデアだと思う。私たちもスポーツウェアの上着をジャージとウインドブレーカーに分けており、ジャージは伸縮性があり、風通しが良い素材を使うことが多いです。ウインドブレーカーは風を通しにくく、軽さがある。素材の勉強もするといい服が作れますよ!」

・兵庫県西宮市立高須小学校
(小学生)「今の体操服は薄いので、冬は寒く感じる。生地を厚くし、マジックテープを使って半袖、長袖両方使えるようにしたい。色は白色のため、こけたときは汚れやすいので、黒とグレーにしたい。デザインは自分が好きなキャラクターを入れたい。」
(講師)「お母さんが洗濯している時に服が汚れやすいことに気づいて、問題を解決したいと思った点が良い。柄については、自分の好きなものをデザインに取り入れるのが良い点だが、なぜそのデザインがいいのか?というストーリーを考えて、説明すると説得力が増しますよ。」

また、その後の質疑応答では、
(小学生)「夏と冬、それぞれの季節では、どんな色の服を多く作ったり販売したりしていますか?」
(講師)「視覚効果は重要であり、夏に重たい色の服を作ると、お客様は着たくなくなるため、夏は白や水色が多い。冬は爽やかで落ち着いたネイビーやブラウンが多い。」
(小学生)「スポーツウェアのデザインはどのように考えていますか。」
(講師)「課題を解決できるようなデザインを考えている。例えば、サッカーの審判のウェアを、行き帰りの移動でも着られる服にした。見た目はシンプルなデザインで、審判が使うホイッスルやペナルティカードを入れるファスナーポケットを胸に配置している。審判には試合用の服と日常の服の2着が必要なので、どうやって1着にまとめるかなど、現場の課題を聞いて考えることが重要。」
など、モノづくりに関連した質問が多く出ました。

今年度の計5回の授業が終了しました。
当社は引き続き、子どもたちにモノづくりを学び、身近に感じていただける機会の提供を続けてまいります。