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山小屋初心者必見!四角友里が教える快適な山小屋生活のススメ

秋の行楽シーズン。普段はなかなか自然と触れ合うことのない人でも、紅葉や温泉など、魅力いっぱいの秋山に興味がわいてくる季節ではないでしょうか。今回はアウトドアスタイル・クリエイターの四角友里(よすみゆり)さんに、これから山小屋泊に憧れている人や山小屋泊に不安のある人に向けて、山小屋での快適な過ごし方についてお聞きしました。

山小屋で快適に過ごすには事前の準備が大事!

「人によっては不便を感じることもある山小屋でも、ちゃんと『事前準備』をすれば快適に過ごすことができる」のだと話す、四角さん。

「たとえば、山小屋で自分たち以外のグループの方や、男女相部屋ということもあります。更衣室がない場合も山スカートやダウンスカートがあれば、その下でさっとアンダーウェアを着替えることができて便利!学生のころ体育やプールの時間に、制服のスカートやタオルの下で着替えた、あの感じです」(四角さん、以下同)

こういった女性ならではの感覚は、四角さんのプロデュースする山アイテムの多くに反映されているのだそうです。ほかにも、女性特有の心配事を解消するテクニックを教えてくれました。

「『汗拭きシート』を持っていけばシャワーの代わりになりますし、『赤ちゃん用のお尻ふき』はアルコールなどが含まれていないので、メイクオフしたあとの顔を拭いて洗顔代わりにしたり、デリケートゾーンにもつかえます。メイクはミネラルファンデを使えばメイクオフも簡単ですし、お肌への負担も少なくて済みます。
ほかには『ハッカ油の入ったスプレー』を持ち歩いていて、虫除けや虫にさされた場合のかゆみ止め、お水に入れて口をゆすいだり、トイレの臭い消しに使えたりとすごく万能で重宝しています。

また、山小屋は風雨や寒さから登山者を守ってくれる場所でもありますが、やはり下界のようには暖かくないので、しっかりと防寒対策をすることが大事になります。これからの季節は手袋やニット帽のほかにも、心配な方はホッカイロを持っていくと安心です。帽子を脱いだときの『前髪ペッチャンコ』が気になる方は、室内で過ごす用のニット帽やターバンを持って行くといいですよ。快適に過ごすには実用性はもちろんですが、見た目やおしゃれを我慢せずに楽しめることも大事だと思うので」

山小屋では共同の寝具を借りるため、それが気になるひとは、手ぬぐいが一枚あると枕カバー代わりにできて便利だとも。このひと工夫は次に使う人のために、枕の汚れを防止することにもつながります。
いろいろなものをほかの利用者と共同で使用する山小屋では、こういった小さな気遣いが大切ということがわかります。

下界では出会えない、山小屋の人々との交流

「山での生活は日常の生活リズムよりもかなり早い、ということを考慮した登山スケジュールを立てる必要がある」と、四角さんは言います。

「通常、山小屋へは早くて13時、遅くても15〜16時には到着するように予定を組みます。夏場は特に山の天気が変わりやすく夕立にあってしまうことも。それに秋冬は日暮れが早く、外灯もない山の中ではすぐに真っ暗闇になるので、登山計画を立てる際は余裕をもったスケジュールにして下さい。

山小屋では、20時〜21時くらいには消灯しますし、朝ごはんは5時〜6時くらいに出てくるところがほとんどです。普段の生活と比べると早いように感じますが、日が沈むと同時に眠り朝日とともに起床する、“太陽が刻むリズム”で過ごす1日をぜひ体感してほしいですね」

では、実際に四角さんは山小屋での時間を、どのように過ごしているのでしょうか。

「わたしは、山小屋に着いたら真っ先にストレッチをするようにしています。 体が冷えてしまう前に一度ストレッチをして、着替えたあとや寝る前にもストレッチをするのがベストです。翌日の疲れ方が全然ちがいますよ。

着替えや翌日の準備が終わったあとは、リラックスモードに切り替えてゆっくり過ごすのですが、山小屋にいる方たちとお話しするのが一番楽しいですね。同じ空間で同じ時間を過ごすということはなんらかのご縁がある訳だし、同じ山を選んでいるということは自分と似た感覚をもっているのかもしれない。『自然が好き』という共通項で出会うことができた、年代も住むところも違う人たちとお話しできるなんて、そうそうないですからね。おすすめの山や山小屋の情報を交換していると、今日『この山(山小屋)に行きたい』と思っていた夢をひとつ叶えたのに、その場でもう次の夢が出来てしまうんです(笑)」

すでにライフワークとなっているはずの「山に登る」ということを「夢」という言葉で表現する四角さん。どこまでも自然とまっすぐ、純粋な気持ちで向き合っていることが言葉のはしばしからうかがえます。

山での生活は下界とは違うということを理解することが大事

最後に、山小屋初心者の方にありがちなミスをお伺いしました。

「よくあるのは、『現金がたりなくなること』ですね。移動のバス代や電車賃を払ったら山小屋に泊まるお金がない……とか。世界遺産に登録されたことで注目を集める富士山も、トイレを使うのにお金がかかるし、お水や食事もちょっぴり高めです。クレジットカードは使えないので、前もって現金を多めに用意しておく必要があります。

それと、山小屋では自家発電で電力をまかなっているため、夜には消灯します。枕元にヘッドライトを用意しておかないと、夜トイレに行こうとしてあたふたしてしまうこともあるので、気をつけましょう」

すべてを「不便」という言葉でくくってしまうのではなく、山での生活は下界とは「作法が違う」、ということを理解しておくことが大切なようです。

今回のまとめ

四角さん曰く、「みなさんが想像する山小屋でのデメリットや不安は、事前の準備やちょっとしたアイデアでほとんどカバーできてしまいます。逆にいえば、そこさえクリアしてしまえば、山小屋には小さいころに思い描いた絵本のような世界が広がっているはずです」とのこと。

ホテルや旅館に泊まるのでは体感することのできない時間を過ごせる山小屋泊。みなさんもぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。

四角友里(よすみゆり)

アウトドアスタイル・クリエイター。「大好きな自然と、自分らしいスタイルで繋がりたい」というメッセージを掲げ、執筆、トークイベント、アウトドアウェアのプロデュースなどの表現活動を続ける。 山スカートの第一人者、着物着付け師の顔も持つ。著書に、ライフスタイルエッセイ『デイリーアウトドア』、自身の試行錯誤から学んだ 山のノウハウが満載の『一歩ずつの山歩き入門』がある。
https://www.facebook.com/yuri.yosumi

http://www.respect-nature.com

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女性の不安を減らし、自然と触れ合う喜びを感じてもらうためのものづくり

今シーズンは彩りの秋から、森が眠りにつく冬へ、山の表情の変化を見届けるためのコレクションを作りました。冬のあいだは、山歩きを“おやすみ“していた以前の私。けれど今は、雪山は無理だけれど、冬の小さな里山歩きやスノーシューを楽しみながら、すべての四季をとおして自然との接点を持てるようになりました。春夏秋とめぐる季節と命のリレーの先にある、空気とこころが凛となる『冬』までをあじわうためのコレクションです。

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