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四角友里に聞く 秋冬山の魅力と防寒対策!

夏が終わり、ようやく天候も安定する季節がやってきました。新緑鮮やかな春夏の登山もいいですが、「これからの時期、山は一年の中で一番色とりどりの表情をみせてくれ、森が静かに眠りについてゆく美しさもあります」と、秋と冬の魅力を語るのはアウトドアスタイル・クリエイターの四角友里(よすみゆり)さん。
今回は、四角さんに秋冬シーズンの山歩きの魅力と気をつけたい防寒対策についてお聞きしました。

五感をフルに使って楽しむ秋冬の山歩き

「秋の山歩きの魅力といえば、やはり山全体が色鮮やかになることですね。世界が一番カラフルになるのはこの季節! あとは、よく『紅葉見て、新そば食べて、温泉入って帰らない?』って友人を誘うんですけれど(笑)、山歩きとさまざまなアクティビティを組み合わせて、五感をフルに使って楽しめるのもこの時期ならではだと思います。
そのため、旅行雑誌やテレビでも『紅葉を見に行こう、◯◯渓谷へ行こう!』みたいな特集が増えるんですよね。今まであまり山に行く機会のなかった人も興味をもって足を向けやすいのかなぁ、と思います」

魅力がいっぱいの秋から冬の山歩きですが、同時に注意しなければならない点もあると言います。

「日が短く、寒さが厳しい」秋冬の対策

これからの時期、注意すべきは「日の短かさ、寒さ」だと言います。そして、防寒対策をするときに意外と見落とされているのは「インナー」だとも。

「そもそもの話になってしまうんですけど、山では綿(コットン)素材を着るのはNGです。綿は吸水性に優れた素材である一方、水分を発散せず溜め込む性質があるんです。汗でビショビショに濡れた肌着をずーっと着たままだと当然寒いし、それが冷えると体温を奪われてしまう状況を想像してみてください。逆に、その性質をうまく利用しているのが和装なんです。女性のみなさんは成人式のときなど、木綿の肌着をつけ、胴に補正タオルを巻かれた覚えがあると思います。あれは繊細な絹(シルク)素材の着物に汗ジミができないよう、吸水パッドのような役割も果たしているんです。でも、山の場合は汗をしっかり放出することが大事になります。ウールや化繊など、吸湿性とともに水分の放出に優れているインナーを選んでください」

防寒対策と聞くと、重ね着することばかりを気にしてしまいますが、実は肌に直接触れるインナーの素材選びが重要なんですね。

防寒対策は「ただ暖かくすればいい」ではダメ!

「防寒対策は暖かいだけでOKというものでもない」と話す四角さん。では、具体的にどのような対策をすればいいのでしょう。

「モコモコしたぶ厚いアイテムはかわいいし、たしかに暖かいのですが、そういったひとつのアイテムに頼るよりも、薄〜中厚手のアイテムを重ねていくほうがいいですね。実は、山登りで大事なことは『暑くなく、寒くない』快適な状態をキープすることなんです。汗をたくさんかけばそのぶん体力を消耗するし、汗が冷えてかえって体温を低下させる原因にもなります。
ハイキングで体を動かしている最中はいやでも暑くなるのでそんなに着込む必要はなくて、薄い長袖とフリース1枚で十分だったりします。そこにプラスアルファで薄手のコンパクトなダウンを持って行くと、休憩時に羽織る、また歩き出したら脱ぐ、といった応用がきくのでオススメです。
初心者の女性が寒さ対策をするのはとても大切なのですが、心配のあまり、防寒着やネックウォーマー、レッグウォーマーなどのフル装備を身につけたまま、最初から最後まで同じレイヤリングで歩いている姿を見かけることがあります。暑いのに我慢して歩き続けると、汗冷えを起こすこともあるので、“温度調整”が必要ですね」

重要なのは暑さや寒さを我慢するのではなく、そのときどきで脱いだり着たりを繰り返し、できるだけ汗をかかない状態をつくることなのだと言います。

「秋冬のアイテムとして『ネックウォーマー』『手袋』『耳まで覆えるニット帽』を追加するとよいと思います。場合によっては『レッグウォーマー』もあるとより保温性が高まるので安心ですね。ただ、頭からすっぽりかぶるタイプのネックウォーマーや、登山靴をはく前に装着するタイプのレッグウォーマーの着脱のしにくさが気になっていたんです。
それで、「着脱のしやすいアイテムを作ろう」と思って開発したのがこのネックウォーマーとレッグウォーマー。

ボタンやファスナーをつけたことで髪型やメイクを崩しませんし、靴をはいた状態でも着脱が可能。なにより手間や煩わしさが減るので、必要なときにタイミングを逃さずオンオフすることができます」

四角さんがプロデュースするアイテムはどれも「女性の悩みを解消したい」という思いが形になったものばかり。自身の経験や調査をもとに、「女性が使いやすいこと」に細部まで配慮されているからこその人気だということがわかります。

日が短い季節ならではの楽しみ

最後に四角さんオススメの「秋冬だからこそ味わえる山の楽しみ方」を教えてもらいました。

「秋冬は夏場と違って食材が傷みにくいので、チーズフォンデュやお鍋など、少し手の込んだ食事を作ります。これからの時期って、夕暮れが早いので難しい山にはあまり行けなくなるんですよ。だから身近な小さな山を選ぶ。すると、体力的にも精神的にもちょっと余裕ができるので、そういうときこそ山でのご飯に力を入れる楽しみを味わってほしいですね。

『魔法瓶』で暖かいお茶やくず湯を持っていって、休憩のときに飲むと身体が冷えるのを防いでくれますし、山頂でコーヒーを飲むのもたまらなくいいですね。
夏山はがんばって高い山へ登ることの楽しみがあるけれど、これからの時期は山での“穏やかな時間の過ごし方”を楽しんでください」

今回のまとめ

旅行や食の情報でも「山周辺」の行楽地が取り上げられることが多く、この時期はお出かけの足が自然と向かいやすくなっています。
まずは、「秋の味覚」や「温泉」など自分の興味がわくキーワードを見つけると、山との距離がぐっと近づくのではないでしょうか。

四角友里(よすみゆり)

アウトドアスタイル・クリエイター。「大好きな自然と、自分らしいスタイルで繋がりたい」というメッセージを掲げ、執筆、トークイベント、アウトドアウェアのプロデュースなどの表現活動を続ける。 山スカートの第一人者、着物着付け師の顔も持つ。著書に、ライフスタイルエッセイ『デイリーアウトドア』、自身の試行錯誤から学んだ 山のノウハウが満載の『一歩ずつの山歩き入門』がある。
https://www.facebook.com/yuri.yosumi

http://www.respect-nature.com/

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女性の不安を減らし、自然と触れ合う喜びを感じてもらうためのものづくり

今シーズンは彩りの秋から、森が眠りにつく冬へ、山の表情の変化を見届けるためのコレクションを作りました。冬のあいだは、山歩きを“おやすみ“していた以前の私。けれど今は、雪山は無理だけれど、冬の小さな里山歩きやスノーシューを楽しみながら、すべての四季をとおして自然との接点を持てるようになりました。春夏秋とめぐる季節と命のリレーの先にある、空気とこころが凛となる『冬』までをあじわうためのコレクションです。

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