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水泳

  1. 北島 康介(きたじま  こうすけ)
    僕が泳ぎ続ける理由。arena presents 北島康介選手 インタビュー
    4度のオリンピックを経験し、前人未踏の2種目で2連覇達成など、数々の偉業を成し遂げ、今も尚日本の水泳界の先頭に立ち牽引し続けている北島康介選手。プールから上がるといつも見せてくれる、屈託のない笑顔。そして北島選手らしいユーモアある言葉で伝えられる、彼の泳ぐことへの姿勢。そんな彼の姿は、泳ぐことの楽しさが感じられ、見ているこちらを自然とワクワクさせてくれる。しかし常に第一線で活躍し続けるということは並大抵のことではないはず。私たちには想像もできないほどの努力を経て、常に世界と戦ってきている北島選手の、原動力となっているものは、一体何なのだろうか。その秘密を探った。
  2. 北島 康介(きたじま  こうすけ)
    ― モチベーション&スタンス
    人は誰しも、欲しかったものが手に入ると大抵満足し、燃え尽きてしまいがちだが、夢の舞台である五輪で目標を達成しても、また次に向かって泳ぎ続けることを選択し、結果を出し続けていく北島選手。果たして、そのモチーベーションはどうやって保っているのだろうか。
    「それは……保たないです(笑)。無理してモチベーションを高めようとすると余計逆効果になってしまうと思うんです。なのでやる気が無いときはやる気ないし、やる気が出るときまで待つというか。もちろん、色んな大会を含めて逆算して練習していかなければいけないので、それに対しての焦りだとかはありますけども…それ以外はもう、気持ちが入んない練習は入らないし、気持ちが入る練習は入るしといった感じです。そういうところで、継続してやるっていうことは、すごく難しいなぁとは思いますね。」
  3. 北島 康介(きたじま  こうすけ)
    ― モチベーション&スタンス
    無理をしない。しかし、続ける。そこに苦しさを感じたりはしないのだろうか。
    「確かに練習も、言ったらマンネリではありますからね。でも、だからいかにそこに変化をつけて楽しめるかっていうのがすごい大切になってくると思うんです。試合に向けて色んなアプローチの仕方があるので。1パターンだけではないですから……そう考えるとその過程で色んな取り組み方ができますしね。そういったところで変化を付けていくしか、普段の楽しみは逆にないかもしれません。ただ一番キツいのは、例えばモチベーションが低くて目標が見つからない時とかですね。じゃあ次はどの舞台で戦って……っていう、自分が活躍してるイメージができないと、結構辛いですよね、練習が。毎週毎週レースがあるわけではないですから。やはりある程度『型』を作って試合に出て行かなければいけない分、準備期間が重要になってきますよね。その準備期間をいかに楽しむか。僕はそういう風に楽しむように今はしています。」
  4. 北島 康介(きたじま  こうすけ)
    ― モチベーション&スタンス
    そして、少しいたずらな笑みを浮かべるとこう続けた。
    「そういう意味では、つまんないことはつまんないですよ。水泳。毎回毎回、プールの底見ながら練習しなきゃいけないから。だから好きじゃなきゃできないと思う。本当に。だって、この練習をしたからって結果が出るわけじゃないし、これをしたから早くなるって訳でもないですし。要は見えない結果に取り組んでる訳ですからね。だけど、そういう自分が戦っている舞台が好きだったりとか、そうなれると信じてみんなやるわけですからね。」
  5. 北島 康介(きたじま  こうすけ)
    ― 気持ちの変化
    すると話は、水泳に対する思いへと向かっていった。
    「自分がプロになったってのも一番大きいと思うんですけれども、歳を重ねていくごとに、やはり水泳が本当に好きだって気持ちが出てきているように思いますね。昔と違って水泳できる環境が広がってきたっていうのと、水泳自体が段々、学生スポーツじゃなくなってきているってのも一つだと思います。学生から先もできるスポーツとして大分変わってきたところが大きいのかな、と。昔はやらされている感覚だったり、なんていうんだろうな……そういう感覚が少なからずはきっとあったと思うんですけども、それを越えて自分から進んで、本当に好きでやってるんだって思うのって、学生卒業してからですね。徐々にその水泳に対する思いっていうのは、変わってきていますね。」
  6. 北島 康介(きたじま  こうすけ)
    ― 競技として泳ぐことは?
    大きな舞台を何度も経験し、沢山の記録を生み出し、そして今年で水泳を始めて25年になる北島選手。そんな北島選手だからこそ感じる、思う、水泳の魅力とは一体どういうものなのだろうか。
    「魅力はいっぱいあると思いますね。まずは本当の勝負ができる。それは自分との勝負もできるし、相手との勝負も楽しめるところがいいですよね。そして、陸上では得られない感覚を得ることができる。あとは水泳の場合、サッカーや野球などとはまた違って、道具を使わないというところも大きな魅力だと思うんです。ものは『自分』だから。自分の体一本でスポーツをするっていうことは、非常に魅力的なことだと思っています。」
  7. 北島 康介(きたじま  こうすけ)
    ― 北島選手を突き動かすものとは?
    そして最後に、今もなお、走り続けられるその原動力は、水泳に対する気持ちが誰よりも強いからなのかと尋ねると、笑顔でこう答えてくれた。
    「もう、それがないとね。とにかく好きって気持ちは、とても大切だと思う。サッカー好きもそうだし、野球好きもそうだけど、みんなホント、好きな人はバカなくらい好きじゃないですか。だから色々なことが頑張れると思うんですよね。かといって僕がめっちゃくちゃ水泳が好きかって言ったら……そういうかなり詳しい選手に比べたらそうでもないかもしれないですけど(笑)。だけど、水泳をやっているのが好き、やることが好き、泳ぐことが好きなのは確かです。」
    多くの素晴らしい結果を残しても、それに飽きたらず前に進み続ける北島選手。次の活躍しているイメージは、一体どの舞台が彼には見えているのだろうか。教えてほしい気もするが、一つだけわかるのは、きっとその舞台に上がるときは、北島選手は今よりももっと、水泳が好きになっているに違いないということだろう。
  8. 北島 康介(きたじま  こうすけ)
    北島 康介(きたじま こうすけ)
    プロフィール
    生年月日:1982年9月22日/身長:178cm/体重:72kg/種目:平泳ぎ/出身地:東京都
    5歳から水泳を始める。2000年シドニーオリンピックに初出場し、4位入賞。2004年アテネオリンピックでは100m・200m平泳ぎで金メダルを獲得。2008年北京オリンピックでも両種目で金メダルを獲得し、競泳での日本人初となる2種目2連覇を達成。
    2009年4月にロサンゼルスに生活拠点を移し、6月から南カリフォルニア大学にてトレーニングを再開。11月には北京オリンピック後初となるレースに復帰した。
    そして2012年、4大会連続出場となったロンドンオリンピックで4x100mメドレーリレーにて銀メダルを獲得。
    また競技活動の傍ら、2011年に子供から大人までたくさんの人達に水泳を好きになってもらいたいとの想いからスイミングクラブ「KITAJIMAQUATICS」を設立。水泳の普及活動を積極的に行っている。
    北島康介オフィシャルWEBサイト 北島康介オフィシャルWEBサイト
    KITAJIMAQUATICS KITAJIMAQUATICS
    アリーナ公式サイト アリーナ公式サイト

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