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食べ合わせが大事だった! サブ4ランナーの食事学

いつかはフルマラソンを3時間台で完走したい――。そんな目標を掲げている方も多いのでは? フルマラソン4時間切り(サブ4)を達成するには、平均タイム5分25秒~30秒/kmで走り、3時間50分前後でゴールするのが目安とされます。それを達成するためには、練習はもちろんのこと食生活を見直し、3時間台で走れる体を作る必要があります。では、具体的にどんな食事が理想的なのか。サブ4ランナーを目指す人をはじめスポーツをする人のための食事と栄養について、日本スポーツ栄養学会会員の浜野純先生にアドバイスをいただきました。

必ず押さえておきたい栄養素は?

長時間走り続ける競技では、体脂肪(脂質)と糖質がエネルギー源として燃焼されます。フルマラソンでサブ4を達成するためには長時間の練習を行うかと思いますが、その際、糖質(グリコーゲン)を「練習前に筋肉へ蓄積されている状態」にしておく必要があります。また空腹が続くと回復する力も低下しますので、まずは欠食をせず、毎食糖質を補給することが大切です。一食あたりごはんなら茶碗一杯、パンなら一枚摂りたいところ。

また、体を動かすエネルギーを生み出すためにビタミンB群が必要となります。その中で特に摂取が不足しやすいものがビタミンB1です。不足すると糖質を上手くエネルギーにすることができず、疲労感が出やすくなったり、持久力の低下につながる原因になったりします。ビタミンB1は水溶性ビタミンの一つで、たくさん摂取しても体内に貯め込めず、必要がなければ体外に排出されます。ビタミンB1を多く含む食品には偏りがあり、毎日コツコツ摂らないと不足しがちなので意識的に摂取しましょう。

そんなビタミンB1を多く含む食品といえば豚肉です。魚介類ではブリや鮭、大豆製品だと豆腐やきなこなどに多く含まれます。また、ビタミンB1の吸収を高めたり、体内での滞在時間を長くしたりする「アリシン」という成分が含まれるのが、玉ネギやニラ、ネギなどの食材。それらを一緒に摂るといいでしょう。たとえば「豚キムチ定食」などはランナーに必要な栄養素をバッチリ押さえた理想的なメニュー。毎食、ごはんなどの糖質+ビタミンB1をセットで摂ることを心がけてください。

間食は意外とOK?

ランナーにとって主食や主菜、副菜以外にフルーツや乳製品など、「付属」となる食事も大事です。それらを三食に取り入れられないとき、間食を「捕食」とすることが有効な手段になるのです。ケガ防止のためにも、牛乳たっぷりのカフェオレやヨーグルト、フレッシュな旬のフルーツを積極的に取りましょう。しかし甘いものが好みのランナーもいらっしゃるでしょう。その場合、減量を考えているときは別ですが、無理にやめる必要はなく、適量であれば食べてもいいと考えます。

一般に適度に運動を行う成人では、1日に必要なカロリーは男性で2500~3000kcal、女性で約2000~2250kcalだと考えられます。このうち1割程度の200~250kcalの間食は問題ありません。食生活を楽しむことは必要ですし、甘いもの好きな人であれば、我慢しすぎないことで気持ちにゆとりが出るはずです。10時や15時など食事と食事の合間に食べたり、練習前に食べたりすることをおすすめします。

ケガ予防のために食べたいものは?

ランナーのケガには大きく分けて筋肉と骨、関節の3種類があります。骨折には至らなくても、筋肉や関節が痛むことはあります。それを予防するのに必要なのは、体を作る基礎になるたんぱく質はもちろん、カルシウムとマグネシウムです。

カルシウムは骨をつくる材料であり、神経伝達や筋肉の収縮に関与する、汗とともに失われやすい栄養素。また、マグネシウムは骨の維持に関与します。マグネシウムも汗で失われやすい栄養素ですので、ランナーは特に意識して補給を心掛けたいところです。なお、カルシウムとマグネシウムを摂取する際は、マグネシウム:カルシウム=1:2もしくは1:3の比率で摂取するようにしましょう。

カルシウムは、チーズ・ヨーグルト・牛乳などの乳製品や大豆製品、小魚やシシャモなどに多く含まれており、マグネシウムはナッツやバナナ、大豆製品などに多いため、積極的に摂ることをおすすめします。

本番前の食事調整は?

大会の7日前くらい前から、食事内容をコントロールしていきます。7~4日前は食べ慣れたものを食べておき、その後2日目~4日目は炭水化物を普段より控えめにして、おかずは普通~8割程度の量にします。

3日前~当日にかけては、炭水化物の摂取を多めにすると、筋肉に繰りコラーゲンを貯めることができます。お米の量をいつもの1.5~2倍程度にし、メインのおかずを少なめにするのです。親子丼のような丼ものやうどんなどの麺類、もちなどは炭水化物を多めに摂りやすい食品なので最適です。同時に、おかずは野菜中心のメニューや汁物などに切り替えて、たんぱく質を控えめにし、エネルギーを生み出すために必要なビタミンの補給を心掛けます。これはプロのアスリートも心がけている調整方法の一つです。

試合前に気をつけたいのは、脂肪が多く内蔵に負担がかかりやすい揚げ物、肝臓に負担がかかりやすいアルコール、食中毒の危険がある生ものなどを控えること。コンディションアップには内臓の調子を整えることも大切です。発酵食品や腸を整えるヨーグルトやハチミツなどを意識的に摂ることもおすすめです。

「体を絞らなくては」と極端な食事制限をしたり、偏った栄養素だけを摂取したりするのは逆効果です。まずは日々の食生活が栄養バランスのとれた内容になっているか、毎日必要な栄養素を摂取できているか、ランナーにとって毎日必要な栄養素を摂取できているか見直してみてはいかがでしょうか。

識者紹介/浜野純先生

中京学院大学中京短期大学部 健康栄養学科 専任講師。日本陸上競技連盟普及育成委員で日本スポーツ栄養学会会員。トヨタ自動車(株)陸上長距離部で管理栄養士として14年間所属。中学から大学まで陸上部(長距離)し、現在もジョギングを楽しんでいる。

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